「検収」の意味と使い方は?「検品」との違い・検収完了の流れも

仕事をしていると「検収」を求められることがあります。「ご研修のほどお願いいたします」と言われたら、何をどうすればよいのでしょう。「検収」という言葉の意味・使い方をはじめ、「検収」と「検品」の違いや「検収書」など検収完了までの流れについても紹介します。

「検収」の意味と使い方

「検収」とは「発注通りかを確認し受け取ること」

「検収」とは「商取引において納品されたものが発注した通りであるかどうかを確認し、受け取ること」を意味します。納品されたものが発注した品であり、数量等が間違いないことを確認、そのうえで受領するというのが「検収」です。

「検収」の「検」には「調べる」という意味が、「収」には「手に入れる」という意味があります。

システム開発では「仕様に合致するかの確認・検査」

「検収」は実体のない生産物に対しても行われます。たとえばシステム開発では「仕様に合致しているかを確認、検査し、受け取ること」が「検収」です。同様に、文章やイラストなどを納品された際にも発注したものに間違いがないか「検収」が行われます。

「検収する」「検収をあげる」と使う

「検収」は「検収する」と使うほか、「検収をお願いします」と納品先に依頼する文面でもよく用いられます。「検収をあげる」と使うと「検収を完了する」というニュアンスになります。

例文
  • 御検収のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 先方から経理処理の関係で今週中に検収をあげてほしいと連絡があった。

「検収書」は「問題ないことを通知する書類」

「検収書」とは「検収」を終え、受け取ったものの内容や仕様が発注の通りであり、問題ないと発注者が認めたことを示す書類です。発注者から受注者に対して発行されます。この「検収書」をもって、その取引が契約通りに行われたことの記録となります。企業によってはこの「検収書」をもって、売上として計上するところもあります。

なお、「検収書」は法的な発行義務のある書類ではありません。ただし取引を円滑に行うためのツールのひとつとして、多くの企業が活用しています。

「検収」と「検品」の違いとは

「検品」とは「品物を調べること」の意味

「検品」とは「品物を調べること」という意味です。出荷前の製品の検査を指してよく用いられる語です。

「検収」は「品物を受け取る」という意味が加わる

「検収」も「検品」も「製品をよく確かめる、調べる」という意味は共通していますが、「検収」の場合は確認するだけでなく「品物を受け取る」という意味が含まれる点で異なります。この意味からも「検収」は納品されたものに対して用いられるのが特徴です。

「受領」と「検収」の違いとは

「受領」は「受け取ること」を意味する

「受領」とは「受け取ること」という意味です。特に金品を受け取ることを指して用いられます。

「検収」とは納品物に問題がないことを意味する

単に「受け取る」という意味の「受領」に対し、「検収」は受け取ったものが発注書通りで間違いがないことを確認する(した)というニュアンスが含まれます。「納品されたものに破損や不良もなく、問題ないので受け取ります」というのが「検収」です。

そのため「受領書」と「検収書」も異なる意味を持つ書類となります。

「検収」の流れ

「納品」されたら「検収」を行う

ビジネスの取引では、まず依頼をし見積もりをもらうところから始まります。その上で正式な発注書(注文書)を提出し、正式な取引が始まります。発注書を受け取ったら納期にあわせて品物が届き、納品されたら「検収」するというのが一般的な流れです。

「検収方法」は納入物によって異なる

具体的な「検収」の方法は納入物によって異なります。品物の種類や個数、不良品の有無を確認するのが一般的でしょう。発注内容はもちろん、納品書とも照らし合わせます。

システムの場合は仕様がきちんと盛り込まれているかに加え、不要な機能がないかも確認します。またエラー処理についての確認も必須です。

「検収書」に検収印・検収日を記載する

「検収」したら、「検収書」に日付や商品名・数量・工数などを記入します。さらに検収日、検収者を記載して相手方に提出します。

この「検収書」には決まったフォーマットはありません。上記の項目が記載されていてば特に問題はなく、各社が独自のフォーマットで運用しています。

「検収書」はメールで発行する例も

作成した「検収書」は郵送で送付するほか、メールで相手方に提出することも多いです。メール送付の場合タイムラグもないため、「検収」を基準として売り上げを計上している企業にとってはメリットの高い方法でしょう。ただし情報漏洩のリスクはつきものですので、他のビジネス文書同様に配慮は必要です。

「検収完了」したら請求書をもとに支払いをする

「検収」を完了すると、品物を正式に受け取ったことになり、「請求」の対象となります。そのため「検収書」を含む取引では、「検収書」の提出をもって「請求書」の発行がされます。

「検収後」に問題が見つかった場合

「検収書」を提出した後に、何らかの不備を訴えるのは、原則マナー違反です。「検収」の段階で品物に瑕疵や不備があった場合には納品側のミスとなりますが、検収完了後の問題については検収した側に責任があるとされるのが通例です。ただし、契約時に定めた保証期間内であれば対応してもらえるケースもあります。

一方でプログラム開発に関しては例外もあり、プログラムの瑕疵による不具合は受注者負担、仕様の問題であれば発注者負担として修正することが多いです。

「検収」の英語訳

「検収」は英語では「receiving inspection」

「検収」は英語では「receiving inspection」と表現されます。「receiving 」とは「受け取ること」という意味を、「inspection」は「検査」という意味です。「receiving inspection」で「受入検査、検収」の意味で用いられます。また、「receipt and inspection」も「検収」の意味を持つ表現です。

このほか、文脈によっては「check(検査)」や「acceptance(受領)」の語に「検収」の和訳があてられることもあります。

「検収」の英語例文

  • The acceptance conditions are as follows. (検収の条件は以下の通りです)
  • You should check that by tomorrow.(明日までに検収すべきだ)

まとめ

「検収」とは「納品されたものが発注内容と違わないかを確認し、そのうえで受け取ること」という意味です。納入物の品名や数量、欠陥がないかどうかを確認し、受領した際に「検収書」を発行します。この「検収書」をもって「請求書」が発行されます。「検収書」の発行は義務ではありませんが、納品時点で問題がないことを示す「検収書」は信頼関係にプラスにはたらく部分が大きいため、活用する企業が多いようです。