「恒常的」の意味と使い方!例文や類語・対義語との違いも解説

ビジネスシーンでは、「恒常的に続く」や「恒常的課題」「恒常的収入」という表現を使うことがあります。本記事では、この「恒常的」の意味と使い方について、詳しくみていきます。併せて、「日常的」「慢性的」「恒久的」などといった類語との違いや、対義語・英語訳など関連用語についても、幅広く解説します。



「恒常的」の意味とは?

「恒常的」は「こうじょうてき」と読みます。まずはその意味から紹介しましょう。

「恒常的」とは「変化がなく一定である」という意味

「恒常的」とは、「変化がなく、いつも一定である」という意味の言葉です。「その状態が変化することなく、ずっと続く」という意味でも使うことができます。

「恒常的」に使われている「恒」と「常」という漢字には、いずれも「つね」読み、「いつも」という意味です。同じ意味の漢字を繰り返し使うことで、「恒常的」は、互いの意味を強調した表現になっています。

「恒常的」の使い方と例文


「恒常的」という単語はどう使うのでしょう。具体的な使用例とともに見ていきましょう。

「恒常的に行う」は「一定して行う」こと

ビジネスで使う表現のひとつに、「恒常的に行う」という言い回しがあります。たとえば、

  • A社では不正が恒常的に行われていたようだ

というと、不正行為が「一定して行われていた」「(不正行為が)一定期間続いていた」という意味です。「変わらずに実行されていた(され続けていた)」という意味でも使用することができます。

「恒常的に続く」は「変化なく続く」の意味

「行う」と同じくらいよく使う表現が、「恒常的に続く」です。この場合も、「一定して続く」というニュアンスで問題ありませんが、「変化なく続く」「絶えず続く」と言い換えた方が自然かもしれません。たとえば、

  • 恒常的に続く痛みで、最近は日常生活を送ることすら難しい

とすると、「絶えず続く痛みで」という意味になります。

「恒常的に発生」は「いつも発生している」

「恒常的に発生している」は、「常時」「いつも」の意味で使われる代表的な例です。たとえば、

  • この通りは渋滞が恒常的に発生している
  • 恒常的に発生していた課題がようやく解決しそうだ

などといった例文が挙げられます。いずれも、「常に発生している」という意味です。

「恒常的な対策」は「一定水準」のニュアンスにも

「恒常的な対策が必要だ」という風に使うと、「継続した対策が必要だ」という意味になります。加えて、「変わらない水準の対策」、つまり「一定水準以上の対策が期待されている」とのニュアンスでも使える表現です。

「恒常的収入」は決まった周期で得られる収入のこと

役所の手続きでは、「恒常的収入の有無」などといった表現を見かけることがあります。この場合の「恒常的」は、「毎月得られる収入」や「毎月ではないものの決まった周期で得られる収入」という意味です。

「恒常的収入」=「金額の変わらない収入(一定額の収入)」とはならないのがポイントで、金額の増減や雇用形態は問わず、決まった日に入る収入を指す表現と覚えておきましょう。

「恒常的」の類語とその違い


「恒常的」と似た意味の言葉はたくさんあります。その中から、よく目にする代表的なものをいくつか紹介しましょう。

「恒久的」「日常的」「永続的」が「恒常的」の類語

「恒常的」の類語には、「恒久的」「日常的」「永続的」などが挙げられます。

「恒久的」とは、「永遠に変わらない様子」という意味で、たとえば、「恒久的な世界平和は人類の願いだ」という風に使うことができます。「地球は恒久的に存在する」という風に、自然に変化のない事柄に対してよく使われる表現です。

「日常的」は類語の中でも、生活のごくありふれた事柄や習慣に対して使われ、「毎日のように繰り返される様」という意味があります。おなじ「いつも」というニュアンスでも、意識する必要がない事柄に対して使ったり、「普段通り」という意味合いで使ったりする表現です。

最後に挙げた「永続的」とは、「途切れることなく、ずっと続く様子」という意味で、「恒常的」と近いニュアンスで使用できる言葉とされています。他にも、「以前から行っていることを続ける」という意味の「継続的」なども「恒常的」の類語と言えるでしょう。

「慢性的」は「悪い状態」に対して主に使う

「その状態がずっと続く」という意味の言葉には「慢性的」という単語も挙げられます。この「慢性的」は、病気など「何らかの悪い事柄・状態が、良くも悪くもならないままずっと続く」様を表現する際に使う言葉です。たとえば、「慢性的な疲労」「慢性的な人手不足」などという風に使います。

「恒常的」と似た意味の言葉ですが、使用シーンが異なるので注意しましょう。

「恒常的」の対義語


「恒常的」と反対の意味の言葉にはどのようなものがあるのでしょう。対義語を紹介します。

対義語は「一時的」「限定的」「暫定的」など

「恒常的」の対義語には、「長くは続かない」状態を指す表現が該当します。たとえば、「一時的」「限定的」「暫定的」などが「恒常的」の対義語と言えるでしょう。それぞれ、次のような意味があります。

  • 一時的:短期間である様、臨時
  • 限定的:「今だけ」「この場のみ」という風に限られる様
  • 暫定的:(確定まで間に)仮に定めておく様

「暫定的」は「仮」であり、短期的な状態であるという意味で「恒常的」の対義語として紹介しました。ほかにも、「単発的」なども対義語のひとつです。

「例外的」も「恒常的」の対義語のひとつ

「恒常的」とは反対の意味を持つ言葉には、「例外的」も挙げられます。「例外的」とは、「原則とは異なる様」という意味で、「常には認められないが限定的に(今だけ)認める」という場合などに使います。

そのため、「一定して変わらない」「常に」という意味を持つ「恒常的」の対義語と言える単語です。

「恒常的」を英語にすると?


ビジネスメールなどで英語を使う人も多いものです。「恒常的」の英語訳を紹介しましょう。

英語で「恒常的」は「constant」を使う

英語で「恒常的」という場合には、「constant」を使います。「constant」には、「常に」「いつも」という意味があり、「恒常的に」は「constantly」となります。この「constant」は、「コンスタントに続く」などというように、カタカナ語としてもよく使われる表現です。

他にも「変えられない」という意味の単語「invariable」も「恒常的」の英訳として使える場合があります。

まとめ

「恒常的」とは、「いつも一定である様」「変わらない様」という意味の言葉で、「常に」や「ずっと続く」という意味で使うことのできる単語です。ビジネス文書などでよく使われる表現で、「永続的」と近いニュアンスを持ちます。「恒久的」や「慢性的」などほかの類語との違いも意識しながら、使い分けてみてください。