「優先順位」とは?例文や「優先順位」のつけ方・決め方を解説

日々舞い降りてくるたくさんの仕事を効率よくこなすには「優先順位をつける」ことが鍵になります。そのためにも、「優先順位」とは何か、「優先順位」をどう考えればよいのかについて知ることが大切でしょう。本記事では「優先順位」の意味と言葉の使い方・例文をはじめ、「優先順位のつけ方」についても紹介します。

「優先順位」とは?

「優先順位」の意味は”物事が優先される順番”のこと

「優先順位」の意味は、“物事が優先される順番”のことです。「優先」という単語には、ほかを差し置いて先に取り扱うこと、他のものよりも先にすることという意味があります。つまり「優先順位」とは、項目・行動について、重要度・優先度の高い順に並べることを指すと言えるでしょう。

人が何かをする際には、必ずこの「優先順位」があります。たとえば、買い物ひとつとっても、どうしても必要な物となくても困らない物とでは、誰もがどうしても必要なものを「優先順位」の上位に掲げるでしょう。

「優先度」と「優先順位」の違いとは

「優先順位」と似た表現に「優先度」が挙げられます。「優先度」とは、文字通り”物事を優先する度合い”のことで「高い・低い」などと指標化することができます。一方、「優先順位」は明確な序列を指す表現です。「優先度」の高いものから、1、2、3と序列化したものが「優先順位」です。

「優先度が高い」ものが複数あっても、「優先順位」ではそれぞれを序列化し、順位をつけることになるでしょう。

「優先順位」の使い方・文例とは?

「優先順位をつける」「優先順位を考える」と使う

「優先順位」は、”優先順位をつける”あるいは”優先順位を考える”などの表現で用いられます。「優先順位をつける」とは、”(ある項目を)相対的な重要度の順に並べること”です。「優先順位付け」と表現されることもあります。

例文
  • ビジネスでは優先順位をつけることが大切だ。
  • 優先順位を考慮し、このプロジェクトは先送りとなった。
  • 優先順位を考えてみたが、新人の私にはどれもこれも重要に思えてならない。

「優先順位がつけられない」は”重要度が判別できない”の意味に

「優先順位がつけられない」とは、”重要度が判別できずに、序列化できない”ことを意味します。何を優先すべきか、何が重要なのか決められない様は、「優柔不断」ともいえるでしょう。

一方で、「優先度が高いものばかりで順位付けなどできない=どれも重要事項である」という意味で「優先順位がつけられない」ということもあります。

「優先順位を間違えた」とは”やるべきことを後回しにした”と同義

「優先順位を間違えた」とは”大事なことを下に位置付けた”、つまり”やるべきことを後回しにしてしまった”という意味にとることができます。本来やらなければいけないことを先にやらなかったことを指し、ビジネスシーンでは大きな痛手となることもあります。

「優先順位」のつけ方・決め方とは?

仕事では緊急度・重要度をもとに判断する

効率よく進めるためにも、仕事では「優先順位」をつけることが求められます。仕事の「優先順位」は重要度と緊急性から判断します。最も「優先順位」が高いのは、重要でかつ緊急性の高い仕事です。次に位置するのが、重要度は低いが緊急性が高い仕事です。そのあとに、緊急性はないものの重要度が高い仕事、重要度も緊急性も低い仕事と続きます。

優先順位のつけ方
  • 1重要でかつ緊急性の高い仕事
  • 2重要度は低いが緊急性が高い仕事
  • 3緊急性はないものの重要度が高い仕事
  • 4重要度も緊急性も低い仕事

尚、上記の2と3は、緊急性と重要度のどちらを優先するかによって逆転する場合もあります。一般には緊急性が高いものを優先する人が多いですが、重要とされるタスクにより時間をかけて取り組むべき、という意見もあります。

図やマトリックスを用いた表現方法も

「優先順位」をつける場合には、抜けや漏れがないようTO DOリストを活用したり、マトリックス図を利用してタスクを整理することも多いです。視覚化することで、「優先順位付け」の作業も効率が上がります

「ローハンギングフルーツ」の考え方も「優先順位付け」のヒントに

「ローハンギングフルーツ(Low Hanging Fruit)」とは、直訳すると「低いところになっている果物」という意味ですが、転じて「簡単に手に入る成果」という意味で用いられる慣用表現です。ビジネスで成果に焦点を当てて「優先順位」をつける場合、この「簡単に手に入る成果」のうち「最も大きな成果」をその第一位に位置付けます。

続いて、「簡単に手に入る小さな成果」「大変だが大きな成果」「大変で小さい成果」と順位付けする例が挙げられます。

人生でも「優先順位」が必要?

ビジネスだけでなく、プライベートでも「優先順位」が必要だという声もあります。自分の人生を悔いなく過ごすためには「人生にも優先順位が必要だ」とする意見です。

たとえば、「優先順位」の第一位に仕事が来る人は、私生活でも仕事のことを考えるでしょう。一方で、家族や趣味が「優先順位」の上位に来る人はワークライフバランスを重視する傾向にあります。経済的な豊かさを第一位に持つ人は、より高収入な職場を探したり、投資の勉強をしたりと過ごし方が変わってきます。

「優先順位」の英語訳とは?

英語では「priority」や「prioritize(動詞)」を使う

「優先順位」は英語では“priority”、「優先順位をつける」は英語では“prioritize”を使用します。「priority」とは”優先”という意味で、”優先順位”という意味では「order of priority」や「order of precedence」などの表現で用いられることもあります。

例文
  • We need to prioritize development.(開発には優先順位をつける必要がある)
  • What are your priorities in life?(あなたの人生における優先順位は何ですか?)

また、仕事に順位付けするという意味では「rank」という単語を用いて「You need to rank your work in order of importance.(重要度に従って順位付けをする必要がある)」としても「優先順位をつける」というニュアンスを出すことができるでしょう。

まとめ

「優先順位」とは”優先される順番”のことで、「何から行うべきか・何から取り掛かるべきか」を判断するための序列として用いられます。ビジネスにおける「優先順位付け」ではタスクの重要度と緊急度をもとにするのが一般的ですが、「いかに成果を上げるか」など「優先順位」のとらえ方でもその決め方は変わってきます。