「彼女は本当に間が悪い」というとどんな人物をイメージしますか?本記事では、「間が悪い」という表現の意味をはじめ、その使い方を例文で解説します。また、「間が悪い」と言われる人の特徴やその原因、類語や英語訳についても触れています。
「間が悪い」の意味とは?
「間が悪い」の意味は”運が悪いこと・時期が悪いこと”
「間が悪い」の意味は、“運が悪いこと・時期が悪いこと”です。「間」には、”ちょうどよい機会・ちょうどよい頃合い”という意味があり、「(その時の)状況や状態にあっていないこと」を指して「間が悪い」と表現します。
「間が悪い」には”きまりが悪い”の意味も
「間が悪い」には、”見られたくないところを目撃されて恥ずかしい・照れくさい”という意味もあります。「きまりが悪い・ばつが悪い」と同じニュアンスで、「なんとなく照れくさい・恥ずかしくて引け目を感じる」などと言ったシーンで「間が悪い」と使うことができます。
「間が悪い人」の特徴とは?
「間が悪い人」は自分本位なのが一番の原因
「間が悪い」と言われるような出来事は誰にでも起こりうることですが、常に「間が悪い」という人もちらほらいるものです。その最たる原因は「自分本位な言動」。
自分本位な人は、自分の都合・欲望のみで行動し、相手が今何をしているのか・何を思っているのかについて考えることをしません。その結果、当然ながら相手とのタイミングが合わず、「間が悪い」と呼ばれるような行動につながってしまうのです。その結果、相手をイライラさせてしまうこともよくあります。
恋愛ではコミュニケーション不足も「間の悪さ」につながる
恋愛関係においても「間の悪さ」は不利益につながります。特に、恋愛関係においては、コミュニケーション不足が「間の悪さ」を引き起こすこともあります。
「相手はきっとこう考えているだろう」という思い込みが「相手はこうしたら喜ぶ!」という勘違いに繋がり、結果としてプレゼント選びに失敗したり喜んでもらえなかったりということもあるのではないでしょうか。相手の置かれている状況を考えるとともに、コミュニケーションをとることが「間が悪い」行動を減らすことにもつながります。
「間の悪さ」を治す・改善する方法
「間が悪い」事態によく陥ることや、「間が悪い」ことを周囲から指摘される人もいるでしょう。そのような時は、状況に気を配ることや、人の話をきちんと聞くように心がけてみてください。
そして、相手のことを考えて行動することで、「間が悪い」場面に遭遇することは少なくなるはずです。
「間が悪い」の使い方と例文とは?
「運が悪い」というニュアンスでよく用いられる
「間が悪い」は、近年では”運が悪い・タイミングが悪い”のニュアンスで用いられることが増えているようです。日常シーンでよくあるような、「時期がちょっと悪かった」というシーンでよく用いられています。
- 間が悪いとは思ったが、客を待たせるわけにはいかない
- トイレに入った途端にインタホーンがなるとはなんとも間が悪いことだ
- 明日から旅行に行く予定なのに熱をだしてしまい、間が悪いとしか言いようがない
「引け目を感じる」「恥ずかしくて肩身が狭い」場面でも使う
「間が悪い」は、”恥ずかしくて肩身が狭い・引け目を感じる”というニュアンスでも使用されます。その最たる例が、「見られたくないところを目撃された」というような場合です。
- 先生の批評をしていたら、当の本人が来てしまい間が悪い思いをした
- 同僚にデート現場を目撃され、間が悪い思いをした。プライベートは見られたくなかったのに
「間が悪い」は”人”に対して使用されることも
「間が悪い」という表現は、「間が悪い人」のように人の性質・特徴を表す際にも用いられています。この場合は、「発言や行動のタイミングが少しずれている人・それゆえに少し厄介な人」というニュアンスになり、ネガティブな評価と言えるでしょう。「空気が読めない」と似たようなニュアンスとらえるとわかりやすいかもしれません。
- 彼女の間の悪さは評判だ
- 間が悪い人と仕事をすると余計な作業が増える気がする
「間が悪い」の類語とは?
「間が悪い」の類語は”具合が悪い”や”折が悪い”
「間が悪い」と似た意味の表現には、“具合が悪い”や“折が悪い”が挙げられます。「具合が悪い」とは、体調不良の意味ではなく、”(かっこ悪く見られているだろうと思い)恥ずかしい、きまりが悪い”という意味です。体裁を考慮した場合に「具合が悪い」という風に使うことも多いでしょう
一方、「折が悪い」とは、”時期が悪い様・タイミングが悪いこと”という意味です。この場合の「折(おり)」とは、”機会・その時”という意味で使われています。
- いまさら謝罪をするのは具合が悪い
- 足をのばして訪ねたが、折が悪く不在だった
また、「間が悪い」と似たニュアンスで使用される単語には「生憎(あいにく)」も挙げられます。「生憎」には、”期待・目的に沿えない、都合が悪く残念な様”という意味があり、「生憎その日は予定があります」などと使用します。「間が悪い」の言い換えとしては使いにくいかもしれませんが、似た意味の単語として覚えておきましょう。
「きまりが悪い」も似た意味の表現
「間が悪い」の意味としても紹介したように、「きまりが悪い」も同様の意味として使うことができる表現です。また、「恥ずかしい」というニュアンスでは「バツが悪い」「面目が立たない」などといった表現もあります。
「間が悪い」と「タイミングが悪い」の言い換えには注意
「間が悪い」は、近年”タイミングが悪い”というニュアンスで使用されることが増えていますが、言い換え表現として使用する場合には少々注意が必要です。
「間が悪い」を”時期・機会が悪い”という意味で使う場合には言い換えが可能ですが、「きまりが悪い・バツが悪い」のニュアンスには「タイミングが悪い」と言い換えることはできません。「間が悪い」の意味を文脈から読み取ったうえで、使用することが求められます。
「間が悪い」の英語訳とは?
「間が悪い」は英語で”feel embarrassed”と表現
「きまりが悪い」というニュアンスで”間が悪い”という場合には、「feel embarrassed(恥ずかしい)」「feel awkward(照れる・気が引ける)」と表現します。
- I felt awkward.(間が悪かった)
- Her eyes made me feel awkward.(彼女の視線に間が悪い思いだった)
「運が悪い」「タイミングが悪い」と英訳する場合も
一方、「運が悪い・タイミングが悪い」という意味で”間が悪い”と使う場合には、「unfortunately(不幸にも・不運にも)」や「unluckily(不幸にも・不運にも)」、あるいは「untimely(時期を逃した・時期尚早な)」などを使用します。
また、「タイミングが悪い」という意味では”a wrong time”や”a bad time”を使用することも可能です。たとえば、「The timing is really bad(実に間が悪い)」などと使います。
まとめ
「間が悪い」とは、「運が悪い・時期が悪い」という意味と「きまりが悪い・バツが悪い」という主に二通りの意味で使われる表現です。「間が悪い人」は「タイミングが悪い人」というニュアンスで使用されていますが、「間が悪い思いをした」というと、見られたくないところを見られたり、会いたくない人に会ったりして「気恥ずかしい思いをした・きまりが悪い」という意味になります。
文脈によって正しい読み取りが求められる表現ですので、両方の意味をしっかりと覚えておきましょう。