「軍配」の意味とは?「軍配が上がる」など使い方や英語も解説

相撲で勝負がついた際に「軍配が上がる」と表現しますが、この「軍配」の意味を知っていますか?「軍配」の詳しい意味とあわせて、「軍配」の使い方や英語表現について解説しましょう。また、軍配にはなぜ「天下泰平」の文字が記されることが多いのか、その理由についても紹介します。



「軍配」の意味とは

「軍配」とは、そもそもどんな意味の言葉なのでしょう。詳しい意味と言葉の由来から紹介します。

「軍配」は「軍配団扇」の略、指揮に用いるもの

「軍配(ぐんばい)」は、「軍配団扇(うちわ)」の略語で、もともとは、武将が軍を指揮する際に用いた道具(うちわ)を指します。そのため、「軍配」という言葉には、「軍勢を配置し、指揮する」という意味もあるのです。

一般に、「軍配(軍配団扇)」は、中央がくびれたひょうたん型で、上部がやや大ぶりな形が特徴的です。

元は戦道具だが、武器ではない

「軍配」は、軍を指揮するという目的の他、戦時に方角などの吉凶を占う際にも使用されていました。一族の命運を占ったり、戦を指揮したりするその役割から、それぞれの願いを文字にして、「軍配」に記すようになったと言われています。「天下泰平」と書かれたものが見受けられるのも、その名残のひとつで、記載する言葉に細かい決まりはないようです。

なお、「敵の刀を軍配で受けた」というような逸話もあるようですが、本来武器としての役割はありません。

現代では相撲で用いられる「軍配」が一般的

「軍配」は、現代ではもっぱら相撲の行司が手に持つものとして知られています。土俵上で取組み開始の合図をしたり、決着がついたことを知らせたりするのが現代の「軍配」の役割です。

「軍配」を使用した家紋「軍配紋」もある

「軍配」は相撲以外では、家紋に使われることがあります。これを「軍配紋」と言います。

「軍配紋」は、「武蔵七党」と呼ばれる平安後期より栄えた武士集団のひとつ「児玉党」のものとして知られる家紋です。

「軍配」の使い方

「軍配」という言葉は、どのように使われているのでしょう。代表的な使用例を紹介します。

「軍配が上がる」は勝ち負けが決まることを意味する

「軍配が上がる」とは、勝負に決着がついた際に使う表現です。相撲では、取組開始の合図として「軍配」をあげ、さらに勝負が決まったところで勝った力士に向かって「軍配」を掲げます。つまり、「軍配が上がった」というと、「勝負あり」という意味になるのです。

たとえば、「○○に軍配があがった」というと、「○○が勝った」という意味になります。「今回の勝負はA社に軍配が上がった」というと、「A社が勝った」という意味になり、相撲以外でも使える表現です。

「軍配を上げる」は勝利の判定を下すこと

「軍配が上がる」と似た表現に、「軍配を上げる」があります。勝ち負けの決着がついたという意味では同義ですが、「行司は西に軍配を上げた」という風に、主語が変わり、「勝ちの判定を下した」というニュアンスとなるのが特徴です。例えば、「行司が西に軍配を上げた」というと、「西が勝った」という意味に加え、「西の勝ちが告げられた」という意味合いも含みます。

「軍配が上がる」同様に、相撲以外の競争・勝負でも使用できます。いずれも「(勝ちの)判定を下した」というニュアンスになるのが特徴です。

「軍配を返す」は時間が来たことのサイン

相撲では「軍配を返す」ということもあります。これは、時間いっぱいの合図で、相撲の場合は取組みを始めなければなりません。「もう後戻りはできない」という状態でもあります。

「軍配者」とは軍の指揮を執る人

「軍配」を使った言葉には、「軍配者(ぐんばいしゃ・ぐんぱいしゃ)」もあります。直訳すると、「軍の指揮のために用いられる軍配を操る人」となり、つまり、軍の配置や軍隊の指揮を行う「大将」の意味で使用される言葉です。

「軍配」を英語にすると?

「軍配」は、古い歴史を持つ日本語ですが、英語ではどう表現するのでしょう。「軍配」の英訳と、「軍配」を使った表現の英訳をそれぞれ紹介します。

行司の持つ「軍配」は「referee’s fan」

日本の伝統的スポーツである「相撲」は英語圏でも日本文化として認められています。この相撲で行司が持つ「軍配」は「a sumo referee’s fan(referee’s fan)」と表現します。「fan」とは「団扇」のことで、直訳すると「審判の団扇」という意味です。

また、「軍勢を配置する」という意味で「軍配」を使う場合は、「tactics(戦術)」を英訳として充てることもあるようです。

「軍配を上げる」は「give a decision」を使う

「軍配を上げる」や「軍配が上がる」などを英語にする場合は、次のように表現します。

  • give a decision in favor of somebody(~を支持するとの判決を下す[軍配を上げる])
  • declare somebody the winner(~が勝者であると宣言する[軍配を上げる])
  • to be declared the winner(勝者が宣言される[軍配があがる]

まとめ

「軍配」は古くは軍の配置や指揮のために使われたもので、勝負を占う役目も担っていました。現代では相撲のイメージが根強いですが、「軍配が上がる」「軍配を上げる」といった表現は、ビジネスでも使える表現です。深みを持たせてくれる日本独特の表現ですので、ぜひ活用してみてください。