「逆恨み」の意味と使い方!例文や類語・英語訳も解説

「逆恨みされた」「逆恨み的犯行」などという表現がありますが、実は、「逆恨み」は誤用も多いとされる単語のひとつです。「逆恨み」という言葉について、詳しい意味と使い方を例文を交えて紹介します。混同しやすい類語との違いや英語訳もあわせて、詳しく見ていきましょう。



「逆恨み」の意味とは

まずは、「逆恨み」の意味から紹介します。

「逆恨み」の意味は「こちらが恨みに思ってよい人から恨まれること」

「逆恨み」とは、「こちらが恨みに思ってもよいはずの人に、逆に恨まれること」という意味です。本当は恨まれるようなことをした人が、反省するどころか恨むようなことが「逆恨み」です。

また、「逆恨み」には、「相手の好意を捻じ曲げて解釈し、逆に恨むこと」という意味もあります。たとえば、親切でやってくれたことに対して恨みを持つのも「逆恨み」のひとつです。

「逆恨み」の使い方と例文

「逆恨み」は一般的にはどういった使われ方をするのでしょう。例文とともに紹介します。

「逆恨みされた」という使い方が一般的

「逆恨み」は、本来は恨まれるような側の人が恨むことを表す言葉なので、「(○○に)逆恨みをされた」という言い方をするのが一般的です。「恨みたいのは私だが、なぜか相手に恨まれてしまった」というようなシーンで「逆恨みされた」と使います。たとえば、

  • 大切な花瓶を壊されたのは私なのに、彼女に逆恨みされた

といった使い方が可能です。

好意を悪意ととらえた「逆恨み」の例

こちらが善意で行ったことに対して、「見下された」「馬鹿にされた」としてお門違いな恨みを向けるのも「逆恨み」の例です。その意味では、次のような使い方ができます。

  • 良かれと思って間違いを指摘したのに、なぜか憤慨された。逆恨みもいいとこだ。
  • 主任の態度はパワハラに近いと感じ部長に相談したら、「告げ口した」と逆恨みされた。
  • 親切心で年配の人に声をかけたのに、「老人扱いするな!」と逆恨みされることもあるようだ。

このように、「逆恨み」する人は、プライドの高い人や相手を見下している人が陥りやすいとも言われています。

恨みを第三者に向けた事件を「逆恨み的犯行」と呼ぶことも

「逆恨み」とは、本来は「恨まれるようなことをした側の人が逆に恨むこと」「相手からの好意を曲解して恨むこと」という意味の言葉ですが、近年では、「自らの恨みを第三者に向けた事件」を「逆恨み的犯行」と呼ぶ例も多いようです。

たとえば、「上司との関係に悩んでいる」と相談を受けた同僚が、その相談に気づいた上司に逆恨みされ嫌がらせを受ける、というのは、「逆恨み」という言葉の本来の使い方とは異なるものです。しかし、最近では、いわれのない恨みを向けた犯行・事件などに対しても「逆恨み的犯行」と称する例も少なくはありません。

相手が何もしていない場合に「逆恨み」を使うのは本来誤用

「逆恨み的犯行」という言い回しにも共通しますが、本来は、第三者に恨みを向けるのは「逆恨み」ではありません。「恨みたいのはAさんなのに、恨まれるようなことをしたBさんが逆に恨む」というのが「逆恨み」です。この場合、AさんとBさんのやりとりに関係のないCさんが恨まれるのは「逆恨み」には該当しないのです。

同様に、「良かれと思って行動したAさんが恨まれる」というのは「逆恨み」ですが、何の行動も起こしていないCさんがここで「逆恨み」されるのはお門違いになります。近年では「逆恨み」という言葉の解釈が広がりつつありますが、厳密には、誰彼問わず当たり散らすような行動は「逆恨みではない」と覚えておきましょう。

「逆恨み」の類語

「逆恨み」の類語を紹介します。意味は似ていても、使い方が異なる類語にも注目してみてください。

「逆恨み」の類語は「怨恨」「遺恨」

「逆恨み」の類語は、「怨恨」「遺恨」などが挙げられます。「怨恨(えんこん)」とは、「恨み」のこと、「遺恨(いこん)」とは「長年の恨み・心残り」といった意味の言葉です。

たとえば、「怨恨による殺人」や「遺恨を晴らす」などと使われることがあります。

「逆恨み」と「八つ当たり」「腹いせ」の違い

「逆恨み」と似た言葉に、「八つ当たり」と「腹いせ」が挙げられます。「八つ当たり」とは、「周囲に当たり散らすこと」という意味で、「八つ当たりされた」などと使うことができます。

「逆恨み」と似たニュアンスで使われることがありますが、「八つ当たり」は相手を問わずに当たり散らしたり、無関係の人に不満をぶつけ攻撃したりする点で異なります。また、「ものに八つ当たりする」と使うことができるのも特徴です。

「腹いせ」も同様で、「自らの怒りを晴らすためにとる乱暴な行動」のことです。「八つ当たり」同様に、関係のない人やモノに対する行動を「腹いせ」と呼ぶのが特徴で、厳密には「逆恨み」とは異なる意味を持ちます。

「逆恨み」と「逆ギレ」の違いは感情の現れ方

「逆恨み」は「逆ギレ」という言葉とも似ています。「逆ギレ」とは、「怒られたり責められたりしている人が怒り出す」「本来なら怒られるべき立場の人が怒り出す」という意味で使われる言葉です。「逆恨み」と似た意味の言葉ですが、「逆ギレ」には「激高する」、つまり「興奮して激しく怒る」というニュアンスがあるのが特徴で、その場で激しく怒り出す場合に使います。

一方、「逆恨み」は、目に見えて怒っている様子がうかがえなくても、心の中で恨んでいるという可能性もあります。また、その場で感情的になるだけでなく、恨みがあとから沸いてきた、という状況でも使うことができます。意味のとらえ方は似ていますが、実際の感情は異なるので使い分けが必要です。

「逆恨み」の英語表現

さいごに、「逆恨み」の英語訳を紹介しましょう。英語では、次のような表現を使います。

「逆恨み」の英語訳は「resent」

「逆恨み」を英語にすると「resent」となります。「resent」とは、「憤慨する」「逆恨みする」という意味の言葉で、名詞形の「resentment」を使うこともあります。

たとえば、親切心に対して逆恨みするような場合は、「repay somebody’s kindness with resentment」と表現します。ほかにも、「恨み」という意味の単語「grudge」を使って、「bear a grudge against~(~を逆恨みする)」「have a grudge against ~(~に恨みを抱く)」といった表現も可能です。

まとめ

「逆恨み」とは、「本来は恨まれるべきことをした人が逆に相手を恨む」という意味で、「人の好意を捻じ曲げて解釈し、恨むこと」という意味も持ちます。一方で、第三者に向けた怒り・恨みは、「逆恨み」の本来意味するものではありませんが、近年では「逆恨み的犯行」のように使われることも増えているようです。言葉の意味は時代とともに変わることがありますので、併せて覚えておくことをおすすめします。