「お悔やみ」とは「遺族をいたわる言葉」という意味で、葬儀などではお悔やみの言葉が聞かれます。でも、お悔やみの言葉とはどんなことを言って、どんなフレーズがあるのでしょうか。
この記事では「お悔やみ」の意味に併せて、お悔やみの言葉の使い方や例文のほかに、手紙やお悔やみメールで使える文例などを紹介します。
お悔やみの言葉の意味とは?
お悔やみの言葉とは「遺族をいたわる言葉」
お悔やみの言葉とは「遺族をいたわる言葉」という意味です。故人を想い、遺族をいたわるための言葉で、故人との思い出や亡くなったことの悲しみのほか、遺族に対して故人が亡くなったことを遺憾に思うことなどが語られます。
「お悔やみ申し上げます」の意味は「故人の死を悲しむことを言う」
「お悔やみ申し上げます」とは「故人の死を悲しみ、それを言葉にして申し上げます」という意味です。お悔やみの言葉としてよく使われるフレーズのひとつで、遺族に口頭で、または手紙などの文面でも使われます。
「お悔やみ」は英語で「condolence」
「お悔やみ」は英語で「condolence」です。欧米でもお悔やみの言葉を送る習慣はあり、遺族などにお悔やみの言葉を伝えます。
日本のお悔やみの言葉との違いは、お悔やみの手紙やメールでは時候の挨拶は書かれず、冒頭から本文に入ります。
お悔やみの言葉の使い方と文例
通夜や葬儀でお悔やみの言葉を言う
お悔やみの言葉は、通夜や葬儀などで遺族に会った時に言われます。ただし葬儀などでは遺族はせわしなく、また遺族が悲しみに暮れていることもありますので、相手を気遣い、短い言葉で伝えるようにしましょう。
- この度はご愁傷様です。心からお悔やみ申し上げます
- この度は突然のことで言葉もありません。お力落としのないようになさってください
- ご生前は○○様(故人の名前)に大変お世話になりました。心よりご冥福をお祈りいたします
手紙でお悔やみの言葉を伝える
通夜や葬儀に参列できないときには、手紙でお悔やみの言葉を伝えます。お悔やみの手紙には、故人を悼む気持ちや遺族をいたわる言葉のほかに、通夜などに出席できないことをお詫びする言葉も添えます。
お悔やみの手紙は、白無地の便せんと封筒を使い、本文は便せん1枚分にまとめます。またお悔やみの手紙は故人が亡くなってから7日までに出すようにします。
ここでは、父親を亡くした人へのお悔やみの手紙の文例を紹介します。
ご尊父の訃報を受け、ご家族様のご心痛をお察し申し上げますとともに、心よりお悔やみ申し上げます。
ご養生なさっていたと聞いていましたが、突然の訃報に大変驚きました。
やむを得ない事情によりご葬儀には参列できないことを、申し訳なく存じます。
心ばかりではありますが、ご香典を同封いたしましたので、ご霊前にお供えください。
まずは略儀ながら、書中にて心からご冥福をお祈りしたします。
メールでのお悔やみの言葉は略式
メールでお悔やみの言葉を伝えることもできますが、親しい間の友人や会社関係者に限ります。また、メールで訃報が伝えられたときにも、メールで返信できます。
メールでのお悔やみの言葉は略式ですが、すぐに相手にお悔やみのメッセージを伝えられるメリットがあるので、親しい間柄ならお悔やみメールを出してもいいでしょう。
ラインでのお悔やみの言葉は親しい友人に限りOK
ラインでのお悔やみの言葉は親しい友人なら送れます。すぐに返信できるメリットを使い、
訃報を受け取ったら、間を置かずにお悔やみの言葉を伝えましょう。
お悔やみの言葉は日にちが経ってからでも伝えらえる?
日にちが経ってからでもお悔やみの言葉は伝えられる
お悔やみの言葉は故人が亡くなってしばらくしてからでも伝えられます。忌明け前(四十九日前)なら遺族に会ってお悔やみの言葉を伝えてもいいですし、手紙でお悔やみの言葉を伝えてもいいでしょう。
日にちが経ってからのお悔やみの文例
○○様のご逝去を悼み心からお悔やみ申し上げます。○○様にはお世話になりながら、ご葬儀に伺えず申し訳ありませんでした。
略儀ではありますが、書中にてお悔やみ申し上げます。
故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
お悔やみの言葉のマナー
お悔やみの言葉で忌み言葉を使わない
お悔やみの言葉で注意するべきことは、忌み言葉を使わないことです。忌み言葉とは、宗教上の理由やその場にふさわしくないとして用いられない言葉のことです。
お悔やみの言葉に関する忌み言葉とは、主に次のような表現が挙げられます。
- 「死」の類語:(例)「死ぬ」「亡くなる」→「逝去」などを使うようにする
- 不吉なことを連想される言葉:(例)「切れる」「別れ」「離れる」
- 「繰り返すこと」を連想させる言葉:(例)「また」「重ねて」「再び」
- (不幸の重なりを連想させる)重ね言葉:(例)「重ね重ね」「いよいよ」「たびたび」
お悔やみの言葉では敬語や丁寧語を使う
お悔やみの言葉では、相手と親しい間柄だとしても敬語を使うようにします。例えば、故人が父親なら「お父様」、母親なら「お母様」、また手紙などでは「尊父」や「尊母」などの言葉を使います。
お悔やみに励ましの言葉は使わない
意気消沈している遺族に対して「元気を出して」などの励ましの言葉は、かえってストレスを与えてしまうことがあります。そのため、励ましの言葉は避けるほうが無難です。
ただし、相手を慰める気持ちから出た言葉なら遺族を勇気づけることになることもあるので、「いつでも力になる」や「困った時は相談して」などなら、相手の様子を見ながら使うこともできるでしょう。
まとめ
「お悔やみ」とは「遺族をいたわる言葉」で、故人への想いなどが語られます。「お悔やみ申し上げます」はよく使われるフレーズで、葬儀などで遺族に何を言うべきなのか迷った時には、「お悔やみ申し上げます」を言うといいでしょう。短い表現でも相手をいたわる気持ちが伝えられます。
「お悔やみ申し上げます」