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「克己心」の意味とは?例文や座右の銘としての使い方も解説

自己啓発本などで「克己心を鍛える」といった表現を目にすることがありますが、この「克己心」の意味を詳しく知っていますか?本記事では「克己心」の意味や使用例、類語や英語訳について解説します。また、座右の銘として使う場合の「克己心」の使い方・文例についても触れていますので、参考にしてみてください。

「克己心」の意味と読み方とは?

「克己心」の意味は”欲望を抑える心”

「克己心」の意味は、“自分の欲望を抑える心・自分自身に打ち勝つ心”のことです。

「克己心」の”克”には「打ち勝つ」という意味があり、「己」は”おのれ”と読むように「自分自身」を意味します。そこから、「克己心」は”自分の欲望に打ち勝つこと・抑制しようとする意思”という意味になるのです。つまり、「こうしたい」という欲望を抑えたりコントロールしたりする心が「克己心」です。

「克己心」の読み方は”こっきしん”

「克己心」の読み方は、“こっきしん”です。

「克己心」の使い方と例文とは?

主な使い方は「克己心がある」「克己心が強い」

「克己心」は、”克己心がある・ない”あるいは”克己心が強い・弱い”という表現でよく用いられます。たとえば、「克己心が強い人」とは、欲望や感情に流されない強い信念を持つ人・向上心の強い人・何事もあきらめない人、などを指します。一方「克己心の弱い人(ない人)」というと、他力本願な人や努力を継続できない人、誘惑に弱い人を指す表現です。

例文
  • 誘惑に負けない強い克己心を持ちたい
  • 克己心があり、向上心も強い彼はきっと成功するだろう
  • 克己心が強いのは素晴らしいことだが、もう少し体を休めた方がいいと思う
  • 3度目の禁煙チャレンジに失敗した。私には克己心が足りないようだ

「克己心を養う」「克己心を鍛える」もよく使われる

ビジネスシーンでは、「克己心を養う」あるいは「克己心を鍛える」という表現もよく見聞きします。「克己心を身に着けた方がよい」と諭すようなシーンでもよく用いられる表現です。

例文
  • 克己心を養うには、まず強い信念が必要だ
  • 上司に「もっと克己心を鍛えろ」と言われた
  • 克己心は一朝一夕で養われるものではない

「養う」「鍛える」以外にも、「育てる」や「培う(つちかう)」という表現とともに用いることもあります。ただし、「克己心を働かせる」とは言いません。「働かせる」という動詞を用いたいのであれば、「克己心」と似た意味の「自制心」を使い、「自制心を働かせる」という言い回しを使用します。

なお、「克己心を養う」には、小さい目標を立て順を追ってクリアしていくこと・あきらめずにチャレンジすることなど日々の積み重ねが大切です。

「克己心」の座右の銘での使い方とは?

座右の銘に使うと「自らに打ち勝つ強さを持つ」という意味に

「克己心」を座右の銘とする人もいます。座右の銘とは、「自分の心にとどめておき、戒めや励ましとする言葉」で、スポーツ選手や著名人の座右の銘が話題に上ることもあります。

「座右の銘」としての「克己心」は、とりわけ「自分に打ち勝つ強さを持つ」という意味にとらえると、分かりやすくなります。たとえば、「私の座右の銘は『克己心』です」というと、「辛く厳しい状況下でも、自らの欲望に負けずに目標達成を目指す」「自分の弱さに負けないよう気持ちを強く持つ」といった信念を大切している、というニュアンスになるでしょう。

「克己心」の類語とは?

「克己心」と同じ意味の単語は”自制心”

「克己心」の類語には“自制心”が挙げられます。「自制心(じせいしん)」とは、”自分の欲望・感情を自分で抑えること”という意味です。

「克己心」と「自制心」は同じ意味の単語と言えますが、「自制心」は「欲望(感情)を制御する」というニュアンスがあるのに対し、「克己心」は「打ち勝つ」というニュアンスを持つ点が特徴的です。たとえば、「衝動買いの欲望に勝った」という場合は「克己心」、「甘いものを食べたかったけど今日は我慢した」というのが「自制心」です。

「克己心」と似た意味の単語は”我慢”や”理性”

「克己心」と似た意味の単語には、“我慢”“理性”が挙げられます。「我慢」とは、言わずもがな、「欲求や辛さを受け止め耐えること」を意味する単語です。一方、「理性」とは、”感情や本能に流されず、道理に基づいて思考・判断する能力”を意味します。いずれも、「克己心」に近い意味を持つと言えるでしょう。

「克己心」の英語訳とは?

「克己心」は英語で”self-control”

「克己心」の英語訳では“self-control”を使用します。日本語でもカタカナ語として「セルフコントロール」と使うことがありますが、「self-control」は”克己心・自制心”を意味する表現です。

また、「克己心を養う」は”develop self-control”あるいは”nurture self-control”を使用します。

まとめ

「克己心」とは、「自分の欲望を抑える心・自分自身に打ち勝つ心」を意味する単語です。座右の銘として使うと、「自分の欲望に負けず、自らを鼓舞しながら目標達成に挑む」、そんなニュアンスの表現として使うことができます。諦めない強い心や向上心をアピールしたい場合にもおすすめのワードです。