「伽」の意味とは?読み方に漢字・熟語や類語を例文と併せて解説

「伽」とは「話し相手」や「世話をする人」などの意味のある言葉ですが、男の子と女の子の両方で名づけの漢字としても人気があります。

今回は「伽」の読み方や意味のほかに、使い方や熟語、類語などを例文と併せて紹介します。

「伽」の読み方と意味とは

「伽」という漢字は「とぎ」と読む

「伽」という漢字は訓読みで「とぎ」と読みます。

「伽」という字を見てすぐに読み方を思い出せなくても、「お伽噺(おとぎばなし)」に使われている漢字だと言えば思い出せる方もいるでしょう。

「伽」の音読みは「キャ」「カ」「ガ」で、梵語のカとガの音に当てています。梵語とはサンスクリット語のことで、古代インドの文語です。梵天が作った語なので「梵語」と呼び、この呼び方は日本と中国で使われています。

「伽」の意味は「付き添うこと」

「伽」にはいくつかの意味があるのですが、共通している意味は付き添うことです。「伽」の意味の詳細は下記のとおりです。

  1. 話し相手になること。例:「お伽話」「夜伽(よとぎ)」など。
  2. 退屈を慰めるために話し相手をすること、またはその人
  3. 病人の世話をすること
  4. 通夜など、夜通し故人のそばにいて見守ること
  5. 御伽衆:かつて将軍などに使えて話し相手になった人。
  6. 寝所で相手をすること、またはその人

「伽」の使い方と例文

「伽」は名づけに使われる

「伽」は人名用漢字のひとつで、男の子と女の子の両方で使われています。

人名用漢字とは、戸籍に載せてもいい人命に用いられる漢字のことで、常用漢字以外に人名用漢字として整理されました。

人名として「伽」が使われるときは、読み方は「とぎ」ではなく「か」と読ませることが多いです。

「伽」を使った男の子の名前例

「伽維(かい)」「伽寿馬(かずま)」「瑠伽(るか)」「伽耶人(かやと)」「太伽行(たかゆき)」など

「伽」を使った女の子の名前例

「一伽(いちか)」「伽音(かのん)」「千伽子(ちかこ)」「喜美伽(きみか)」「伽代子(かよこ)」「伽南美(かなみ」「里々伽(りりか)」など

「お伽噺」や「御伽衆」の一字として使われる

「伽」という字は「お伽噺」や「御伽衆」という言葉に使われています。「お伽噺」は日本で古くから伝えられた昔話のことで、「御伽衆」によってまとめられました。

「御伽衆」とは「お伽坊主(おとぎぼうず)」や「御咄衆(おはなししゅう)」とも呼ばれ、戦国から江戸時代の間、将軍や大名のそばにいて話し相手をしたり、書物の講釈などをしたりした人のことです。話し上手で経験豊かな古老格のみが「御伽衆」になれました。戦国時代には、戦禍にある主君を癒す話や武士としての心得の話が喜ばれたそうです。

例文

「子供にお伽噺を読み聞かせる」

「伽をする」で「伽」を行うときの言い回し

「伽」のさまざまな意味の行為を行うときに「伽をする」という言い方をします。

例えば、相手を慰めるときに「伽をする」と言いますし、病人の世話をするときにも「伽をする」、お通夜をすることも「伽をする」と表現します。そのため「伽をする」と使われた時にその「伽」がどの意味で使われているのかは文脈から推測します。

例文
  • 「老人の伽をする」
  • 「伽をするため、今夜は故人の家に泊まることになる」

「伽を申し付ける」は寝所で相手させるときの言い回し

「伽を申し付ける」とは「伽」の意味のひとつである「寝所で相手をすること」を目上の人が目下の人に言うときに使う言い回しです。「伽を仰せつける」という言い方もあります。

「寝所で相手をする」とは、添い寝をして話し相手になるということもあれば、性行為を行うという意味もあります。

「伽」を使った熟語と類語

「夜伽」とは「付き添う人」という意味

「夜伽(よとぎ)」とは「付き添う人」という意味なのですが、付き添う状況は3つに限られます。

1つ目は病人の看病のため、2つ目は男女の関係で女性が男性とともにいるため、もう1つは通夜など故人を見守るためです。

使い方としては「夜伽をする」のように表現します。

例文
  • 「父の看病のため夜伽をする」
  • 「故人を忍ぶため、夜伽をして灯を絶やさないようにする」

■参考記事:

「夜伽」の意味は3つある!読み方や使い方の注意点・類語も解説

梵に関連する熟語には「伽」が多用されている

梵(ぼん)に関連する言葉には「伽」が多く使われています。梵とは、インドのバラモン教の最高原理のことで「ブラフマン」とも呼ばれています。ブラフマンを神格化したものは「梵天」で、仏教の守護神の一柱としても取り入れられました。

この梵と関連する言葉には、例えば「僧伽(そうぎゃ)」があります。「僧伽」とは、修行をする僧の集団のことで、在家の集まりのことを指すこともあります。在家とは出家はせずに日常生活を営みながら仏道に帰依する人のことです。

他にも、僧が集まり暮らしながら修行をする場所や寺院のことを指す「伽藍(がらん)」、仏に供える水やその器のことを指す「閼伽(あか)」、仏教で極楽浄土にいる問われる想像上の鳥の「頻伽(びんが)」などがあります

「伽」の類語は「付添人」や「アテンダント」

「伽」の話し相手や世話をする人という意味なら、「付き添い」や「付き添い人」、「介添え」、「アテンダント」などの類語があります。

どの言葉も人の相手をしたり、看病をしたりするときなどに使われる言葉です。

まとめ

「伽」とは基本的には付き添うことまたはその人の意味で、話し相手のことだったり、看病をする人だったりとさまざまな意味があります。「伽」はあまり聞きなれない言葉のようにも聞こえますが、「お伽噺」に使われるなど日常生活に浸透した言葉のひとつです。