「大言壮語」の意味と使い方とは?語源や類語表現も解説

「大言壮語も吐いてやろう」というと、何をすることを表すのでしょう。「大言壮語」という四字熟語の意味と、「大言壮語を吐く」など使い方について解説します。言い換えに使える類語や英語表現も記載しますので、活用してみてください。

「大言壮語」とは?

「大言壮語」の意味は”実力以上のことを言うこと”

四字熟語「大言壮語」の意味は、“自分の実力以上に大きなことを言うこと・実力に見合わないことを言うこと”です。
「実力以上のことを言う」という行為だけでなく、口にした言葉も「大言壮語」と表すことができます。

読み方は「たいげんそうご」

「大言壮語」の読みは、“たいげんそうご”です。「だいげんそうご」や「たいごんそうご」と読みたくなるかもしれませんが、正しくは「たいげんそうご」となります。四字熟語は読み方を間違えると、相手に真意が伝わらなくなることがありますので、くれぐれも読み間違いには注意したいものです。

「大言壮語」の語源は「大言」「壮語」それぞれにあり

「大言壮語」は、「大言」と「壮語」の二つの単語から成り立つ四字熟語です。

「大言」とは文字通り「大きく言うこと」という意味で、「壮語」とは「偉そうなもの言い」や「威勢の良い話しぶり」などを意味します。

「大言壮語」という四字熟語は、より強いニュアンスを持たせるために、「大言」と「壮語」という似た意味の言葉を重ねて使うようになったのが由来とされています。

「大言壮語」の使い方と例文とは?

「大言壮語」はどのように使えばよいのでしょう。一般的な使い方を、短い例文とともに紹介します。

「大言壮語を吐く」が一般的

「大言壮語」は、「吐く」という動詞を伴うのが一般的です。「大言壮語を吐く」というと、「実力に合わないような大きなこと言う」「実力以上のことを主張する」といった意味になります。例えば、「大言壮語を吐いてばかりでは信用を失ってしまう」といった使い方も可能です。

「大言壮語な人」「大言壮語な話」とすることもある

「大言壮語」は、名詞の前に形容詞的に使う例も多々あります。たとえば、「大言壮語な人」というと、いつも実力以上のことを言う人・発言に実力(実行力)が伴わない人という意味です。また、「大言壮語な話ばかりで嫌気がさす」というと、「実力不相応な話(主張)ばかり聞かされて嫌になった」という意味になります。

「大言壮語を吹く」とは言わない

「大言壮語を吐く」という表現を先に紹介しましたが、「大言壮語を吹く」という言い方は一般的ではありません。たとえば、「嘘をつく」という意味で「ほらを吹く」という表現がありますが、それと混同された誤用例といえるでしょう。

「実力以上のことを言う」という意味の「大言壮語」は、結局は実行されないような虚言に終わります。そのため「大言壮語」と「ほらを吹く」は似た意味の表現ではありますが、「大言壮語を吹く」とは言わないというのは覚えておきたいポイントです。

「大言壮語」はネガティブなニュアンスで使用されることが多い

「大言壮語」は自分の実力を顧みずに分不相応なことを言う様を指し、自分を分かっていない・過大評価しているなどという風に批判的な視点で用いられる表現です。そのため、「大言壮語な人」という表現は褒め言葉としては使用できません。

たとえば、万年最下位の弱小チームが「上位チームに絶対勝つ!」というのは「大言壮語」とも言えます。しかし、実際に勝った場合には「実力」とみなされ、結果的に「大言壮語」には当たりません。「大言壮語」に終わらないためには、自らが言った内容を現実にすればよいのです。

「大言壮語」の類語とは?

「大言壮語」と似た意味の表現にはどのようなものがあるのでしょう。類語表現をいくつか紹介します。

「大言壮語」に似た意味の四字熟語は”針小棒大”

「大言壮語」と同じ四字熟語で似た意味のものといえば、「針小棒大」が挙げられます。

「針小棒大(しんしょうぼうだい)」とは、「針のように細くて小さいものを、棒のように大きく言うこと」という意味で、そこから「大げさに主張すること」という意味の四字熟語です。

ほかにも、「大言壮語」と類似の四字熟語には、漢字を入れ替えただけの「壮言大語(そうげんたいご)」という四字熟語もあります。「壮言大語」と「大言壮語」は意味は同じですが、「大言壮語」の方が広く使用されています。

他にも”豪語・うそぶく”なども「大言壮語」の類語

「大言壮語」と似た意味の単語には、「豪語」「うそぶく」などもあります。「豪語(ごうご)」とは、「自信ありげに大きなことを言う」という意味の言葉です。「偉そうに大きなことを言う」という意味を持つ「うそぶく(嘯く)」もまた、「大言壮語」の類語といえるでしょう。

ほかにも、「大げさなことを言う」という意味の「ほらを吹く」「大口をたたく」「(話に)尾ひれを付ける」などといった表現が類語として挙げられます。

「大言壮語」と似た意味の英語表現とは?

「大言壮語」を英語で表現すると、次のようになります。参考までに覚えておくと、いざという時に便利です。

「大言壮語」の英語表現は”big talk”や”boast”を使う

「大きなことを言う」という意味の「大言壮語」は、英語にすると「big talk」となります。「talk」を動詞として使う場合には、「talk large」という表現を使用します。

また、文章表現として「大言壮語を吐く」「大言壮語なことを言う」としたい場合には、「boast(豪語する)」という単語が一般的です。たとえば、「He is always boasting of~(彼はいつも自慢している)」で、「大言壮語なことを言っている」というニュアンスになります。

まとめ

「大言壮語」とは、「自分の実力以上の大きいことを言う」という意味の四字熟語です。実際にはできないのに見栄を張っている人・行動が伴わない人を指して使うこともあります。一般には、ネガティブな意味合いで使用される表現で、「大言壮語」とならないためには、ひとたび口にしたことは成し遂げることが大切です。