ビジネスシーンで経験する名刺交換は、その人の第一印象を決める重要な場です。片手での受け取り方や名刺の正しい向き、名刺入れの使い方など、分からないこともあるでしょう。
この記事では名刺の渡し方や受け取り方のマナーを紹介します。同時交換や複数交換のやり方も解説するため、ぜひ参考にしてください。
名刺の渡し方やマナーとは?
名刺入れの上に名刺を置いて渡す
名刺を渡すときは、名刺入れの上に名刺を置くようにして相手に渡します。直接名刺入れの上に置くのではなく、名刺入れと名刺の間に人差し指を差し込んで渡しましょう。名刺入れの上に直接名刺を置いたり、名刺入れをしまって名刺のみを手渡したりすると失礼となるため、注意が必要です。
相手から見て読みやすい向きで渡す
名刺は相手から見て読みやすい向きで渡します。名刺交換は自分の名前や所属先を明確にするために行われます。そのため、読みやすいよう相手側が正面になるように渡しましょう。
ビジネスでは目下から目上へ差し出す
ビジネスシーンで名刺を交換するときは、目下から順番に名刺を差し出します。基本的には訪問者側が目下にあてはまるため、先に「訪問した人」から「訪問先の人」へ名刺を渡しましょう。
ただ、場合によってはお金を出している発注者側を目上とする人もいます。どちらが訪問しているかに関わらず「発注者側」を目上、「受注者側」を目下とすることもあるため、柔軟に対応しましょう。
複数交換や同時交換での渡し方とは?
複数交換では目下の人から順番に渡す
名刺交換は1対1で行うほかに、複数人で行うこともあります。複数交換の場合は目上の人から順番に交換を行います。たとえば自分と自社の上司、訪問先の担当者と訪問先の上司の4人で行うとしましょう。
まずは訪問した側である自分とその上司が目下にあたるため、自分たち側から名刺を差し出します。「自社の上司と訪問先の上司」「自社の上司と訪問先の担当者」の名刺交換が行われ、次に「自分と訪問先の上司」「自分と訪問先の担当者」が名詞を交換します。
- 自社の上司と訪問先の上司
- 自社の上司と訪問先の担当者
- 自分と訪問先の上司
- 自分と訪問先の担当者
同時交換では名刺を片手で渡す
名刺交換は目下の人から渡すことがマナーと言われていますが、両者が同時に名刺を差し出す「同時交換」が行われることもあります。同時交換の場合は両手で持っていた名刺を右手に持ち替え、相手と同じタイミングで名刺を交換します。
右手に自分の名刺を、左手には名刺入れを持つようにして、名刺入れの上に相手の名刺が重なるようにして受け取りましょう。
名刺の受け取り方とは?
名刺は両手で受け取る
相手の名刺はかならず両手で受け取りましょう。両者が同時に交換する場合も、名刺の受け渡しが終わるタイミングで、片手から両手に持ち替えます。「頂戴いたします」の挨拶とともに受け取り、場合によっては名前の確認や部署についての話をすることもあります。
ただ、大人数で名刺交換を行う場合、とりとめのない話をすると後がつまるため、手短にすませましょう。
名刺をしまうタイミングは話が終わってから
交換した名刺は、打ち合わせが終わって退席するタイミングでしまいましょう。名刺を交換してすぐにしまうと、相手にマイナスな印象を与えてしまいます。また、緊張しているからといって名刺を置き忘れないように注意が必要です。
名刺交換の注意点とは?
名刺入れがない場合は相手に伝える
名刺入れがない場合、謝罪の言葉と一緒に名刺入れがないことを相手に伝えましょう。ビジネスシーンでは急な名刺交換に出会うこともあります。名刺入れの用意が間に合わなかったり、名刺入れを忘れてしまったりした場合は、相手に断りをいれてから机の上に受け取った名刺を置きます。
また、名刺入れだけでなく名刺自体を忘れた場合、会社名や名前を口頭で伝えましょう。素直に忘れたと伝えると相手に失礼となるため、名刺を切らしていると伝えることが一般的です。
あらかじめ必要な数の名刺を用意しておく
1対1で名刺を交換することがあれば、大人数で名刺を交換することもあります。途中で名刺が切れてしまうことのないよう、あらかじめ必要な枚数を用意しておきましょう。また、大人数での名刺交換となると相応の時間が必要となります。スムーズに名刺交換を進めるためにも、事前に用意しておきましょう。
名刺が縦のときは名刺入れも縦に構える
横型の名刺が主流ですが、なかには縦型の名刺もあります。自分の名刺が縦型の場合、名刺入れを縦にもって名刺を渡します。また、相手が縦型の場合、自分の名刺入れを縦に構えて相手の名刺を受け取りましょう。
まとめ
ビジネスシーンにて多くの人が経験する名刺交換。初対面で行われることが多い名刺交換で、その人の印象や人柄が決められることがあります。相手に失礼と思われないためにも、手順やマナーの確認をしておきましょう。