「性質」の意味と使い方とは?「性格」との違いや類語「特質・特性」も解説

「性質」という言葉はよく目にする言葉ですが、「性格・特質・特性」などの類語と比べると違いが分かりにくいですよね。この記事では、「性質」の意味や使い方のほかに、類語との意味の違いや言い換え表現なども解説します。

「性質」の意味と使い方とは

「性質」の意味は「もって生まれた気質」

「性質(せいしつ)」とは持って生まれた気質という意味です。周囲の影響を受けることなく、生まれ持った特徴を指しています。主に人または動物の気質を指して使われます。

「性質」を使った例文
  • 内気な性質の彼女は、彼に告白することがなかなかできなかった。
  • 彼と彼女の性質はかなり違う。
  • この犬はおとなしい性質である。

「もともとの特色」という意味もある

「性質」のもう一つの意味は、事物のもともと持っている特色です。人以外のモノに対して使われます。

「性質」を使った例文
  • 炭素を含む有機物は燃えやすい性質がある。
  • トイレットペーパーは水に溶けやすい性質を持っている。
  • このどこにでも転がっていそうな石は磁石としての性質を帯びているので、砂鉄を集められる。

「性質」の「たち」という読み方は「当て読み」

「性質」の正しい読み方は「せいしつ」ですが、「たち」と読ませることがあります。これは当て読みと言われる読み方で、正しい読み方ではないけれど多くの人が読んでいるので認められている読み方です。

そのため「性質」を「たち」と読むこともできなくはありませんが、正しくは「せいしつ」と読み、特にフリガナなどがついていなければ「せいしつ」という読みましょう。

当て読みの例
  • 「運命」:「さだめ」
  • 「時代」:「とき」
  • 「本気」:「マジ」
  • 「秋桜」:「コスモス」など。

「性質」の類語(類義語)と言い換え表現

類語1「特質」:特殊な性質

「特質(とくしつ)」とは、あるものの特殊な性質という意味です。対象となるものの能力や特徴、性質などで、ほかのものとは違うある特別な性質を指します。

「性質」との違いとは、「性質」はあるもの全体の特色を指しますが、「特質」は性質の中でも他とは区別される特別な性質のことを指します。「性質」のなかに「特質」があると考えると整理しやすいでしょう。

「特質」の例文
  • 日本文化の特質を語るとき、自然の描写は外せない。
  • 自分の特質に合った働き方とはなんだろう。

類語2「特性」:特有な性質

「特性(とくせい)」とは性質のひとつで、他とは異なる特有な性質という意味です。「特性」と「特質」は似ていて、どちらも他とは違う特別な性質という意味があるのですが、「特性」はそのものの特別な性質からなにかが生まれて発展していくような過程が注目されるときに使われることが多い言葉です。

例えば、ダイヤモンドは自然界にある最も硬い鉱物として知られています。この最も硬いという点はダイヤモンドの特質です。なぜならほかの鉱物と比べたときの特別な性質だからです。

では、ダイヤモンドの輝きはダイヤモンドが硬いからカット加工を施すことで実現すると考えたとしましょう。するとこのダイヤモンドの硬さはダイヤの特性となります。

「特性」の例文
  • 自然の中で暮らしてみると、子どもの特性を発揮することができる。
  • 個人の特性を活かせる仕事選び。

類語3「質」:あるものの内容や中身

「質(しつ)」とはあるものの内容のことで、特にそのもののよい点や悪い点が問われるときに使われる言葉です。「性質」はあるものの特徴を意味しているのに対して、そのものがよいかどうか、悪いところはないか、またはどんな傾向があるかなどを判断するときに「質」が使われます。

「質」の例文
  • この木材は質がよい。
  • 質の悪い電化製品はすぐに壊れる。

類語4「人柄」:その人が持っている傾向・品格

「人柄(ひとがら)」とはその人が持っている傾向や品格のことで、「性質」が人のことについて使われているときに言い換えられる言葉で、ほかにも「個性」や「人格」なども挙げられます。

「人柄」の例文
  • いつも挨拶してくれる人柄のいいおじさん。
  • 私のことをいたわって書かれた文章に、彼女の人柄がにじみ出ている。

参照:「人柄」の意味とは?「性格」との違いと使い方の例文・類語も解説

「性質」と「性格」の違いとは

「性格」とはその人の感情や意志の傾向

「性格」とはその人の持っている感情や意思の傾向のことです。人柄や人となりと言った言葉に置き換えられることがあります。

「性格」はその人の行動に反映されることがあります。例えば足早の人はせっかちな性格であったり、気遣いができる人は優しい性格であったり注意深い性格かもしれません。必ずしも正確が行動に結びつくわけではありませんが、行動に影響することはよくあります。

「性格」は後天的な影響を受ける

「性質」と「性格」との違いは、「性質」は後天的な影響は受けませんが、「性格」は後天的な影響を受けることです。「性質」は生まれつき持ったまま変わることはありませんが、「性格」は成長していく段階で社会生活や人との関わり合いから受けて影響を及ぼします。

また「性質」と「性格」の違いとして、「性質」はモノに使われてもなんの意図もありませんが、「性格」がモノに使われた時には他のモノと比べたときに違いを強調したい時に使われる傾向があることです。

「性格」の例文
  • 同じ環境で育った兄弟なのに、性格がまったく違うのが不思議。
  • 日本文学とドイツ文学では性格が違う。

「性質」の英語表現

「人の性質」の英語訳は「nature」

人ついて「性質」を言うときは、英語で「nature」です。「nature」の意味として自然が有名ですが、人がもともと持っている自然な状態という意味に変化して「人の性質」という意味もあります。

「nature」を使った例文

“She has a calm nature.” 「彼女は穏やかな性質です」

「モノの性質」の英語訳は「property」

モノの「性質」は英語で「property」です。「property」には財産や所有という意味もありますが、モノの性質という意味でもよく使われる言葉です。

「property」を使った例文

“One of the properties of paper is that it is easy to be burned.”
「紙の性質のひとつは燃えやすいということ」

まとめ

「人の性質」ならその人が持って生まれた気質という意味で、「モノの性質」ならそのモノがもともと持っている特色や特徴という意味です。外からの影響を受けて変わることがないのが性質で「性格」と区別されます。また「特質」や「特性」は性質のひとつであり、そのモノの特別な性質を表している言葉です。