「上席」の意味とは?役職での使用例や類語・対義語に英語訳も

ニュースなどを見ていると、肩書に「上席研究員」や「上席執行役員」などの文字を目にすることがあります。ここに使われている「上席」とは、そもそもどういった意味があり、またどういった役職を意味するのでしょう。本記事では、「上席」の持つ意味をはじめ、使用例について解説しました。また、類語・対義語や英語訳についても触れています。

「上席」の意味とは

「上席」は「上位とされる席」のこと

「上席」にはまず、文字通り「上位とされる席」という意味があります。部屋の中や車内など複数の席がある場合には、必ず「上位とされる席」がありますが、これが「上席」です。この意味での「上席」は、「上座(かみざ)」とも呼ばれます。

「上席」には「等級・階級が上位である」という意味も

「上席」は、単に「座席」を意味するだけでなく、「等級・階級が上位である」という意味もあります。冒頭で触れた肩書に使用される場合はこの意味になり、同じ役職でも上位の人に対して「上席」と使用されます。また、同じ階級でも責任の重い立場の人に対して「上席」と使用することも可能です。

「かみせき」と読む場合は寄席の講演時期を指す表現

「上席」は、一般には「じょうせき」と読みますが、「かみせき」と読むことがあります。「かみせき」と読む場合は、先述した意味以外に寄席の興行日の意味で使われることが多いでしょう。その月の上旬(1~10日)に行われる寄席が「上席(かみせき)」と呼ばれます。

これに対し、中旬に行われる寄席は「中席(なかせき)」、下旬に行われる寄席は「下席(しもせき)」と称されます。

「上席」の使い方と例文

「お客様を上席に案内する」などと使う

「上席」は、いわゆる「上座」つまり「上位となる席」の意味で「上席に案内する」「上席をすすめる」などといった使用が可能です。

例文
  • お客様を上席にご案内する。
  • 懇親会とはいえ、上司には上席をすすめた。

「上席」の場所はビジネスマナーとしてもしばしば話題に上りますが、室内であれば出入口から最も遠い席が「上席」となります。また、タクシーなどの車では運転席の後ろが「上席」です。

「上席の方々」「上席者」という表現も可能

「上席」を「上席の方々」あるいは「上席者」といった表現で使った場合、先述した「上座にいる人たち」という意味にとることもできますが、一般には「立場が上の人々」というニュアンスで用いられます。たとえば、特定の集団(招待客や列席者など)の中で立場が上の人々を指す際に「上席の方々」「上席者」といった表現を使用します。

例文
  • 上席の方々にはくれぐれも失礼のないようにお願いします。
  • 学会の上席者の席次を確認する。

同じく、「立場が上」という意味で用いられる例では、次のようなものが挙げられます。

例文
  • 上席の方を呼んでいただけますか。
  • 佐藤の上席にあたる、○○でございます。

「上席課長」「上席研究員」とは同じ役職でも立場が上の人

「上席」はしばしば、役職に用いられる単語でもあります。この場合、同じ役職でも上の立場の人、最も重い責任を負う人に対して「上席課長」や「上席研究員」のように用いられます。他にも、「上席執行役員(執行役員の中でも立場が上の人)」「上席社員(ほかの社員よりも位が上の社員)」などの例が挙げられます。

例文
  • この課ではAさんが上席研究員だから、Aさんにはいろいろと世話になるだろう。
  • 上席課長の指示なのだから、従わざるを得ない。

「上席」の類語とその違い

「上席」と同じく高い地位を意味する単語「首席」

「上席」と同じく、高い地位を意味する単語では「首席」が挙げられます。この「首席(しゅせき)」には、「成績・地位などが第一位の席次であること・その人」という意味があります。「首席で卒業する」などのほか、「首席代表」などといった表現も可能です。

ただし、「上席」は「上位の人たち」というニュアンスでも使用できますが、「首席」は「第一位」に限った表現である点が異なります。

「上司」は「会社などで立場が上の人」

企業内で「立場が上の人」を指す単語としては「上司」が最もなじみがあるでしょう。「上司」とは、「会社や官庁などで、自分より立場が上の人」を指す表現です。

「上席」を「上司」の意味合いで用いることはできますが、「上席=上司」とは限りません。「上席」は、年長者・お客様など幅広い人に対して使うことができる点が大きな相違点です。

「座上」も似た意味を持つ単語のひとつ

「上席」と似た意味の単語には、「座上」も挙げられます。「座上」とは、「席次が上」つまり「上座」を意味します。ただし、この「座上」には「立場が上の人」を指す意味はありません。

「上席」の反対語とは

反対の意味を持つのは「末席」

「上席」と反対の意味を持つ単語は「末席」です。「末席(まっせき)」とは、「立場が下の人が座る席・階級や等級が下位であること」という意味を持ちます。会合などで他の参加者に対して自らを謙遜する意味合いで、自分を「末席」と表現することもあります。

例文
  • 僭越ながら、末席に名を連ねている。
  • ビジネスシーンでは、上席はもちろん、末席もおさえておく必要がある。

また、「立場が低い席」という意味では「下座」も対義的意味を持つ表現として挙げられます。

「上席」の英語訳

「上席」を英語にすると「senior」

役職などが「上位であること」を意味する場合の「上席」は、英語では「senior」と表現されます。たとえば「senior administrator」は「上席役員」、「senior judge」は「上席判事」となります。

これに対し、「上位の席」という意味での「上席」は「the seat of honor」と英訳されます。また、「the top of the table」といった表現も可能です。

例文
  • He always takes the top of the table.(彼はいつも上席につく)
  • I placed him at the seat of honor.(私は彼を上席に座らせた)

まとめ

「上席」とは、「立場が上の人の席」という意味と「等級や階級が上位である」という2通りの意味を持ちます。肩書に「上席」と付く場合は後者の意味で、たとえば「上席研究員」は「他の研究員よりも立場が上であること」が伺えます。「立場が上の人」という意味で「上席の方々」などといった使用も可能です。