「もれなく」とはどんな意味?使い方から類語・例文まで徹底解説

誰もが一度は目にしたことのある「もれなくもらえる!」という表現。この「もれなく」という言葉は、ビジネスでも幅広く使える言葉です。今回は、その正しい意味と使い方のポイントについて、例文を交えてわかりやすく解説します。

「もれなく」の意味


「もれなく」とは厳密にはどのような意味なのでしょう。まずはその意味から紹介します。

「もれなく」とは「漏れることなく」という意味

「もれなく」とは、該当する者は残らず・例外なくすべてという意味の言葉です。

「もれなく」の「もれ(漏れ)」は「抜け落ちる」という意味で、「もれなく(漏れなく・漏れ無く)」とは「抜け落ちることなくすべて」「該当するものは残らず」という意味になります。

「漏れなく」も同じ意味として使える

「もれなく」は漢字で書くと「漏れなく」「漏れ無く」となります。意味は同じですので、例外なくすべてを指す言葉として使えます。

「もれなく」の使い方と例文

「もれなく」を使った文章は、どうしても懸賞やキャンペーンのイメージが強いかもしれませんが、ビジネスの様々なシーンで使うことができます。「もれなく」の使い方と例文を紹介します。

「もれなくもらえる」とは「みんながもらえる」

懸賞でよく目にする「もれなくもらえる」とは、「(該当の人は)残らずもらえる」という意味です。キャンペーンの常套句として幅広く使用されていて、応募すれば「必ず」賞品がもらえる場合などにこの「もれなくもらえる」という言い方ができます。

「応募シール30点でもれなくもらえる」というように、一定の条件を記載したうえで「もれなくもらえる」とすることも可能です。

「もれなくプレゼント」はすべての人にプレゼント

「もれなくもらえる」と同じくらい目にするのが「もれなくプレゼント」という表現です。同じようなニュアンスで使われていますが、プレゼント(贈る・贈り物)という言葉を使うことで、特別感やお得感を演出する目的で使用されることもあります。

「もれなく」を使っているので、「必ず」もらえる場合にのみ使うことができる表現です。

「もれなく記入」は「記入漏れのないように」

「もれなく記入してください」という表現もよく目にする表現のひとつです。この場合は、「記入漏れのないよう残らずすべて記入してください」という意味になります。

「太枠内をもれなく記入」というように、特定の箇所に対して使われることもあります。

「もれなく報告」は「必ず」「きちんと」というニュアンスも

ビジネスシーンでは、「もれなく報告するように」という言い方をすることがあります。「記入漏れ」の例同様に、この場合も「残らずすべて」という意味で間違いありませんが、この場合においては特に、「必ず」や「きちんと」といったニュアンスが含まれます。

同じような例では、「先月分に関してもれなくご請求ください」が挙げられます。「もれなく」の持つ「残らずすべて」という意味に加えて、「不備がないようにきちんと」といったニュアンスも含む文章です。

「もれなく」を使うときの注意点

「もれなく」という言葉を使う際には注意も必要です。気を付けたいポイントを紹介します

「抽選でもれなく当たる」は誤用の可能性あり

販促キャンペーンなどでよくある「もれなくプレゼント!」という表現は先にも紹介しましたが、これに「抽選で」という言葉を付け足すと誤用の可能性があります。

「抽選」とは「くじ引き」のことで、くじには当然、あたりとはずれがあります。そのため、「もれなく」の持つ「すべて」「残らず」という意味と矛盾してしまうのです。

抽選に参加した人にとっても、「絶対もらえる」と誤解を招きかねないので「抽選」と「もれなく」は使い分けたほうが無難です。

対象が全員かそうでないかがポイント

一方で、抽選でも「はずれくじなし」で全員がもらえるという場合には、「もれなく」という言葉を使っても誤りではありません。「抽選でもれなく当たる」や「抽選でもれなくプレゼント」という表現を使うことができます。

また、「抽選でもれなく100名様にプレゼント」という表現は、選ばれた人しかもらえないので誤用になりますが、「参加者100名様全員にもれなくプレゼント」というのは誤りにはなりません。この場合、選ばれた人ではなく、すでに決まっている参加者100名「すべて」に対してプレゼントするという意味になるからです。

「もれなく」という表現はなんとなく使用しがちですが、対象となる人が「全員」なのか「選ばれた人」なのかを基準として考えると、誤用を防ぐことができます。

「もれなく」の類語

「もれなく」の類語は「ことごとく」「すべて」

「もれなく」の類語には、「ことごとく」や「すべて」があります。

「すべて」とはビジネスに限らずよく使われる言葉で、どれもこれも・全部という意味です。同じく「ことごとく」も、残らず・すべてといった意味があります。

ただし、「ことごとく」に関しては「ことごとく失敗してしまう」というようにネガティブな表現とセットで使われることが多く、言い換え(置き換え)の表現としては「すべて」が無難です。

「余すところなく」も「もれなく」と似た意味の表現

「もれなく」の類語としては、「余すところなく」といった表現も挙げられます。「余すところなく」は、「残らず」という意味の言葉で、「練習の成果を余すところなく発揮した」というように使うことができます。

どちらかというと、練習・努力・真実などといった抽象的な事柄に使うことが多いのが「余すところなく」の特徴ですが、文脈によっては「もれなく」の言い換えとして使うことも可能です。

「もれなく」の英語表現

英語では「without omission」

「もれなく」という言葉を英語で表記する場合は、「without omission」という言い方をします。「omission」とは、省略・脱落・怠慢という意味の英単語です。これに「without(~がない)」を付けることで、省略なく・抜け漏れがないという意味になります。

「Everybody has received the invitation without omission(誰もが例外なく招待状を手にした)」というように使います。

まとめ

「もれなく」という言葉は「残らずすべて」「抜け漏れがないように」という意味で使います。キャンペーンで見かけることが多いですが、ビジネスシーンで「請求書にもれなく記載してください」というように、業務上のミスを防ぐためにも使える表現です。ただし、「抽選」のように対象を限定する表現とは併用することができないので注意してください。