領収書の再発行はできない?紛失した時の対処や注意点を解説

仕事で必要となった物や出張費など金額や内容を証明する領収書。経費を計上するうえでも大切な書類ですが、もし紛失してしまった場合は再発行してもらえるのでしょうか?再発行してもらえない時の対処法や再発行時の注意点について解説していきます。紛失しないよう大切に保管しておくことが一番ですが、万が一に備えて知っておくと慌てずに済みます。

領収書の再発行は可能か?

再発行はむやみにできない

領収書の再発行は、むやみやたらとできるものではありません。なぜなら、二重に領収書を発行することは、代金の支払いが2回あったことになってしまうためです。経費の水増しなど悪用されることやトラブルを避けるために再発行を断っているところが多いようです。

あらかじめ再発行を拒否する張り紙などがされている所もあります。領収書を発行する側になる場合、張り紙や領収書の空欄などでできない旨を記載しておくと安心ですね。

紛失した事情の理解が得られた場合、再発行可能

領収書を紛失してもらった事情を説明し、理解が得られた場合は再発行してもらえることがあります。その場合は、領収書に再発行だと分かるように記載されます。それにより、万が一以前の領収書が見つかっても、不正使用や架空計上などのトラブルを避けることができます。

領収書の役割を確認

役割①領収書は代金支払いの証明

領収書は代金が支払われる時に支払いの証明として発行される書類のことです。この証明があることで、二重に請求されるようなトラブルや返金のトラブルを回避することができます。契約や商品の売買などで代金を支払った側は、代金を受け取った側に領収書の発行を請求することができ、受け取った側は発行する義務があります。

しかし再発行の義務に関しては触れられていませんので、再発行してもらえるかどうかは発行側の判断にゆだねられているのが現状です。

役割②経費の証明や税金を減らすための証明

領収書は会社員であれば、仕事上必要となった経費を証明するものです。取引の事実や内容を確認できる大切な書類ですので保管しておく必要があります。また個人事業主であれば、経費は所得から差し引かれるので支払う税金を減らすための証明として役割を果たします。

再発行の可否と対処法

日付や支払い先などを記録しておく

施設によって、再発行に応じてくれるところも応じてくれないところもあるようです。紛失が心配な場合は、再発行を約束してくれているサイトを通して日頃から予約を行うようにすると良いでしょう。また、日付や支払先、金額、内容を記録しておきましょう。領収書がなくても経費として認められることもあります。

病院は証明書類が発行できるか確認

事情を説明しても再発行してもらえない場合、確定申告の医療費控除が適用されないと心配になるかもしれませんがいくつか方法があります。有料であることが多いようですが、「領収額証明書」という書類を発行してもらえる場合があります。これで医療費をいくら支払ったかが証明できます。

それも入手できない場合は、医療費を支払った日付や金額、支払った病院名などがしっかり記録されていれば、支出として税務署に認められることもあります。

新幹線やタクシーは必要ない場合も

タクシーやJRなどで利用した小額の運賃の場合、後からなかなか乗っていた事実を証明するのは難しいものです。領収書の再発行は難しいと考えておいた方がよいでしょう。企業によっては小額の運賃の領収書は求めないこともあります。

利用した日付や区間などは必ず必要となりますので、記録しておきましょう。ただし新幹線や飛行機などで利用した高額の交通費は、インターネット上の手続きで領収書の再発行することができる場合があります。

領収書再発行の注意点

印紙による税負担は発行側

支払代金が高額になった場合の領収書には印紙を貼る必要があります。これは5万円以上の領収書が印紙税の課税物件にあたるためです。決まった収入印紙を領収書に貼り、消印が押されます。これは領収書を発行する側の課せられる負担であり、5万円以上の領収書を再発行する場合でも必要となります。

それを理由に再発行を断られる可能性が大いにあります。印紙の貼られた5万円以上の領収書の取り扱いや再発行には最新の注意を払いましょう。

但し書きが正確か確認しよう

領収書を発行してもらう場合、宛名や金額などが正確に書かれているかはおそらく多くの人が確認しているでしょう。一方で但し書きが正確に書かれているか、経費としてきちんと認めてもらえる内容かまで確認している人は少ないかもしれません。

経費の内容が明確に書かれていない領収書は、時として計上できない場合があります。それに気づいてから後日領収書の再発行を依頼しても、対応してもらえないことも。そうならないために、その場で領収書の宛名や金額だけでなく、但し書きにも目を通す習慣をつけておきましょう。

まとめ

領収書の再発行をしてもらえるかどうかは、発行側によって異なります。再発行してもらうことが一番ですが、領収書以外の金額等を証明できる書類を発行してもらえるか、また経費計上できるのかを知っておくと良いですね。詳細が分かるだけで経費として認めてもらえることもありますので、日頃から記録しておくと安心かもしれません。