「メルクマール」の意味とは?ビジネスでの使い方と語源や類語も

「メルクマール」というドイツ語を語源とする言葉があります。直訳すれば「指標」という意味が近い言葉ですが、メルクマールを使う時はどのような意味や場面で使われるのでしょうか?

ここではメルクマールの語源や意味と使い方を紹介します。あわせてマイルストーンやベンチマークとの意味の違いも解説しています。

「メルクマール」の語源と意味とは?

まずはじめにメルクマールの語源と意味を紹介します。

「メルクマール」の語源はドイツ語「merkmal」

メルクマールはドイツ語の「merkmal」を語源とするカタカナ語です。ドイツ語「merkmal」は「気づく」という「merken」の複合語で、物事を見分ける時に手がかりとなる特徴や特性、判断するための指標や目印のことです。

「メルクマール」とは「判断の基準やその指標」の意味

カタカナ語としての「メルクマール」とは、一般的に物事を判断したり見分けたりする時の「基準」や「指標」や「目印」のことをいいます。

「民主主義は近代政治のメルクマール(指標)である」、「復興のメルクマール(目印)として震災モニュメントが構想されている」などと使います。

上記の例のように、指標や目印というだけでは表しきれない、それらの含みを持った概念的な意味合いを伝えたい時、それに相当する日本語はないため、メルクマールが使われているといえます。

ビジネスでは「進捗を確認するための目印」の意味

経済活動などビジネスについて語られる時のメルクマールは、目標地点までの進捗を確認するための目印という意味で用いられることがあります。あるいは中間地点における達成基準として用いられることもあり、その時はメルクマールは設定するものとして捉えられます。

「メルクマール」の業界別の意味と使い方

業界によってメルクマールの意味や使い方に特徴がありますので紹介します。

医療現場では「評価指標」の意味で使われる

医療現場において、治療効果を判定するための検査値などの指標のことをメルクマールと言うことがあります。「カルテ」がドイツ語であるように、戦前の日本はドイツから医療体制を学んだため、医療現場でドイツ語を使う慣習が残っています。一般的な意味の「判断の基準やその指標」という意味で使われることもあります。

金融、法律業界では「判断基準」の意味で使われることが多い

金融や法律業界ではメルクマールは判断基準や目印という意味で用いられることが多いようです。「預金残高は返済能力のメルクマール(判断基準)である」「恐慌のメルクマール(目印)は「銀行取り付け」である」などの使い方です。

哲学用語では「目印」の意味で使われることが多い

哲学的な思想や考えを述べる時に使われるメルクマールは「目印」という意味で使われることが多いですが、そこでの目印とは、たよりにするという意味での単純な印(しるし)という意味とは異なり、「目印としての概念」という意味で用いたり、「比喩的な目印」という意味で用いたりします。

「ソクラテスの哲学はソクラテス以前とソクラテス以後を分けるギリシャ哲学のメルクマール(目印)となった」、「考えるということが人間のメルクマール(目印)である」などの使い方です。

「メルクマール」と「マイルストーン」の違い

先に説明した、ビジネスで使われる「メルクマール」は、「マイルストーン」と同じような意味で使われることがあります。メルクマールとマイルストーンの違いについて説明します。

「マイルストーン」の意味は「途中の節目」

マイルストーンとは、もともとは道路などに置いて距離を示す標識のことをいい、最終的な到達点に向かう途中の節目を表す言葉です。ビジネスにおいては、目標に向かう途中の時点にマイルストーンを設定し、その時点での達成すべき事柄と実際の状況をチェックすることで進捗の確認を行います。

「マイルストーン」は「標識」、「メルクマール」は「指標」

マイルストーンは目標地点までの道のりを区切る「節目」であるのに対し、メルクマールはある事柄の評価を分ける「目印」や判断するための「基準」であることが両者の意味の違いです。

意味の近い日本語に言い換えるならマイルストーンは「標識」、メルクマールは「指標」と言うことができます。「標識」は区別するための目印であり、「指標」は判断するための目印です。

「メルクマール」の類語

最後にメルクマールの類語を紹介します。

「ベンチマーク」

ベンチマークとは、もともとは測量の際の水準点を表す言葉でしたが、転じて物事のあり方や水準および基準を意味する言葉として使われています。金融では株式における銘柄を比較するために用いる指標を意味したり、コンピューター用語としては性能を測定するという意味で使われたりします。

物事を計測するという意味合いが含まれる点がメルクマールとの違いだといえます。

「バロメーター」

バロメーターとは、物事の状態や程度を推し量る基準や指標のことをいいます。バロメーターはメルクマールのような判断基準ではなく、結果を示唆する指標を意味します。「食欲は健康のバロメーターと考えられる」などと使います。

まとめ

メルクマールはドイツ語を語源としたカタカナ語であるため、日本語で端的に訳せないさまざまな意味合いが含まれて使われている言葉です。一般的には「判断の基準やその指標・目印」という意味で使われますが、「途中の指標・節目」を意味するマイルストーンと同じような意味合いで使われることもあります。

哲学においては目印という意味を含む概念という意味あいや、比喩的な意味での目印という意味で用いられ、前後の文脈に応じて意味をくみ取ることが求められる言葉だといえます。