「アメノミナカヌシ」とは?神話での登場場面や縁のある神社も紹介

「アメノミナカヌシ」とは日本神話に登場する神様です。神話では1度しか登場しない神様ですが、なぜ各地で祀られているのか気になる方もいるでしょう。この記事では「アメノミナカヌシ」の神話での登場シーンや祝詞を解説します。くわえて、大阪にあるサムハラ神社や、埼玉や東京など関東にある神社も紹介しましょう。

「アメノミナカヌシ」とは?

「アメノミナカヌシ」とは”日本神話の神様”

「アメノミナカヌシ」とは“日本神話に登場する神様”です。世界の始まりに現れた5柱である「別天津神(ことあまつかみ)」の1柱であり、至高の神とも呼ばれます。また、世界が創られたとき、最初に神々が住まう「高天原(たかまがはら)」に降りたったとされる「造化三神(ぞうかさんしん)」の1柱でもあります。

漢字では「天之御中主神」と表す

「アメノミナカヌシ」は漢字で”天之御中主神”と表します。「アメノミナカヌシノカミ」や「アマノミナカヌシノカミ」とも読まれ、『日本書紀』の異伝では「天御中主尊(アメノミナカヌシノミコト」という表記も見られます。

現代では妙見菩薩と同一視される

仏教が日本に伝わって以降、アメノミナカヌシは「妙見菩薩(みょうけんぼさつ)」と同一視されるようになります。妙見菩薩とは北極星または北斗七星を1つの神と扱ったもので、天界に住むとされる「天部」の1柱を担います。

アメノミナカヌシの名前には「天の中心を有する神」という意味が込められているため、天の中心にあるとされる北極星を神格化した「妙見菩薩」と同一視されるようになったのです。

「大元造化三神報恩之祝詞」はアメノミナカヌシに奏上する祝詞

アメノミナカヌシに奏上する祝詞(のりと)が、「大元造化三神報恩之祝詞(だいげんぞうかさんじんほうおんののりと)」です。日本では古来より言葉に特別な力が宿るとされており、神に祝詞を奏上することで感謝を伝え、新たな恩を授かれると言われています。

「アメノミナカヌシ」の神話での登場場面とは?

アメノミナカヌシは天地開闢で現れる

日本神話ではアメノミナカヌシが「天地開闢(てんちかいびゃく)」とともに現れるシーンが描かれています。「天地開闢」とは本来1つの混沌だった天と地が別れ、世界が始まったことを意味します。

世界の始まりである天地開闢で最初に現れたのが「アメノミナカヌシ」を含む「別天津神(ことあまつかみ)」の5柱でした。最初に現れた神として天津神のなかでも特別な存在となっていますが、現れてすぐに身を隠し、それ以降の神話に登場することはありません。

神仏習合によって信仰されるようになる

アメノミナカヌシは神話での登場シーンが天地開闢のみであるため、大きな信仰を得ることができませんでした。しかし、日本独自の神道とインド発祥の仏教が融合し、アメノミナカヌシと妙見菩薩が同一視されたことで信仰が広まったのです。

「アメノミナカヌシ様」を祀る神社とは?

アメノミナカヌシを祀る神社は3種類ある

「アメノミナカヌシ」を祀る神社は「妙見社系・水天宮系・大教院・教派神道系」の3種類の系統に分かれます。「妙見社系」はアメノミナカヌシと同一視される妙見菩薩を祀った神社です。「水天宮系」では本来、古代インドの神「ヴァルナ」が仏教に取り入れられ「水天」として祀られていました。

しかし、神道と仏教の分離により「ヴァルナ」がアメノミナカヌシに代わったことで、信仰を得ます。また、「大教院・教派神道系」の神社は近代になって創建された新しい神社で、アメノミナカヌシを祭神とすることから祀られるようになりました。

「サムハラ神社」は大阪で有名な神社

大阪にあるアメノミナカヌシを祀った有名な神社が「サムハラ神社」です。大阪市西区立売堀(いたちぼり)にある神社で、1950年に建てられました。神社の名前である「サムハラ」はアメノミナカヌシを含む「造化三神」の総称であると言われています。

関東で有名な「秩父神社」は埼玉にある

「秩父神社(ちちぶじんじゃ)」はアメノミナカヌシを祀った、関東で有名な神社です。埼玉県秩父市番場町(ばんばまち)にあり、合格祈願や子孫繁栄のご利益があるとされ多くの人が訪れます。

第10代天皇の時代に創建されたという古い歴史を持ち、12月に行われる例祭はユネスコ無形文化遺産に登録されています。

「東京大神宮」では造化三神が祀られる

アメノミナカヌシを含む「造化三神」を祀っているのが「東京大神宮」です。東京大神宮は東京都千代田区富士見にある神社で、1880年に明治天皇の決断により創建されました。遠くから伊勢を拝める遥拝殿(ようはいでん)であることから「東京のお伊勢さま」と呼ばれ、親しまれています。

まとめ

「アメノミナカヌシ」とは日本神話に登場する神様です。天地開闢とともに現れた「別天津神」の1柱であるものの、神話での登場シーンは多くありません。中世以降では妙見菩薩と同一視されたことや水天宮に祀られたことから、大阪や東京、埼玉など各地の神社で祀られるようになりました。

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hana
大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。