大学の教授にメールを送る時は、しっかりした構成と書き方で失礼のないように書きましょう。ここでは教授へのメールの書き方やマナーとともに、謝罪やアポイントやお礼メールの例文などを紹介します。
教授へのメールの基本的な書き方
メールは「件名」「宛名」「本文」「署名」で4つで構成される
教授へメールを送る際には、「件名・宛名・本文・署名」書き忘れることがないよう注意することが大切です。どれもメールの大切な要素なのでセットとして覚えておきましょう。
<メールの構成>
- 件名
メールの内容がひと目で分かるように簡潔に書く - 宛名
先生の名前を書く - 本文
明確に分かりやすく書く - 署名
氏名・所属・連絡先を書く
「件名」はメールの内容がひと目で分かるように簡潔に書く
教授へメール送る際には、「件名」は見ただけで内容が一目でわかるように具体的に、かつ簡潔に書くことが大切です。必要に応じて件名に学部や名前を併記します。メールの件名は相手が最初に目にする大切な情報なので、忘れずに書くよう心がけましょう。
<件名の例>
- 進路のご相談(〇〇学部〇〇学科 鈴木〇〇)
- 〇月〇日 △△ゼミ 欠席のご連絡
「宛名」の敬称は「先生」
メール本文の前に「宛名」を忘れずに書きます。学生が大学の教授宛てにメールをする場合は名字に先生をつけて「〇〇先生」とするのが一般的です。一般的なビジネスメールを送る時の宛名は「〇〇大学△△学部教授 〇〇先生」と所属を併記します。
「本文」は挨拶の言葉で始まり、結びの言葉で締める
教授へメールを送る際には、本文は「挨拶の言葉」から始めるのがマナーです。「いつもゼミでお世話になっております」「いつも講義でお世話になっております」「いつもご指導いただきありがとうございます」などが一般的です。日ごろの感謝の気持ちを表す適切な言葉を書きます。面識がない場合は「はじめまして」がよいでしょう。
挨拶の言葉のあとに自分の名前を書きます。「〇〇学部△△学科〇年の鈴木△△です」「〇〇研究室の鈴木△△です」などと状況に応じて所属や研究室、ゼミ名などを併記します。
名乗りのあとはいよいよ本文ですが、用件を簡潔に伝えることが大切です。メール1件について1つの話題が基本ですが、複数に渡る場合は■などの記号を使って話題を分けたり、箇条書きにしたりして読みやすくなるよう工夫します。
最後は「結びの言葉」で本文を締めます。結びの言葉は「以上、どうぞよろしくお願いいたします」という「お願い」の言葉が一般的です。さらにメールでお願いや依頼をしている場合は「恐れ入りますが」「お手数をおかけして申し訳ございませんが」などのクッション言葉を添えて丁寧に書きましょう。
「署名」に連絡先を書く
教授へメールを送る際には、最後に「署名」を入れるのがマナーです。社会人の署名は名刺に記載している情報と同じ連絡先などを記載しますが、学生の場合は氏名・所属・連絡先(メールアドレス・電話番号など)の3要素が必須です。あらかじめ自動挿入されるように設定しておきます。
<署名例>
———————————————————
〇〇大学 〇〇学部 △△学科〇年
山田一郎(やまだ いちろう)
Email: …
TEL: …
〒123-4567 東京都…
———————————————————
教授へのメールで気をつけるべきマナー
正しい敬語を使う
当たり前のことですが、目上の人へのメールでは正しい敬語を使うようにします。普段は親しい口調で会話していたとしてもメールや手紙では敬語を使うのがマナーです。間違えやすい言葉として、「了解です」がありますが、「承知しました/いたしました」が正しい敬語です。また「すごく嬉しいです」は「大変嬉しく思います」とするなど、話し言葉にならないように注意しましょう。
返信は翌日までに
返信のメールを受けたら、翌日までにお礼のメールを返信します。時間を割いて対応していただいたことへの感謝の気持ちと、確かにメールを受け取りましたということを伝えます。「お忙しいところご返信いただきありがとうございます」などと書き出します。
返信の件名は書き換えない
メールの返信の件名は「Re:」がついて返信されてきますが、そのまま書き換えずに返信するのがマナーです。書き換えてしまうと履歴がわからなくなってしまうためです。往復が続いて「Re:」が増えてきた時は、「Re:」を一つに減らすなどして件名を読みやすくします。往復の途中で話題が変わった時は新しい件名に書き換えます。
教授へのメールの例文と書き方のポイント
アポイントのメール
面識のない教授にアポイントをお願いするメールの例文です。件名に所属と氏名を併記するとともに、冒頭の自己紹介でも略さずに所属とフルネームを書きます。本文では訪問のお願いに至った経緯を簡潔かつ具体的に述べます。さらに、「よろしければ」「お手数をおかけしますが」など、一方的な口調にならないよう、クッション言葉をうまく使いましょう。
<件名> 研究室訪問のお願い(〇〇学部〇〇学科 加藤△△)
〇〇先生
はじめまして。突然のご連絡を大変失礼いたします。
私は〇〇学部〇〇学科の加藤△△と申します。このたびは〇〇先生の研究室のサイトを拝見し、研究内容に興味を持ったためご連絡いたしました。
特に〇〇の点について…ぜひ一度、研究室を訪問して詳しい研究内容をお伺いしたいと存じます。
よろしければ、先生のご都合のいい日時を数候補ご連絡いただければ幸いです。お忙しい所、お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
(メール署名)
欠席を謝罪するメール
欠席を謝罪するメールの例文です。謝罪のメールでは、まずはじめに謝罪し、次にその原因と今後の対策を書くことがポイントです。
<件名> 〇月〇日ゼミ【欠席のお詫び】
〇〇先生
いつもご指導いただきありがとうございます。
〇〇学部 △△学科〇年の鈴木△△です。〇日の授業を無断で欠席してしまいましたこと、大変申し訳ございません。
本来なら事前にご連絡すべきところを、〇〇の事情のため、ご連絡することができませんでした。本日のご連絡となってしまいましたことを深くお詫びいたします。今後は〇〇につとめ、このようなことがないように気をつけてまいります。
今後ともご指導いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。とり急ぎ、略儀ながらメールでお詫びを申し上げます。
(メール署名)
お礼のメール(返信例)
メールでアドバイスを求め、その返信メールへのお礼のメールの例文です。対応していただいたことへのお礼を述べ、今後の指導を願う結びの言葉を書きます。具体的に勉強になった部分などを簡潔に記すとなおよいでしょう。
<件名> Re:期末レポートのご相談
〇〇先生
いつもお世話になっております。鈴木〇〇です。
お忙しいところ、アドバイスのご返信をいただきありがとうございます。〇〇の点につきまして、ご教授いただきましたとおり考察し直してみたいと存じます。
このたびは貴重なお時間をいただきありがとうございました。
今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。(メール署名)
まとめ
教授へのメールは、紹介したメールの書き方の構成とマナーやポイントに従って書くことで失礼のないメールを書くことができます。これらは手紙の書き方のマナーやビジネスメールの書き方とも共通する基本の書き方です。社会に出ても通用するスキルとして身につけておきましょう。
■ビジネスメールのマナーと注意点全般もあわせて参考にしてみてください。