「多角的」の意味は?「多面的」など類語との違いや使い方解説

「多角的経営」や「多角的に見る」という表現をビジネスで使うことがありますが、この「多角的」とはどういった意味の言葉か知っていますか?似た言葉「多面的」との違いや類義語・対義語なども含め、総合的に解説します。これを機に「多角的」の使い方をマスターしましょう。

「多角的」の意味とは

まずは、「多角的」の意味から紹介します。「多角的」には次のような意味があります。

「多方面に派生する様」を表す言葉

「多角的」とは、「多方面に派生する様」「多方面にわたっている様」を指す言葉です。単にひとつの事柄と関係しているのではなく、様々な方面にわたっている様子などに使います。

「多方面から観察する様」という意味も

「多方面に派生する」という意味だけでなく、「ひとつの物事を様々な角度から見渡す・分析する様」という意味もあります。そのため、分析や観察を意味するような言葉とともに使われることが多いのも特徴です。

「多角的」の類語

多方面に派生する・多方面から見渡す、という意味の「多角的」という言葉には、次のような類語があります。中でも語感の似ている言葉「多面的」との違いから解説しましょう。

「多面的」は対象物をあらゆる場所から見ること

「多面的」とは、「物事をあらゆる場所から見る」「たくさんの位置(側面)から対象をとらえる」という局面的な考え方であるのが特徴です。たとえば、「ポジティブな側面・ネガティブな側面で考える」というのは、「多面的」に該当します。

一方、「多角的」は、「特定の位置から考えや想定を巡らせる様」というニュアンスを持ちます。そのため、「様々な視点で考える」「相手の立場に立って考える」のは「多角的」ということになります。

「様々」「色々」「多種多様」も類語のひとつ

「多角的」は多方面から考えたり分析したりする際に使うことが多く、「様々」や「色々」といった言葉に言い換えることも可能です。同様の意味を持つ、「多種多様な」や「多彩な」も類語のひとつです。

「多角的」の対義語

続いて、「多角的」という言葉の反対の意味の言葉を紹介します。

対義語は「狭量」や「近視眼的」

「多角的」の対義語は、ひとつの方向からのみ観察する様やひとつの考えにとらわれている様を意味する言葉が該当します。たとえば、「狭量」や「近視眼的」という言葉があります。

「狭量(きょうりょう)」とは、「度量の小さい様」「心のせまい様」という意味の言葉で、ひとつの考えにとらわれてしまい、ほかの考えを受け入れられない様子を表します。「近視眼的(きんしがんてき)」も同様で、「目先のことのみ、あるいは視野の狭いものの見方しかできない様」に使う言葉です。いずれも、「多角的」の対義語と言えるでしょう。

「多角的」を使った言葉と例文

「多角的」という言葉は、実際にはどのように使われているのでしょう。一般的な使い方を例を挙げながら紹介します。

ビジネスに多い「多角的分野」「多角的経営」

ビジネスシーンで「多角的」という言葉を使う場合は、よく「多角的経営」や「多角的分野」という使い方をします。

「多角的分野」とは、「様々な分野」「あらゆる分野」という意味であり、「多角的経営」とは、幅広い分野にわたって経営をしている、という意味です。たとえば、介護・飲食・美容など幅広く事業を手掛けることは、「多角的経営」であり、「企業の多角化」と言われることもあります。

「多角的に考える」は様々な立場で考えること

「多角的」という言葉は、「考える」という言葉ともよく一緒に使われます。「多角的に考える」とは、様々な方面から様々な立場で考える・検討する様を指す表現です。

「新規ビジネスについて多角的に考える」というと、単に検討する・深く考えるのではなく、幅広く考えるというニュアンスが加わります。

「多角的に捉える」もよく使う表現

「考える」ではなく、「捉える」という表現とともに使用するとどうなるのでしょう。「多角的に捉える」とは、「多方面から見渡して捉える様」「様々な観点から物事を見ようとする姿勢」という意味です。

また、「物事を多角的に捉える」というと、特に、固定観念や既存の常識・習わしなどを排除し、別の視点を用いるようなニュアンスを含むこともあります。

「多角的に学ぶ」は様々な面から学ぶこと

「多角的に学ぶ」というと、様々な方面から学ぶことを意味します。よく、道徳や社会科の指導においても用いられる表現です。ひとつの事柄に対して、色々な方面・立場から見渡したり考えたりする、学びの姿勢を指す言葉として用いられています。

「多角的視点」とはあらゆる方面から見渡すイメージ

「多角的視点」は、分析に使える表現です。「多角的」の意味の通り、あらゆる方面から見渡すような視点の事を言います。たとえば、「ビジネスには多角的な視点が必要だ」というと、ビジネスでは様々な視点が必要だ、というニュアンスになります。

英語ではmany directions やmany sidesを使う

英語で「多角的」と表現する際には、「方向」という意味の「direction」や「~の側」という意味の「side」を使用します。たとえば、

  • analyze ~ from many directions(多角的に分析する)
  • see ~ from many sides(多角的に見る)

などが一般的です。

また、「see things from multiple points of view(多角的な観点から物事を見る)」という表現を使用することもあります。

まとめ

「多角的」には、「多方面に派生する様」「多方面にわたる様」という意味があり、考える・捉えるなどといった表現とともによく使用されます。一般には、様々な角度から物事を見る様に使用する表現です。経営やマーケティングなど、ビジネスパーソンとしての「資質」にも関係する言葉なので、ぜひこの機会に覚えておきましょう。