「おかげさまで」の意味と敬語で使える例文を紹介!類語や英語も

「おかげさまで元気です」という表現は誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。「おかげさまで」は、ビジネスシーンのコミュニケーションを円滑にする詞として使える、非常に便利な表現です。詳しい使い方を例文をもとに解説します。



「おかげさまで」の意味は?

「おかげさまで契約の運びとなりました」と文頭で使うことの多い「おかげさまで」という言葉。実際にはどのような意味があるのでしょう。

「おかげさまで」はお礼の気持ち

「おかげさまで」は、感謝の気持ちを表す表現です。日ごろの支え・協力があってこその出来事(成果・状況)という意味で、お礼を述べる際に使用します。

「おかげさまで」という表現そのものがお礼のニュアンスを含むので、「ありがとうございます」という具体的な言葉がなくても、感謝の気持ちを込めた言い回しになります。

漢字で書くと「お陰様で」

「おかげさまで」を漢字で書くと、「お陰様で」となります。「お陰(御蔭)」とは、本来、神仏のご加護(力添え・恵み)に感謝するという意味の言葉として使われていたものです。

現代では、「おかげさまで」というひとつの言葉として定着していることもあり、漢字表記はあまり用いられていません。ただし、メールや手紙など改まって感謝の意を伝えたい、フォーマルな印象を与えたいという場合には、「お陰さまで」と漢字を混ぜた表記もおすすめです。

敬語表現と一緒に使える

「おかげさまで」という言葉は、敬語表現を含む文章でも使用することができます。上司や取引先など、目上の人との会話で使用しても問題ありません。

たとえば、「おかげさまで、今期もよい結果を残すことができました」と日ごろお世話になっている上司に感謝の気持ちを表す言葉として使うことができます。

「おかげさまで」は謙虚な気持ちを伝える

「おかげさまで」という言葉は、「協力してもらった」「配慮してもらった」というように、「周囲のサポートあってこその結果」というニュアンスを含みます。自分のことを棚に上げない謙虚な姿勢は、そのままあなた自身の好印象につながるものです。

また、日ごろお世話になっている人はもちろん、これからもよい関係を続けたいという人に使うことで信頼関係を助けるはたらきもしてくれます。感謝の気持ちをさりげなく織り交ぜる表現としてもおすすめです。

「おかげさまで」の使い方!敬語として使える例文

「おかげさまで」の意味が分かったところで、実際の使い方を例文とともに紹介します。

文章の頭につけるのが一般的

「おかげさまで」は、文頭で「枕詞(まくらことば)」として使用するのが一般的です。「おかげさまで、このたびプロジェクトリーダーに昇進することができました」という風に使います。

「枕詞」は、古くは和歌で使用されていた技法ですが、現代では、本題の前に使うことで、文章を柔らかくするはたらきを担います。特にビジネスシーンで用いられるものを「ビジネス枕詞」と呼ぶこともあり、まさに「おかげさまで」もそのひとつです。

「おかげさまで元気です」は常套句

久しぶりに会う人に「元気ですか?」という意味で「お変わりありませんか」と尋ねることがあります。その際には、「おかげさまで元気に過ごしております」という返事が適切です。「ご家族の皆様はお元気ですか?」と聞かれた際には、「おかげさまで皆、変わりなく過ごしています」と答えることもあります。

健やかに過ごしているのは、必ずしも相手の「おかげ」というわけではありませんが、気にかけていただいたことへのお礼の意も込めて、「おかげさまで」と返答するのが通例です。定型句として覚えておいてください。

「おかげさまで○周年」は日ごろの感謝を示す

「おかげさまで創立15周年」という言い方は、企業の公式サイトでもよく見かける表現です。長期にわたり業務を継続できるのは、もちろん企業努力あってのものですが、その背景には当然ながら顧客が存在します。そうした歴代の顧客への感謝を込めるとともに、周年を祝う思いを込めて使われています。

「おかげさまでありがとうございます」で好印象に

「おかげさまで」は、仮に自分の努力の結果であったとしても、「周りのサポートがあったからこそ」というニュアンスを含むことで、謙虚な姿勢を表明できる言葉です。そのため、上司や目上の人に褒められた際には、ただ「ありがとうございます」とするだけでなく、「おかげさまでありがとうございます」とすると、より印象が良くなることがあります。

たとえば、「リーダー昇格おめでとう」に対しては、「おかげさまでありがとうございます」ということで、「おめでとう」に対するお礼と、日ごろの感謝の両方の意を添えることができるのです。

「おかげさまで」の類語や言い換えは?

「おかげさまで」という言葉を使わない場合には、どういった言い回しができるのでしょう。類語や言い換え表現を紹介します。

類語は「お力添えがあってこそ」

「おかげさまで」という表現は、たとえば「山田部長のお力添えがあってこそ」という風に言い換えることができます。「お力添えが無ければ、このたびの契約締結は難しいものでした」という言い方も類似の表現です。

また、単に「相談に乗っていただきありがとうございました」と、具体的な言葉を添えて感謝を述べることもあります。日ごろからお世話になっている人との間には、それなりのエピソードもあるはずです。具体的に述べた方が、より感謝の気持ちが伝わるケースもあります。

堅い言い回しでは「おかげをもちまして」

もう少し改まった言い方をするのであれば、「おかげをもちまして」という表現も使用可能です。たとえば、「皆様のおかげをもちまして、弊社は創業10周年を迎えることができました」ということができます。

なお、「おかげさまをもちまして」という表現がされることもありますが、やや過剰な印象を与えてしまいがちです。そのため「おかげをもちまして」をいう表現で覚えておいたほうがベターです。

英語では「thanks to you」が一般的

「おかげさまで」という言葉を英語にするならば、「thanks to you」となります。たとえば、「It’s thanks to you」とすると「あなたのおかげです」という意味です。ほかにも、

  • Thanks to your help, it went well(助力いただいたおかげでうまくいきました)
  • Thank you for your advice(アドバイスをいただきありがとうございました)
  • My success is entirely due to your help(私の成功はすべてあなたに助けていただいたおかげです[おかげさまで成功を収めることができました])

といった表現もあります。

まとめ

「おかげさまで」は、相手への感謝を示す枕詞です。自分自身の努力による成果であったとしても、「おかげさまで」とすることで謙虚で真摯な姿勢を見せることができます。もちろん、自分をよく見せるためだけでなく、周囲への感謝の気持ちを常に言葉にすることは、ビジネスパートナーとの信頼関係を作る大切な心掛けです。