「目的意識」という言葉は、ビジネス書でも見かけることのあるワードのひとつです。本記事では「目的意識」という言葉の意味をはじめ、「目的意識が高い(低い)」などといった使い方を、例文とともに解説します。また、仕事で「目的意識」を持つことのメリットや、「モチベーション」「目標意識」などの類語・英語訳についても紹介しています。
「目的意識」の意味とは?
「目的意識」の意味は”目的を達成しようとする明確な自覚”
「目的意識」の意味は、“行動の目的を明確に意識すること・目的を達成しようとする明確な自覚”です。もう少しわかりやすくすると、「目的を達成しようとする意識・意欲」ともいうことができます。「行動の目的をしっかりと理解し、その目的を意識すること」が「目的意識」です。
「目的意識」の使い方と例文とは?
「目的意識を持つ」「目的意識を共有する」などと使う
「目的意識」は”目的意識がある・目的意識を持つ”という表現でよく用いられます。また、「目的意識を共有する」という言い回しもよく見聞きする表現です。
- 仕事である以上、もっと目的意識を持つべきだ
- 目的意識があるのとないのでは全く違う
- 目的意識はチーム全員が共有しなくてはならない
「目的意識」は高い・低い、強い・弱いと表す
「目的意識」の程度や度合いを表す場合には、「高い・低い」あるいは「強い・弱い」を用います。「目的意識が高い」とは、「目的を達成しようと強く自覚している」という意味になり、「目的意識が低い」というと「目的達成への自覚が弱い」という意味です。
- ビジネスでは目的意識を強く持つことが大切だ
- 目的意識が高い人には共通する習慣がある
- リーダーが強い目的意識をもつことでチームの士気も高まるものだ
- 目的意識が低いと、仕事のモチベーションも上がらない
- 目的意識が弱い人は指示待ち人間になりやすい
「目的意識」を持つメリットとは?
仕事における「目的意識」は業務効率化を助ける
ビジネスではしばしば「目的意識」の重要性がうたわれますが、その理由のひとつに「目的意識」は業務の効率化につながる、というメリットがあります。「目的」とは、いわゆる「ゴール」のことです。ゴールを明確に意識していることで、どう行動すればよいのか、どのようなタスクをクリアにすればよいのか、といった目的までの業務が見えます。そのため、生産性を高めたり、効率よく仕事をするために「目的意識」を持つことは重要と言われています。
「目的意識」がないと仕事は苦痛になりがち
「目的意識」が仕事にプラスにはたらく一方で、「目的意識」がないと日々の仕事を苦痛に感じやすくなります。たとえば、「なぜこんな業務をしなければならないのか」「ノルマの数字ばかりがちらついて憂鬱だ」という風に、「目的意識」を持っていないと「意味のない仕事」に陥りやすいと言われています。
「目的意識の共有」こそが仕事にメリットをもたらす
「目的意識」を持つことは大切ですが、その「目的意識」は、同僚など共に仕事をするメンバーで共有することが重要です。チームのひとりが高い「目的意識」を持っていても、ほかの人と共有できていないと、職場の足並みもそろいません。さらに、「目的意識」がない状態が蔓延してしまうと、職場の生産性も下がってしまうものです。チーム、あるいは職場全体で「目的意識」を共有することで、職場全体も活気ある雰囲気になります。
「目的意識」の類語とは?
「目的意識」と似た意味の単語は”モチベーション”
「目的意識」と似た意味の単語には「モチベーション」が挙げられます。「モチベーション」とは、「人が何かをする際の動機付け・目的意識」という意味で使われるカタカナ語で、英単語の「motivation」に由来します。「行動を起こす際の理由」のことを「モチベーション」と言い、「やる気・意欲」という意味合いで使われることもある単語です。
「目的意識」は”明確な理由”や”自覚”に言い換えられる
「目的意識」を別の単語に言い換える場合には、「明確な理由」や「自覚」といった表現を使用することができます。たとえば、「仕事では目的意識が大切だ」は、「仕事では明確な理由が大切だ」と言い換えることができるでしょう。
また、「目的意識」は文脈によって「自覚」と言い換えられる場合もあります。たとえば、「自覚をもって取り組むことが大切だ」という使い方ができます。
「目的意識」と「目標意識」はニュアンスが異なる
「目的」と似た表現に「目標」という単語があります。「目的」は「実現しようと目指すもの」という意味で、「目標」は「(目的を達成するための)目印」という意味です。簡単に言うと、「目的」はいわゆる「ゴール」で、「目標」は、「ゴールまでの通過点」を意味します。そのため、「目的」は長期的になるのに対し、「目標」はより具体的な数値・数量に言及されることが多いのが特徴です。
ビジネスシーンでは「目標意識」よりも「目的意識」という表現がメジャーで、「目的意識」に対して具体的にどう行動するのかのタスク管理を行う、というのが一般的でしょう。
「目的意識」の英語表現とは?
「目的意識」を英語にすると”sense of purpose”
「目的意識」は英語で“sense of purpose”と表現します。「sense」には「感覚・知覚」などの意味が、「purpose」には「目的」の意味があります。たとえば、「He should have a sense of purpose.」で「彼は目的意識を持つべきだ」という意味になります。「 Do it with a clear sense of purpose.(はっきりとした目的意識をもってやりなさい)」という表現も可能です。
また、「(物事の)目的を自覚するべきだ」という意味では、「You should think about the goal.」といった言い回しを用いることもできます。
まとめ
「目的意識」とは、「物事の目的を達成しようとする明確な自覚」という意味の言葉で、「目的意識を持つ」というと「目的・ゴールを意識する」あるいは「意識しながら行動をとる」という意味になります。ビジネスでは個々に「目的意識」を持つことも大切ですが、チームで共通の「目的意識」を持つことで、より一層高い生産性が見込めるというのが大きなメリットです。