「ヘラ」とはどんな女神?ヘラクレスとの関係や神話での物語も紹介

「ヘラ」とはギリシャ神話に登場する女神です。最高神「ゼウス」を夫にもち「神々の女王」と呼ばれるヘラですが、「嫉妬の女神」として恐れられていました。

この記事では「ヘラ」の特徴や神話での登場シーンを解説します。くわえて「ヘラクレス」との関係や「アテナ」や「アフロディーテ」との違いも解説しましょう。

「ヘラ」とはどんな女神?

「ヘラ」はギリシャ神話の「結婚の女神」

「ヘラ」とはギリシャ神話に登場する女神で、結婚と出産を司ります。ヘラは神々を統率している最高神ゼウスの妻であることから、最高位の女神として「神々の女王」とも呼ばれていました。その権力を象徴するように、ヘラの石像や絵画では「王冠」や「飾り付けられた杖」を手にしています。

「ヘラ」の意味はギリシャ語で「貴婦人」

「ヘラ」は古代ギリシャ語で「貴婦人」を意味する言葉です。また、神々の王「ゼウス」の妻であることから「女主人」という意味も含まれます。また、「ヘラ」の語源は「英雄」を意味する「ヒーロー」にあるとされています。

「ヘラ」は「嫉妬の女神」とも呼ばれる

ヘラは結婚と出産の女神と呼ばれていますが、「嫉妬の女神」でもあります。ヘラの夫であるゼウスは大の女好きで、何度も浮気をくり返していました。ヘラは浮気相手の女神やその間にできた子どもに対し、様々な復讐を行ったことから嫉妬の女神と呼ばれるようになったのです。

「ヘラ」は英語で「Hera」

「ヘラ」の英語表現には「Hera」が当てはまります。また、ローマ語では「ユノ(Juno)」と表します。

ヘラは6月(June)の守護神であることから、6月に結婚するとヘラの加護が受けられるという「ジューンブライド」が信じられているのです。

ギリシャ神話での登場シーン

「ヘラ」は生まれてすぐ父に飲み込まれる

ヘラは大地と農耕の神「クロノス」と、大地の女神「レアー」との間に生まれます。ヘラの他にもハデスやポセイドンなど有名な神を授かりますが、権力を奪われたくないクロノスは生まれてすぐの子どもを丸のみしました。

しかし、最後に生まれたゼウスだけは、母であるレアーによって助けられます。その後、助かったゼウスと当時の妻メーティスによって、飲み込まれた他の子と一緒にヘラは助けられたのです。

ヘラはトロイア戦争の要因の1つ

ヘラはギリシャ神話に出てくるトロイア戦争の、要因となる女神でもあります。ある日、人間の英雄「ペレウス」と、海の女神「テティス」が婚姻の儀式を行います。宴会には全ての神が招待されますが、争いの女神「エリス」だけが招待されませんでした。

仲間外れにされたエリスは怒り、神々が争うよう「最も美しい女神に」と書かれたリンゴを宴会へ放り投げます。リンゴを巡り、ヘラ・知恵の女神「アテナ」・愛と美の女神「アフロディーテ」の3柱で争いが起こります。この事件をきっかけに、約10年にも及ぶトロイア戦争が始まったのです。

ヘラは「天の川」を創った女神

ギリシャ神話には、ヘラが「天の川」を創ったという話もあります。ゼウスは浮気相手との間に生まれた子どもを不死身にするため、ヘラの母乳を飲ませようとしました。ヘラが寝ている間に母乳を飲ませようとしますが、子どもがあまりに強く乳を吸ったためヘラが起きてしまいます。

驚いたヘラは赤子を突き飛ばし、その拍子にこぼれた母乳が天の川になったのです。このエピソードから、天の川は英語で「Milky way」と表します。

 
 

「ヘラ」と他のギリシャ神話の神様との関係

「ヘラ」と「アテナ」「アフロディーテ」の違い

「ヘラ」と関わりの深い女神には「アテナ」と「アフロディーテ」が挙げられます。トロイア戦争の発端となる「パリス審判」にて、1番の美しさを競い合った3柱です。3柱をまとめて「三美神(さんびしん)」と呼ぶこともあって美しさは共通していますが、司る対象や性格が大きく異なります。

「ヘラ」は結婚と出産を司る女神で、純潔を大切にしている反面、嫉妬深い性格をしています。「アテナ」は知恵や戦略を司る女神であることから、気高く強気な性格です。また、「アフロディーテ」は愛と美を司る女神で、とくに性愛に寛容な性格をしています。くわえて、愛を司る神でありながら、傲慢で争い事を好む一面もあります。

  • ヘラ…結婚と出産を司る。嫉妬深い性格。
  • アテナ…知恵と戦略を司る。気高く強気な性格。
  • アフロディーテ…愛と美を司る。性愛に寛容で、争い事を好む傲慢な性格。

「ヘラクレス」はヘラの夫と浮気相手の子

「ヘラ」にとって「ヘラクレス」は、夫と浮気相手との間にできた子どもに該当します。嫉妬の女神とも呼ばれるヘラはヘラクレスを憎み、寝床に蛇を放ったり狂気を吹き込んだりして復讐しました。

しかし、ヘラがいくつもの復讐を行うたびに、ヘラクレスは英雄としての道を歩みます。このことから、「ヘラの栄光」を意味する「ヘラクレス」という名が与えられたのです。

まとめ

「ヘラ」はギリシャ神話に登場する女神で、結婚や出産を司ります。最高神ゼウスの妻として「神々の女王」の地位を築く一方で、「嫉妬の女神」としてゼウスの愛人やその子どもに復讐を行います。

とくにヘラクレスへの恨みは深く「十二の功業」など、いくつもの試練を与えました。厳しい試練を乗り越えた結果、「ヘラの栄光」を意味する「ヘラクレス」という名がつけられたのです。

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大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。