「アピアランス」とは接客業では「外見」や「身だしなみ」を表します。また、イラストレーターではオブジェクトの外観を指したり、医療やスポーツ分野でも熟語表現として「アピアランス」が使われることがあります。さっそく「アピアランス」の意味や使い方などを紹介しましょう。
「アピアランス」の意味とは?
「アピアランス」の意味1「現れること」「出演」
「アピアランス」の基本となる意味は「現れること」つまり「出現」です。姿や形が現れたり、人や物が登場することを指します。また、ある場所に姿を見せたり、舞台や劇場などの出演することも「アピアランス」という言葉で表すことがあります。
その他、人や物が登場する意外に、現象や症状などが現れる時にも「アピアランス」という言葉が使われることがあります。このように「アピアランス」はどのような物事でも「現れること」を意味することに対して用いられます。
たとえば「芸能人のアピアランスがあった」は「芸能人が登場した」という意味です。
「アピアランス」の意味2「外見」「風貌」
「アピアランス」は「外見」や「風貌」という意味があります。周囲から見た外見や見た目、また風貌や容姿などを表す時に「アピアランス」を使います。
たとえば、「アピアランスが良い」とは見かけが良いこと、「アピアランスが悪い」なら見かけが悪いことを意味します。
「アピアランス」の意味3「体裁」「見てくれ」
「アピアランス」は物事の「体裁」や「見てくれ」を意味します。たとえば、商品のパッと見やざっくりとした視覚イメージなどを「アピアランス」といい、どちらかと言えば「外観」に近いニュアンスで使われます。
たとえば「アピアランスの美しい家具」は「外観の美しい家具」という意味です。
「アピアランス」の意味4「状況」「様子」
「アピアランス」は物事の「状況」や「様子」と言う意味でも使われます。この場合、見た目などの視覚的な要素は含まれず、自分の置かれたシチュエーションや立場、周囲の様子などを表します。
この場合、他の言葉で言えば「雲行き」「概況」といったニュアンスも兼ね備えた使い方となります。たとえば「アピアランスが気になる」は「状況や雲行きが気になる」といった感じです。
「アピアランス」の使い方と例文
ビジネスや接客業では「ルックス」「身だしなみ」
「アピアランス」はビジネスシーンや接客では「ルックス」や「身だしなみ」などを意味します。ビジネスシーンでは服装やメイク、また髪型などもマナーの一つです。シワのないスーツに清楚で明るいメイク、清潔にまとめられた髪型は、ビジネスパーソンにとって「求められるアピアランス」と言えるでしょう。
ビジネスや接客業で「アピアランス」の意味する「ルックス」とは、美男美女という意味ではなく「身だしなみの整った」「清潔感のある」という意味です。
IT分野では「オブジェクトの見た目」
IT分野でもイラストレーター(略称イラレ)では、オブジェクトの見た目や外観のことを「アピアランス」といいます。「アピアランス」は4つの項目「線・塗り・効果・不透明度」で成り立ち、それらの属性を自分の求める形へと変更しながらデザインを作り建てていきます。
「アピアランス」はイラストレーターにある基本的なファンクションとなりますが、デザイン作成が容易に、かつプロフェッショナルに出来上がるということで人気があります。
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リテール分野では「店頭に商品を陳列すること」
「アピアランス」は小売店や販売店などで「店頭に商品を陳列すること」を意味します。つまり、販売するために商品を店先に並べて紹介することを、業界用語的に「店頭のアピアランス」と呼ぶことがあります。
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「アピアランス」の熟語や英語表現とは?
「アピアランスデザイン」は「外観デザイン」
「アピアランスデザイン」とは設計分野で「外観デザイン」を意味します。デザイナーは机や椅子などの家具や、照明器具や食器などをデザインする時に「アピアランス」つまり「外観」を重視しながら作成していきます。
商品おける「アピアランスデザイン」は、「ユーザビリティ(使用感)」と並んで大切な要素であり、外観デザインを専門として担当する「アピアランスデザイナー」も存在します。
プロダクト設計において「アピアランスデザイン」は、消費者の目に真っ先に止まる項目です。サイズや凹凸感、色彩や感触などを考慮して機能性や材質などにこだわりながら、アピアランスデザインを完成させていきます。
「アピアランスケア」は「外見の変化による心労を減らす」
「アピアランスケア(appearance care)」とは「怪我や病気の治療での外見変化による心労を減らす」ことを意味します。治療によって身体に変化があった時、その状況や自分の姿を見てショックを受ける人は多くいます。その心的ストレスを軽減させる医療的な試みが「アピアランスケア」です。
主なアピアランスケアは「がん治療」の場面で積極的に採用されています。
たとえば、抗ガン治療では髪の毛が抜けてしまう場合があります。この場合、お洒落なターバンやニット帽、またウィッグをすすめたりします。見た目の工夫で気分が回復し、患者が元気に過ごすことができるよう努める活動を「アピアランスケア」と呼んでいます。
その他、事故や病気などで外見に著しい変化が見られ、心身的なストレスを負うってしまった場合も、美容的な観点から「アピアランスケア」が採用されることがあります。
「アピアランスマネー」は「選手に払う顔見せ料」
「アピアランスマネー(appearance money)」は、スポーツ選手を招待したイベントや公式試合などで、主催者側が選手に払う出演料」を意味します。「アピアランスマネー」は「登場出演料」や「顔見せ料」などとも呼ばれ、賞金とは別枠で用意されます。
たとえば、ボクシングの公式試合で、元世界チャンピオンを解説者として招き入れるといった状況で発生するマネーのことを指します。
「アピアランスマネー」は、知名度が高く人気のある選手になればなるほど高額に設定されるのが特徴です。「人気度=金額の高さ」という方程式が「アピアランスマネー」には存在します。
「アピアランス」の英語訳は「appearance」
「アピアランス」の英語表記は「appearance」です。「appearance」は動詞「appearance=現れる」の名詞形となります。
ちなみに「appearance」と反対の意味を持つのが「disapperance(ディサピアランス)」です。打消しの「dis」を頭に付けることで「見えなくなること」や「行方不明」を意味します。
まとめ
「アピアランス」は英語の「appearance」を語源として、ビジネスや接客業では「身なり」や「容姿」「外観」、また「出現」「登場」といった多くの意味を持つ言葉です。
IT分野では専用ソフトで作成した絵やデザイン画の見た目を「アピアランス」と言います。また医療分野では、がん治療の副作用における心的ストレスを和らげるケアを「アピアランスケア」、スポーツ分野では有名選手の顔見せ料を「アピアランスマネー」と呼んでいます。
今日は大切な商談があるから、アピアランスは入念にしておくように