「教える」の敬語表現は?目上の人やビジネスで使える言い回しも

先輩や上司に教えてもらうことはもちろん、自分が「教える」立場になることもしばしばあります。ビジネスの場で「教える」という際、敬語ではどう言えばよいのでしょう。「教える」の敬語表現と便利な言い回しを紹介します。

「教える」の敬語表現とは?

上司や取引先など立場が上の人に「教える」という場合、敬語では次のように言います。

「教える」は敬語で「お教えする」

自分が「教える」という場合は、敬語の中でも謙譲語を用います。「教える」の謙譲語は、「お教えする」です。文章にすると、「わたくしがお教えします」や「新しく導入したシステムの入力方法をお教えします」という風に使います。

丁寧語「教えます」で十分な場合もある

敬語には、尊敬語・謙譲語・丁寧語の3つの種類がありますが、自分が相手に「教える」という場合は、丁寧語「教えます」という表現も使用可能です。特に、同じ社内の人などには、丁寧語でも十分というケースも多く見受けられます。

謙譲語でも「教えてあげる」というニュアンスになりやすい

「教える」という単語は、そもそも「上の人が下の人に教える」というニュアンスを持ちます。そのため、「お教えする」という謙譲語は、相手に敬意を払った言い方ですが、状況によっては「教えてあげる」という上から目線な印象を与えてしまうこともあります。

敬語表現としては誤りではありませんが、場合によっては言い換えた方が無難です。

目上の人が「教える」場合は「お教えになる」

自分が教えるのではなく、目上の人が「教える」(目上の人に教えてもらう)という場合は、尊敬語を使います。「教える」の尊敬語は「お教えになる」です。たとえば、「M社の山田様がお教えになります」という風に使うことができます。
他にも、

  • 山田様にお教えいただきます。
  • 山田様より教えていただきます

といった表現を使用することもあります。

「教える」の敬語の使い方と例文

続いて、「教える」を使った表現を紹介します。ビジネスでよく耳にする間違った表現もあわせて参考にしてみてください。

教えてほしい場合には「お教えいただけますか」

相手に教えてほしい場合には、「お教えいただけますか」「お教えいただけますでしょうか」といった表現が適切です。

たとえば、ビジネスでよくあるのが連絡先を伺うシーンです。「連絡先をお教えいただけますでしょうか」や「電話番号をお教えいただけますか」というように使います。

連絡先を教える場合には「お伝えします」がベター

こちらから連絡先を「教える」という場合には、「電話番号をお教えする」としても間違いではありませんが、おすすめできる言い回しではありません。「教えてあげる」というニュアンスが出てしまうため、「電話番号をお伝えします」という表現がベターです。

また、続けて電話番号を告げる場合などには、「電話番号を申し上げます。03-1234」という風につなげる言い方もあります。

「ご教示ください」は目上の人でも硬い表現

「教えてください」という意味の表現に「ご教示ください」というものがあります。「プレゼンテーションのノウハウについて部長にご教示いただく」といった使い方が可能です。

相手に直接「詳細についてご教示ください」や「ご教示いただけますでしょうか」とすると非常に丁寧であると一方で、堅い印象になります。相手との関係性にもよりますが、「ちょっと教えてもらう」という場合の口頭表現としては「教えてください」でも十分です。

「ご教授ください」という表現はビジネスには不向き

「ご教示ください」と似た表現に「ご教授ください」というものがあります。「教授」という言葉からも読み取れますが、「ご教授ください」は主に学問に関する話題で使用するものです。

知識や方法を教えてもらう場合には、「ご教示ください」を使用するのが適切です。ビジネスシーンで誤用の多い表現ですので注意してください。

ビジネスで便利な「教える」の類語・言い換え

「お教えする」という敬語だけでなく、ビジネスで使える言い回しは他にもあります。

情報を「教える」の類語は「伝える」や「知らせる」

会議日程など情報を「教える」という場合には、「伝える」や「知らせる」といった表現も便利です。敬語表現にすると「お教えします」ではなく、「次回の営業会議の日程についてお伝えします」や「忘年会の日程についてお知らせします」となります。

「教える」は「説明する」に言い換えると上司にも使いやすい

何かをレクチャーするという意味で「教える」を使う場合には、「説明する」という言い回しもおすすめです。たとえば、「新しい会計システムの詳細をご説明します(ご説明致します)」という風に使います。

「お教えします」の持つ上から目線な印象がなくなるので、上司にも使いやすい表現です。

場所などを聞かれた場合には「教える」よりも「ご案内します」

会社の所在地や会議室の場所などを聞かれた場合にも「教える」という表現を使いますが、敬語にした場合には「ご案内します(ご案内致します)」という表現がベターです。

「どちらですか?」「ご案内します」という会話表現としても使えますし、「面接会場についてご案内します(ご案内いたします)」といった使い方もできます。

まとめ

「教える」の敬語表現は、謙譲語では「お教えする」を、尊敬語では「お教えになる」を使います。「教える」という単語は幅広く使用されていますが、敬語にした場合には限定的になりやすく、「教える」以外の言葉が適切なこともあります。紹介した言い換えや類語をうまく活用して、スムーズなコミュニケーションを心がけてみてください。