「質実剛健」の意味と使い方!女性にもOK?類義語と対義語も

「質実剛健」という言葉にはどういったイメージがありますか?座右の銘にも使われる「質実剛健」の意味と使い方や例文を紹介します。また、女性にも使えるの?といった疑問や言い換えに便利な類義語もまとめて解説します。



「質実剛健」とは?


「質実剛健」という四字熟語を耳にしたことのある人は多いかもしれませんが、詳しい意味について考えたことはありますか?意味とあわせて由来についても紹介します。

意味は「真面目でたくましいこと」

「質実剛健」を簡単にいうと、「真面目でたくましいこと」という意味です。

「質」には質素、「実」には誠実という言葉があるように、「質実」とは、飾り気がなく誠実で真面目な様を言います。一方「剛健」とは、たくましく健康である様を表す言葉で、その力強さは字体からもうかがえます。

「強健」と「剛健」は違う

「質実剛健(しつじつごうけん)」は、「質実強健」と書かれることがありますが、これは誤りです。「強健」とは体が強くて丈夫な様を指す言葉で、意味としては「剛健」と似たものがあります。しかし、「強健」は「きょうけん」と読む点が大きく異なります。

「しつじつごうけん」と読むには「質実剛健」が正解です。漢字のイメージで誤字とならないよう注意しましょう。

由来は明治政府の「戊申詔書」

「質実剛健」という言葉の由来は、明治政府による「戊申詔書」にあるとされています。

「戊申詔書(ぼしんしょうしょ)」とは、国家発展のための国民のあり方などを示した明治天皇による詔書です。簡単にいうと、(国民は)仕事に励み贅沢をやめ、質素を重んじ、勤勉であり続けなければならない、といった内容が記されていました。

この一節を引用した中央大学の訓示に対して、卒業生でもあった記者が「質実剛健の校風」としたことが言葉の由来とされています。

「質実剛健」の使用例文


「質実剛健」という言葉はどういう風に使われているのでしょう。座右の銘としてOK?という疑問も解決します。

人柄を表す褒め言葉として用いる

真面目・誠実という言葉がそうであるように、「質実剛健」もまた人柄への褒め言葉として用いられる表現です。たとえば、「彼の質実剛健な気質は実に信頼が持てる」「質実剛健な男性は魅力的だ」などという風に、使うことができます。

座右の銘・校訓などにも使える

「質実剛健」という言葉が大学の訓示に対して使われたことは先述しましたが、今なお、校訓として掲げる学校も多いものです。「わが校では質実剛健の校訓の元、自発的な学生を育てます」と学校のPRに使われることもあります。

また、座右の銘として「質実剛健」を掲げることも可能です。ただし、理想像や目標として「質実剛健でありたい」とするのはよいのですが、自ら「質実剛健です」と名乗るようなことはしません。あくまでも「こうなりたい」という目標としましょう。

女性に使っても誤りではない

「質実剛健」はたくましいというニュアンスを含むため、男性に対して使われることの多い表現です。しかし、女性に使っても誤りというわけではありません。

女性に対して「質実剛健」という場合には、真面目・実直といった意味に加え、硬派・物怖じしない・勇気ある取り組みなどといったニュアンスを含むことがあります。

車や時計に「質実剛健」を使うことも

「質実剛健」は人だけでなく、車や時計を表す言葉として使われることがあります。

たとえば、車に使った場合には、シンプルで燃費もよく、かつ頑丈であるような車というニュアンスです。特に、ドイツ製の車に使うことが多いのも特徴です。

時計もまた、ドイツ製のものがよく「質実剛健」として紹介されます。ドイツにおける時計産業は歴史が深く、シンプルな中に見られる実直で確かな精度は世界中から人気を集めています。

質実剛健の類義語(類語)


「質実剛健」の言い換えとしても使える類義語(類語)をいくつか紹介しましょう。

実直・真面目・誠実などが類義語

「質実剛健」の意味としても紹介しましたが、実直・誠実・真面目といった単語が類語に当たります。「実直(じっちょく)」とは、誠実で正直なこと・かげひなたのないこと、という意味の言葉です。

また、少しフランクな言い回しになりますが、まっすぐな人・模範的な人・タフな人・健全な人という風な表現も、「質実剛健な人」を表す際に使える表現です。複数の意味を持つ四字熟語ですので、言い換え表現もその文脈などに応じて使い分けてみてください。

四字熟語では剛健質朴・不撓不屈・剛毅木訥など

「質実剛健」を同じ四字熟語で言い換えるのであれば、以下のようなものがあります。

  • 剛健質朴(ごうけんしつぼく):飾り気もなく素直で、心身ともに力強く頼もしいこと
  • 不撓不屈(ふとうふくつ):強い意志を持ち、苦労や困難にくじけない様
  • 剛毅木訥(ごうきぼくとつ):心が強くしっかりとしていて、かつ飾り気のない様

「質実剛健」の対義語


座右の銘や理想像としても使える「質実剛健」。その反対の意味となると、どういった言葉があるのでしょう。

対義語はふがいない・意気地がない

「質実剛健」の反対語には、ふがいない・意気地がないといった言葉があります。

「ふがいない」とは、情けないくらいにだらしない、という意味で、真面目で誠実な様とは反対の意味の言葉です。「意気地がない」もまた、だらしがない・困難などに耐え頑張りぬく力がない、というような意味があります。

四字熟語では巧言令色など

「質実剛健」の反対の意味の四字熟語もいくつかあり、たとえば、

  • 巧言令色(こうげんれいしょく):口先だけ、うわべだけを取り繕ったりすること

などがあります。また、華やかさの一方で気力や体力が乏しいさまを表す「華美柔弱(かびにゅうじゃく)」も反対の意味を持つ四字熟語のひとつです。

まとめ

真面目で実直、さらにたくましい、という意味を持つ「質実剛健」は、理想像として「座右の銘」に使う人もいます。周囲の人への褒め言葉としても使うことができますが、「私は質実剛健です」という風に自分に対しては使えませんので注意しましょう。