「同意」の意味とは?類語「合意」との違いや対義語・英語訳も

「利用規約に同意する」「同意書にサインする」など、ビジネス以外でも「同意」という単語は身近にあります。ここでは「同意」の意味と例文をはじめ、似た意味を持つ「合意」や「承諾」との違い、対義語、英語訳について解説します。

「同意」の意味とは?

「同意」の意味は”他人の意見に賛成、承諾する”

「同意」の意味は、“他人の意見などに賛成、承諾すること・同じ意見、同じ考え”です。自分も同じ意見であることや相手と同じ意思表示をすることが「同意」です。つまり「同意」とは、誰か他の人の意見などがあることを前提とした単語ということができます。一方が意見を出し、それに対して賛成する場合に使用します。

また、「同意」には”同じ意味”という意味もあります。たとえば「同意語」というと”同じ意味の単語”という意味です。

「同意書」とは”提示内容に同意したことを示す文書”

「同意書」とは”提示された内容に同意したことを示す文書”です。ビジネスだけでなく「手術の同意書・個人情報の取扱い同意書」などプライベートでも遭遇する可能性のある書類です。「同意書」にサインすると、そこに書かれた内容に「同意」、つまり賛成し承諾した、ということになります。

「同意」の使い方と例文とは?

「同意します」「同意いたします」と使う

「同意」は”同意します”という表現で用いられます。より丁寧に表現したい場合には「同意いたします」とすることもあります。端的に言うと「賛成します」という意志表示で使う表現です。

ネットスラングとしては「激しく同意」という意味で使う

「同じ意見、考え」という意味で”同意”を使った場合には、「同意です」というフレーズで用いることもできるでしょう。ネットスラングとしては「激しく同意(心の底から同意する、完全に同意見である)」として用いられることもあります。

「同意」を使った例文

「同意」を使った例文をご紹介しましょう。

  • サービス利用規約に同意する。
  • 部長の素晴らしい提案にみな同意した。
  • 彼の意見には同意である。
  • 家族とはいえ私のものは同意を得てから使ってほしい。

「同意」の類語・類義語とは?

「同意」を言い換えると”賛成・賛同”

「同意」は”賛成”や”賛同”といった単語に言い換えることができます。「賛成」とは”他の人の意見などを良いと認めること”を、「賛同」とは”他人の意見などを良いと認め、同意すること”を意味します。

例文
  • 部長の意見に賛成だ。
  • 賛成の人は手を挙げてください。
  • 皆々様のご賛同を得て、○○の会を発足することができました。
  • 活動の趣旨に賛同する。

「同意」と「合意」は立場や条件が違う

「同意」と似た単語に「合意」があります。「合意」とは”互いの意見が一致すること”を意味します。「契約に合意する・合意に達した」などの表現で用いられます。

「同意」と「合意」の決定的な違いは、使用の条件です。「合意」は、”互いが意見を出し合い、互いに納得する様・賛成する様”を表します。また、「合意」は複数の人や組織が同じ立場で意見を同じくした場合に用いられるのが特徴です。一方の「同意」は、”相手の意見に賛成する”という意味にすぎない点で異なります。

「承諾」には願望・依頼を受け入れるというニュアンスが

「承諾」とは、”相手の意見・要求などを受け入れること”という意味です。「相手の要望・要求・依頼」を受け入れる際に用いるのが特徴です。「快く承諾する」や「ようやく承諾を得た」などの表現で用いられます。

「同意」にも”承諾すること”というニュアンスが含まれる場合がありますが、主に意見や提案に対して用いる点で異なります。たとえば「車を手配してください・わかりました」という場合は「同意」ではなく「承諾」を使用します。

「同じ意味」という意味では「同義」も類語

「同意」には”同じ意味”という意味もありますが、この意味では「同義」が類語に挙げられます。「同義」とは”意味が同じであること、同じ意義”という意味です。「同意語」は「同義語」とも呼ばれます。

「同義」の対義語とは?

反対の意味を持つ表現は「反対」や「反意」

「同義」と反対の意味を持つ表現は、”反対”や”反意”が挙げられます。「反対」とは、”ある意見などに逆らうこと、否定的であること”を意味します。「反意」には”反対の意味、反対の意思があること”という意味があり、いずれも「同意」とは対義的表現ということができます。

例文
  • 部長の意見には反対だ。
  • 反意があったわけではない。

「反論・反駁」も「同意」とは対義的表現

「同意」とは反対の意味を持つ表現では、”反論”や”反駁”も挙げられます。「反論」とは”相手の意見に対して別の意見、反対の意見を述べること”を、「反駁(はんばく)」とは”相手の意見に対して論じ返すこと”を意味します。単に「同意ではない」という意味だけでなく、「別の意見を述べる」というニュアンスを持つのが共通点です。

例文
  • 反論の余地もない。
  • 反論があるのなら述べなさい。
  • 例を挙げて反駁したが、結局論破された。

「同義」の英語訳とは?

「同意」は英語では”agreement”

「同意」は英語では“agreement(名詞)”“agree(動詞)”で表現されます。たとえば、「私は同意します」はシンプルに”I agree.”でも通じます。他にも「I think so too.」や「I second that.(second:動詞で賛成する)」なども”私は同意します”の和訳が宛てられます。また、「同意書」は”agreement form”が一般的です。「Please see the agreement form.(同意書をご確認ください)」のフレーズも英語ではよく耳にします。

まとめ

「同意」とは”他の人の意見に賛成し、承諾すること・同じ意見、同じ考え”という意味です。「相手の考え」に対して「同じ意見である・賛成である」という意思を表明したい場合に用いる表現で、「相手ありき」の表現と言えるでしょう。

一方で、「自分も意見を出し、互いの意見が一致すること」という意味では「合意」を、「要求や依頼を受け入れる」という意味では「承諾」の単語があります。「同意」とは微妙なニュアンスが異なりますので、上手に区別したいワードです。