「職務経歴書」のフォーマットが必要な方向けに、職務経歴書の書き方やコツ、テンプレートをまとめました。特に転職活動時に求められることが多いですが、パート・アルバイトの方にも必要な機会があるでしょう。「履歴書」とは別で用意することになりますので、正しい書き方や応募時のコツ、履歴書との違いもしっかりと押さえておいてください。
「職務経歴書」のフォーマットとは?
「職務経歴書」に記載すべき基本事項8つ
「職務経歴書」はA4サイズの紙に1枚~2枚、長くても3枚でまとめます。記載すべき基本事項は次の通りです。
- タイトル・氏名・日付
書面の一番上センターにタイトルである「職務経歴書」と記し、右端に職務経歴書の作成日と氏名を書きます。 - 職務要約
職務要約では、これまでのどのような職業についてきたのかを300文字程度に短くまとめます。 - 勤務先企業の概要
現職または前職の企業の基本情報をまとめます。主に業種、事業内容、社員数などの企業の規模を明記します。 - 職歴
現職だけでなく、それまでの職歴を細かく記します。職務内容だけにとどまらず、売り上げや実績なども記載することができます。これまでの成果をアピールすることができる項目です。 - 活かせるスキルや経験
応募する職務に沿う内容で、今まで培ったスキルや経験をアピールします。パソコンスキルからプレゼンテーション能力などビジネススキルに、コミュニケーション能力などもここに記載します。 - 資格
これまでに取得した資格や免許を書きます。 - 自己PR
応募先が必要としている人物像に合わせて、職務経験やスキルに加えて、自分の特徴をアピールします。職務経験がなければ、新しい仕事に向けた意欲を伝えます。 - 志望動機
志望動機には、なぜその会社を選んだのかを書きます。
基本的には「時系列」でキャリアを書く
「職務経歴書」の職歴欄は、「編年体式」「キャリア式」「逆編年体式」のいずれかで書かれます。
- 「編年体式」:過去から現在へと時系列に職歴を書く方式。職務経歴書でよく見られる形式です。
- 「キャリア式」:分野ごとに職歴を書く方式。多岐にわたって職務経歴がある人には向いている形式になります。
- 「逆編年体式」は現在から過去に遡って職歴を書く方式。この方式が向いている人は、現職と求職する職務が類似していて、さらにキャリアが5年以上ある場合です。
「逆編年体式」の場合は、実務経験が5年以上あるとその道の専門知識を有していると判断されることが多く、採用担当者としても気になるポイントなので現職を先に配置します。
転職で職歴が複数社ある場合は「正直にすべて書く」
職歴が複数社ある場合でも、職務経歴書には正直にすべてを書くようにします。特に大切なのが「退職理由」です。感情的で消極的な理由ではなく、自分のキャリアアップのためであるといったポジティブな理由を書き、前向きな姿勢を表すようにします。
職歴もアルバイト経験もない場合は「自己㏚」を充実させる
職歴は就職した先での職務内容などの説明を書きますが、もしも職歴がなければアルバイトも職歴のひとつに書くことができます。また、アルバイト経験もない場合は、自己PRを充実させましょう。
自己PRの書き方のポイントは、ポジティブに受け取ってもらえるように書くことです。仕事をしていなかった理由を正直に書きつつ、新しい就職先では前向きな姿勢であることを主張して就職先に自己アピールをします。
封筒は書類を折らない「A4サイズ」
職務履歴書を送付する場合、封筒は書類を折らずに済むA4サイズにしましょう。封筒の色は、茶封筒よりは白い封筒が好まれます。
宛名や住所は正しく書き、左下には「採用書類在中」と記します。また職務履歴書だけを送る場合でも、添え状は同封します。以下に添え状の書き方を紹介していますので、準備の際に参考にしてみてください。
【添え状のテンプレート】履歴書や契約書での書き方・例文を紹介
「職務経歴書」を書くときのコツとは?
応募企業が求める人材・ニーズに合わせた内容を書く
職務経歴書は就職を希望する会社に提出する書類ですから、応募企業が求める人材に合わせた職務履歴書を作成します。職務経歴として書くことがたくさんある場合には、特にその企業のニーズに一致するものを選び書くことが大切です。
自己㏚は自分のキャリアでどんな貢献ができるかを書く
自己㏚を書くときのポイントは、応募する会社で自分のキャリアを活かしながらどのように貢献できるのかを要約します。その内容と会社が求める人材と一致しているようにするのがポイントです。また誤字脱字がなく、長すぎず、適切な言葉遣いでまとめるようにしましょう。
「職務経歴書」のテンプレート
【転職活動】に使えるテンプレート
ここでは営業部に勤めていた方が転職する際に作成する職務経歴書のテンプレートを紹介します。
「職務経歴書」とはどんなもの?
「職務経歴書」とは実務経験をアピールするための書類
「職務経歴書」とは、これまでどのような仕事をして、どのような成果を出してきたのかを伝えるために作成されて、実務経験やスキルをまとめた書類です。これは書類選考時に使われる大切な書類です。
就職希望先に提出されることが多いことから、応募先が求める実務内容に合わせた内容で作成することが重要です。単なる職歴の羅列ではなく、仕事への意欲、転職目的などを明確にして、自分の強みがどのように新しい職場で生かせるのかをアピールします。
「履歴書」とは本人の基本情報を記載した書類
「履歴書」は当人の住所や学歴、職歴などの基本情報をまとめた書類で、主に採用後に資料として保管されるために使われます。
職務経歴書と履歴書の違いは、採用選考時には「職務経歴書」の方が履歴書よりも重視されることです。だからといって履歴書をおろそかにしていいわけではないので、履歴書も丁寧に正しい情報のみを記載して作成します。
まとめ
「職務経歴書」とはこれまでの自分の職務経験をアピールするために作成される書類です。就職を希望する会社から提出を求められることがあり、その場合は正しいフォーマットで、希望先のニーズに合った職務経歴書を書くように努めましょう。
職務経歴書
○○○○年○○月○○日
氏名 ○○ ○○
━職務要約━
私は○○大学○○学部を卒業後、20××年4月に株式会社ABCに就職し、営業部で通年5年、個人を対象とした顧客開拓に従事してまいりました。2年目からはチームリーダーとして、4名のチームマネージメントも務めております。
━勤務先企業の概要━
株式会社ABC
業務内容:化粧品製造・販売
<資本金>○○円:<売上高>○○円:<従業員>○○名
━職歴━
20××年4月~現在:
株式会社ABC 営業部
[業務内容]
・新規顧客へのプロモーション
・商談、見積もり、契約手続き
[実績]
営業部1年目にして××地域での営業成績が上がり、部内で表彰を受ける。
【20△△年 同社 営業一部 チームマネージャーに昇格】
[業務内容]
4名のチームリーダーとしてチームを統括
マーケット調査を行い、顧客開拓を推進。
新規開拓の一環で、アポイント顧客への商談、契約手続きなど
[実績]
チームマネージャーに昇格後、契約率が20%アップ。
━自己PR━
私は入社以来営業部にて新規顧客の開拓、営業、商談などを積極的に行い、新規案件の立ち上げにも関与してまいりました。営業面と企画面の両方で充実した職務経験をすることができましたが、これまでに身につけたコミュニケーション能力と商談力を活かしながら、より自分のスキルアップを目指したいと思っております。