「事なかれ主義」は無責任?意味や心理・類語への言い換えも紹介

「事なかれ主義」とは「穏便にすませようとすること」を意味する言葉です。穏やかな人に見られることもありますが、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

この記事では「事なかれ主義」の使い方や例文、類語への言い換えを解説します。くわえて対義語や英語表現、事なかれ主義の上司やリーダーの心理も解説しましょう。

「事なかれ主義」とは?

「事なかれ主義」の意味は”穏便にすませようとすること”

「事なかれ主義」の意味は、“事を荒立てることを嫌い、穏便にすませようとする人”です。問題点を模索してできるだけ平和的に解決するというわけでなく、問題があると分かっているにも関わらず、先延ばしにして目を背けるような人を表します。

「事なかれ主義」のデメリットは”無責任だと思われる”

「事なかれ主義」は見方によっては”争いを嫌う穏やかな性格”と認識されます。しかし多くの場合、問題を野放しにするような無責任な人だと思われます。とくに仕事においては、放っておいた問題から大きな損害がでることも珍しくありません。

知っていながらも解決に向けて行動しない人は、無責任と判断され、信頼を失う可能性があるのです。

「事なかれ主義」は”事勿れ主義”とも表す

「事なかれ主義」は”事勿れ主義”とも表します。「勿れ(なかれ)」とは”無し”の命令形で、「事勿れ」は”何事もなく、無事であれ”を意味します。

「事なかれ主義」の使い方と例文とは?

問題から逃げる性格を表すときに使う

「事なかれ主義」とは、目の前の問題や面倒ごとから、逃げる性格を表すときに使います。たとえば「大事になるのが嫌だったから、部下の報告を聞かなかったことにした」や「近所との関係悪化がこわくて、ゴミの不法投棄を見逃した」など、平穏を保ちたいがために問題から目を背ける状況で使われます。ネガティブな言葉であるため、使用には注意しましょう。

「事なかれ主義」を使った例文

「事なかれ主義」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 日本政府の事なかれ主義をみて、このままではいけないと思った。
  • わたしの親は、家庭内でも事なかれ主義を貫いている。
  • 恋愛相手が事なかれ主義なため、全てわたしの意見が尊重される。

「事なかれ主義」の類語や言い換えとは?

「事なかれ主義」は”平和主義”と言い換えられる

「事なかれ主義」と似た意味をもつ言葉(類語)には“平和主義”が当てはまります。「平和主義」とは”暴力を否定し、穏やかに問題を解決しようとすること”を意味する言葉です。

争いをさけて穏便にすませようとする点が似ている2つの言葉ですが、「平和主義」へと言い換える場合「いかなる時も平和を追求する穏やかな人」という意味が強くなります。

「事なかれ主義」の類語を使った例文

「事なかれ主義」の類語を使った例文をご紹介しましょう。

  • 大きな戦争を経験したA国だが、今では平和主義を掲げている。
  • Bさんは平和主義者だから、穏やかでいい関係が築けている。

「事なかれ主義」の対義語と例文とは?

「事なかれ主義」の対義語は”進取果敢”

「事なかれ主義」と反対の意味をもつ言葉(対義語)には“進取果敢(しんしゅかかん)”が当てはまります。「進取果敢」とは”積極的に物事にとりくみ、強い決断力をもって大胆に進むこと”を意味する四字熟語です。

「事なかれ主義」の”消極的で問題から目を背ける”という意味と反対に、「積極的にとりくむこと」や「大胆に進むこと」を意味します。

「事なかれ主義」の対義語を使った例文

「事なかれ主義」の対義語を使った例文をご紹介しましょう。

  • 進取果敢な姿勢が評価され、支店長へと推薦された。
  • 進取果敢な彼は、いつもみんなのリーダー的存在だ。

「事なかれ主義」の英語表現と例文とは?

「事なかれ主義」は英語で”Avoid conflicts and troubles”

「事なかれ主義」の英語表現には“Avoid conflicts and troubles”が適しています。「Avoid conflicts and troubles」とは”対立や揉め事を避ける”を意味する表現です。前に「○○主義」を意味する”Principle of”を加えることで「事なかれ主義」を表せます。

「事なかれ主義」の英語を使った例文

「事なかれ主義」の英語表現を使った例文をご紹介しましょう。

  • He has a personality to avoid conflicts and troubles.

意味:彼は対立や揉め事を避ける性格だ

  • I hate the principle of avoiding conflicts and troubles.

意味:私は事なかれ主義が嫌いだ。

「事なかれ主義」の心理とは?

「事なかれ主義」の心理は争いが苦手

「事なかれ主義」の人には”争いが苦手”という心理が働いています。問題や揉め事からにじみ出る「怒り」や「悲しみ」といった感情が苦手であるため、自分の感情や今起こっているトラブルを無視して波風をたてないようにするのです。

しかし、問題や揉め事から目を背けても、それらが勝手に解決することはありません。むしろ先延ばしにすることで、怒りや悲しみが膨れる場合があることを覚えておきましょう。

上司やリーダーの場合は責任を負う恐怖がある

上司やリーダーなど、立場のある人が事なかれ主義である場合、責任を負うことへの恐怖をもっていることがあります。取引先とのトラブルや社内での揉め事などに目を背けることで、そもそも問題など起こっていないかのように振る舞うのです。

責任を負うことへの恐怖から事なかれ主義になっている場合、責任の取り方として降格や解雇を言い渡すのではなく、問題解消にむけて取り組むよう促すことで改善されることがあります。

まとめ

「事なかれ主義」とは”穏便にすませようとすること”を意味する言葉です。平和主義のように暴力ではなく協調で問題を解決しようとするのではなく、そもそもの問題や揉め事から目を背けるような人を表します。

とくにビジネスシーンで事なかれ主義になる人もいますが、「無責任」や「頼りない」など、マイナスなイメージを持たれることが多いため注意しましょう。

ABOUT US
hana
大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。