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「編集後記」の意味や読み方とは?書き方と文例なども紹介!

社内報や「○○新聞」のような会報誌には、必ずと言っていいほど「編集後記」が掲載されます。この「編集後記」とは、誰がどんなことを書く場所なのでしょう。本記事では、「編集後記」という言葉の意味とその書き手、内容について詳しく解説します。また「編集後記」の書き方のポイントや執筆の際に使いやすい文例も紹介します。

「編集後記」とは?

「編集後記」の意味は”編集者によるあとがき”

「編集後記」の意味は、“編集者によるあとがき”のことです。小説などの書籍にも「あとがき」がありますが、「編集後記」も「あとがき」の一種で、「編集者」が記したものを指します。「編集後記」は、たとえば社内報や広報誌・機関誌などの終わりに、編集者によって書き添えられる言葉に対して用いられる単語です。

「編集後記」は書き手の様子が伺える貴重な場

「編集後記」の内容は、苦労話から後日談、ちょっとした暴露話まで様々ですが、本編には載っていない編集者たちの様子が垣間見えるため、「編集後記」を楽しみにする人も少なくありません。読者に親近感や愛着を持ってもらうために一役買うこともあります。

文字数によって読みごたえも様々

「編集後記」は文字数によっても印象が変わります。100文字程度の場合は、最後まで目を通してもらったことへの感謝の気持ち、あるいは編集に協力してもらった人への感謝の言葉で終わることもありますが、文字数に余裕がある場合は、特に読んでほしい記事やこぼれ話などバラエティに富んだ内容が記載されます。

なお、「編集後記」は「あとがき」にすぎないので、400字前後、多くても500字程度にまとめるのが通例です。

「編集後記」の書き方と文例とは?

書き出しは時候の挨拶と感謝の言葉が多い

「編集後記」の書き出しは、時候の挨拶で始めるのが通例です。時候の挨拶とは、「新緑の候」や「入梅の候」など季節を表す言葉を使った挨拶のことです。「○○の候」というフレーズだけでなく、「緑がまぶしい季節になりました」や「連日厳しい暑さが続いています」などといった表現も、「編集後記」の書き出しによく用いられます。この季節の挨拶に続いて、「今号の作成にご協力いただいた皆さんに心から感謝しています」と感謝の言葉を添えることも多いものです。

なお、「編集後記」で季節に関するフレーズを使用する際は、その読み物の発行時期に配慮する必要があります。「編集後記」の執筆時には連日猛暑でも、読者の手元に届くころには残暑も終わっている、ということもあるものです。

読んでほしい部分を簡潔に紹介する

簡単な挨拶が済んだら、読みどころを紹介しましょう。編集側がおすすめしたい記事や苦労した記事など、本編の内容に触れます。ただし、1ページ目から丁寧に解説する必要はありません。書きたいことを絞って、簡潔に書くのがポイントです。たとえば、「今号の目玉では、本格的な暑さを前に、今回は熱中症対策と基本の対処法を紹介しましたが、今年は酷暑とならないことを祈るばかりです」のように、記事に触れながら記載するのもひとつの方法です。

また「次号のトピックス『食欲の秋太り対策』もぜひお楽しみに」と、次号の内容に触れるような書き方もよく見られます。

編集の感想もOK、PTAや幼稚園なら子供ネタも○

目玉記事や次号予告にこだわらずに、編集者自身の感想や身近な内容を用いることもあります。たとえば、「今回取材で数年ぶりに入社時の上司に再会しましたが、やはり社会人一年目は良くも悪くも特別なものです。新年度を前に、『あの頃』を懐かしむのもいいかもしれませんね。」のような書き方だと、社内報もぐっと身近に感じるかもしれません。

また、PTA広報誌や幼稚園の保護者会報誌などでは、共通項である「子供」を話題に出すこともあります。ただし、我が子自慢はくれぐれも避けたいものです。誰もが共感できるような内容にしましょう。

締めの言葉も編集物に合うものに

「編集後記」は必ず、締めの言葉を記載します。「編集後記」の末尾に記載される言葉は、文字通り、その読みものの最後の言葉となります。全体がぼんやりとした印象にならないような言葉選びが必要です。たとえば、年度初めであれば、「今年一年間、どうぞよろしくお願いします」というフレーズが一般的です。一方、年度末には、「至らないところもあったかとは思いますが、一年間ありがとうございました。来年度も編集部一同頑張りますので、楽しみにお待ちください」といった感謝の言葉をよく用います。他にも、次のような文例も挙げられます。

文例
  • 「次回○月号では**について特集の予定です。楽しみにお待ちください。」
  • 「至らない点もあったかと思いますが、最後までお読みいただきありがとうございました。次号も暖かく見守っていただけると嬉しく思います。」
  • 「編集部では皆さんからの投稿もお待ちしています。koho@****まで。」

「編集後記」の英語訳とは?

「編集後記」は英語で”editorial note”

「編集後記」を英語にすると“editorial note”となります。「editorial」とは”編集の・編集者の”という意味の単語で、「note」とは”(短い)記録・覚え書き”などの意味を持つ単語です。また、「editorial note」という表現以外にも、次のような表現が”編集後記”の英語訳として用いられます。

例文

editor’s postscript(postscript:あとがき・追記)
an editorial postscript

まとめ

「編集後記」とは文字通り、「編集者によるあとがき」を意味する言葉です。「編集後記」は、社内報や広報誌、PTA会報誌のようなあらゆる読み物に記載されていますが、いずれも文字数・スペースには限りがあります。見どころを詰め込みすぎるのではなく、一番おすすめの記事や苦労話、本編には書けなかった裏話など的を絞って書くのがポイントです。また、「編集後記」の最後が、その読み物の本当の終わりの言葉となるので、締めの言葉選びも注意したいものです。