「文言」の意味とは?読み方・使い方と類語・英語訳まで解説

「契約書の文言を変える」「『原則』という文言を入れる」などにビジネス書類の作成時に「文言」という単語を使うことがあります。本記事では、この「文言」の読み方をはじめ、意味や使い方について例文を挙げながら解説しました。また、「文言」の類語や英語表現についても触れています。

「文言」の意味と読み方とは?

「文言」の意味は”文章中の言葉”

「文言」の意味は、“文章中の言葉・言い回し・表現”です。文章中の単語だけでなく、ひとまとまりの言葉を指しても「文言」と使うことがあります。

「文言」の読み方は”もんごん”、「もんげん」は誤り

「文言」の読み方は、“もんごん”です。「もんげん」と読む人もいますが、これは誤りです。「文言」の”文”は、「文句(もんく)」などのように”もん”と読み、「言」の”ごん”という読みは「言語道断(ごんごどうだん)」などの使用例が挙げられます。

「ぶんげん」という読みの場合は意味が異なることも

「文言」は”もんごん”という読み方をするのが一般的ですが、「ぶんげん」と読まれることもあります。「ぶんげん」とは、”中国における伝統的な文章表現・書き言葉”のことです。また、辞書によっては「ぶんげん」と読む場合でも、「もんごん」と同義と記載するものもありますが、読み方としてはやはり「もんごん」という読みが一般的です。”文章中の言葉”という意味で使う場合には「もんごん」という読みを使用したほうが無難でしょう。

「文言」の使い方と例文とは?

「文言」は文章中の単語を指して使用する

「文言」は、文章中の単語を指す表現です。そのため、「契約書」や「手紙」など何らかの文章があることが前提となるでしょう。また、法律の内容から該当する部分を抜き出す場合などにも「文言」という表現をよく使用します。

例文
  • 根拠となる文言を示す
  • この文言によると、どうやら契約違反とはならないだろう
  • 提案書には不可欠ともいえる文言が抜けている

「~の文言を入れる」は特定のワードを盛り込むこと

“『義務』という文言を入れる”という風に「文言を入れる」という表現は、特定のワード・フレーズを文章中に盛り込むことを指します。ビジネスシーンでもよく用いられる言い回しで、書類作成の指示を出す際に「~の文言を入れておいて」といった言い方も可能です。

例文
  • クライアントから契約書にこの文言を入れるように言われた
  • 締めの挨拶では出席者に感謝が伝わるような文言を入れよう
  • みんなを惹きつけるような、うまい文言を入れたい

「文言がある」とは”記載されている”の意味に

「文言がある」とは、特定の単語や一節を指して、”(文章中に)その言葉が存在する・記載されている”という意味になります。「この文言がある限り、当社に不利益は及ばないはずだ」というと、”この一節(この単語)がある限り、不利益が及ぶことはない”という意味にとることができます。

例文
  • 手紙には祖父の体調が思わしくないことをうかがわせる文言があった
  • この文言があることが、契約違反とならないことの証になる
  • 企業が発行する文書には作成日や有効期限に関する文言があるものだ

「文言」の類義語とは?

「文言」の類語①文章

「文言」と似た表現に“文章”があります。「文章」とは、2文以上が合わさったものを指します。1文以下の場合は「文章」とは呼ばれません。これに対し、「文言」は先述したように”文章中の言葉”を指す表現です。「文言」が”文”に及ぶこともありますが、一番の違いはその分量と言えるでしょう。

「文言」の類語②物言い

「文言」と似た意味の表現には“物言い”が挙げられます。「物言い」とは、”物事に対する言い方や言葉遣い・表現”という意味を持つ単語です。「文言」が”文章中の単語”と記されたものに対する表現であるのに対し、「物言い」とは主に口頭での表現に用いられます。たとえば、「丁寧な物言いをする」というと”丁寧な言葉遣いをする”という意味合いになります。

「文言」の英語訳とは?

「文言」は英語で”words”や”phrase”を使う

「文言」の英語訳では、“words(単語)”“a phrase(句)”といった表現が用いられます。「words」だけでなく「wording」を使って表現することもあるようです。たとえば、「契約書の文言」という場合には”contract wording”、「協定の文言」は”the wording in an agreement”と表現することができるでしょう。また、「表現」という意味の”an expression”を用いることもあります。

まとめ

「文言」とは、「文章中の言葉・言い回し」を意味する単語です。たとえば、契約書や手紙などの内容に言及する際に「その文言」などと使用することができます。「文言」の字は「もんごん」「ぶんげん」という読みがありますが、一般的な意味で用いられるのは「もんごん」です。読み方もしっかりと覚えておきましょう。