英語の「on time」という表現は、カタカナ語の「オンタイム」としてビジネスシーンでもしばしば用いられます。本記事では「オンタイム」の詳しい意味と使い方について例文で詳しく解説します。また、「リアルタイム」や「ジャストタイム」など類語との違いについても触れています。
「オンタイム」の意味とは
「オンタイム」とは「時間通り」という意味
「オンタイム」は、「時間通り」を意味するカタカナ語です。「予定通り」「定刻通り」を指して「オンタイム」といいます。たとえば、飛行機が定刻通りに飛び立つことも「オンタイム」と表現されます。
英語の「on time」に由来する表現
「オンタイム」は英語の「on time」という表現をそのままカタカナで使用したものです。英語の「on」には「~の上に・~に接して」という意味があることから、「on time」は「時間に接して=時間通り」という意味になります。
「オンタイム」の使い方と例文
「あらかじめ決められていた時間通り」の意味で使うことが多い
「オンタイム」は「あらかじめ決められていた時間通り」に何かをする際に用いられます。たとえば、「会議をオンタイムで始めたいので準備をよろしく」というと「会議を予定通りの時間に始めたい」という意味です。
- 急な電話が入ったため、オンタイムで面談が開始できなかった。
- それぞれのスケジュールに支障が出ないよう、オンタイムで会議は終了しよう。
- 参加者はそろっているが、オンタイムまでは少し時間がある。定刻まで待ちましょう。
ビジネスシーンでは、「オンタイム」とわざわざ言葉にしなくても、「時間通り」「定刻通り」に動くことは基本です。スケジュールを早めるのではなく「オンタイムに始める」、だらだらと続けるのではなく「オンタイムに終わる」ことは、タイムマネジメントにおいても重要になります。
勤務中であることを指して「オンタイム」と表現することも
「オンタイム」は「時間通り」を意味するだけでなく、「勤務中」の意味で用いられることもあります。
たとえば、17時スタートの会議に対して「オンタイムに終了できるようテンポよく進めていきましょう」と使った場合、「勤務時間内に終われるように~」のニュアンスにもとることができます。一方で、「17時から18時まで」と時間が決められた会議であれば、「定刻通り18時に終われるように~」の意味にもなり、複数のニュアンスが考えられる表現です。
「テレビをオンタイムで見る」は気を付けたい表現
「オンタイム」を使った表現で誤解が生じやすいのが「テレビをオンタイムで見る」という表現です。この「オンタイムで見る」は、「時間通りに見る」つまり「番組の開始時刻から見る」ことを意味します。そのため、「今現在放送されているテレビ番組を視聴する」という意味で使うことはできません。
単に、「(録画したものではなく)今放送されている番組を見る」というニュアンスであれば「リアルタイム」という表現がベターです。
「オンタイム」の類語
「オンタイム」は日本語では「時間通り」「定刻に」
「オンタイム」は日本語では「時間通りに」や「定刻通りに」という風に言い換えることができるでしょう。「時間ぴったりに」ともいうことができます。
- 演奏は時間通りに開始された。
- 定刻通りに始めることにしよう。
「オンタイム」と類似表現との違い
「リアルタイム」はまさに「今即時」のこと
「リアルタイム」とは、まさに「今その時」を意味する単語です。先述したように、今現在放送されている番組を視聴する際は「リアルタイムで見る」という風に表現することができます。
また、「オンタイム」が「定刻」という決められた時刻を指すのに対し、「リアルタイム」は経過している時間も含む表現であるのが特徴です。
「オフタイム」は「勤務時間外」のこと
「オンタイム」に対し、「オフタイム」は「勤務時間外」を意味します。たとえば仕事が休みの日を「明日は一日オフだ」と表現することがありますが、これは「オフタイム」のことです。
「オンスケジュール」は「作業に遅れがない様」を意味する
「オンスケジュール」とは、「日程表・予定表に接している=作業に遅れがない」という意味になります。端的に言うと「予定通り」を意味するのが「オンスケジュール」です。「オンスケ」という略語で用いられることもあります。
「オンデマンド」は「注文に応じてサービスを提供すること」
近年「オンデマンド」という表現をよく耳にしますが、この「オンデマンド」は時間にまつわるカタカナ語ではありません。
「デマンド(demand)」とは「需要・要求」という意味で、「オンデマンド」は一般に、「利用者の注文に応じ、商品やサービスを提供すること」という意味になります。ネット上のコンテンツ配信は、ユーザのリクエストに応じたコンテンツを配信することから、「オンデマンド」という表現が用いられることが多いようです。
まとめ
「オンタイム」とは、「時間通り・定刻通り」を意味する表現です。たとえば、「オンタイムにはじめよう」というと「定刻通り(予定通り)にはじめよう」という意味になります。また、「オンタイム」には「勤務中」という意味もあります。「リアルタイム」「オフタイム」など類似の表現もこれを機に覚え、活用してみてください。