「プレッシャー」の意味と使い方とは?ストレスとの違いや対策も

仕事や受験などに「プレッシャー」はつきものですが、「ストレス」や「緊張」とはどのような違いがあるのでしょうか。「プレッシャー」の意味をはじめ、「プレッシャーを感じる」「プレッシャーに打ち勝つ」などの使い方を例文で解説します。また、類語との違いについてもあわせて紹介しましょう。

「プレッシャー」の意味とは

「プレッシャー」とは「圧力」のこと

「プレッシャー」とは「圧力」という意味で、主に「精神的な圧力」を指します。

そもそも「圧力」は「垂直に押す力」を表しますが、「プレッシャー」は物理的な力だけでなく「精神的圧力」「社会的圧力」を指して用いられることが多いのが特徴です。また「人に強制すること、無理やりさせること」という意味で使うこともあります。

「プレッシャー」の代表例は仕事や勉強への期待

「プレッシャー」の代表的な例は、周囲からの期待でしょう。たとえば、仕事において「きみならできる!」という期待は評価の表れである一方で、「失敗できない、なんとしても成功しなければいけない」という「プレッシャー(精神的圧力)」になりがちです。

勉強においては、テストの点数や受験合格などの期待が「プレッシャー」となることがあります。

「プレッシャー」は英語「pressure」に由来

「プレッシャー」の由来は、英語の「pressure」です。「pressure」は「押すこと、圧力、切迫、緊急、強制」などの意味を持ちます。なお、「pressure」は「押し付ける」という意味のラテン語に由来した言葉とされています。

「プレッシャー」の使い方と例文

「プレッシャーを感じる/与える」などと使う

自分が受ける精神的な圧力は「プレッシャーを感じる」「プレッシャーに感じる」と表現することができます。

一方で、相手の「プレッシャー」になるような言動を取ることは、「プレッシャーをかける」「プレッシャーを与える」と表現します。相手を不安定な状態、不利な状態に陥れるようなニュアンスです。「プレッシャーをかけられた」という表現でもよく耳にします。

例文
  • 月末の部長の笑顔にはいつもプレッシャーを感じる
  • プレッシャーをかけないこともいいパフォーマンスを引き出す秘訣だ

「プレッシャーに強い」は影響されない様

「プレッシャーに強い」とは、精神的圧力に感じる事態にも影響されない様、動じない様を表します。

たとえば「彼はプレッシャーに強い」というと大事な局面でしっかりと結果を残すような人を指します。「プレッシャーに強い人」は「ここぞというときに強い」とも言うことができます。

「プレッシャーに弱い」は精神的弱さを指す

一方「プレッシャーに弱い」とは、他者からの圧力に影響されやすい様を意味します。精神的な弱さを示唆する表現で、大事なシーンで失敗しやすい人がいい例でしょう。

「プレッシャーに打ち勝つ」と使う例も

「プレッシャーに打ち勝つ」とは「精神的圧力や周囲からの重圧にめげず、やり遂げる」というニュアンスにとることができます。「プレッシャーを跳ね除けて〜する」も似たような意味合いの表現です。

例文
  • プレッシャーに打ち勝つにはまず敵を知ることも大切だ
  • 老舗の二代目というプレッシャーを跳ね除け、新社長は次々と結果を残している

「いい意味でプレッシャー」とは適度な緊張感

「プレッシャー」は基本的には「よくないもの」というニュアンスで用いられる表現ですが、「いい意味でプレッシャーだった」という言い回しも時折耳にします。

この「いい意味でプレッシャー」とは、わかりやすくいうと「適度な緊張感、適度な緊張状態」を意味します。周囲の期待を「圧力」に感じながらも過度な負担には思っていないこと、「失敗できない」という緊張感を糧に気持ちが引き締まるような様を指す表現です。

例文

「若手のホープ」と呼ばれることはいい意味でプレッシャーだった。がっかりされないようがむしゃらに頑張ったおかげで今期は結果が残せた。

プレッシャーに強くなる方法・対策とは

「プレッシャー対策」の鍵は深呼吸と考え方

「プレッシャー」を感じたら、まずは深い呼吸を意識するといいと言われています。深呼吸はリラックスにつながるため気持ちの切り替えに効果的です。

また思考の転換も「プレッシャー」に強くなるためのポイントです。「失敗するかも」という「プレッシャー」は「これができたら成長できる、〇〇のスキルが身につく」というふうに発想を換えると失敗への「プレッシャー」ではなく成長のチャンスにとらえられるでしょう。また「失敗してもやり直せばいい」などの考え方も有効です。

「プレッシャーにならない応援」もポイント

周囲への「プレッシャー対策、配慮」では、相手にかける言葉に気をつけましょう。「頑張って!」と言われると真面目な人ほど「もっと頑張らなきゃ」と肩に力が入り、応援の言葉が「プレッシャー」になることもしばしばです。プレッシャーに弱い人にとっては、「大丈夫」「なんとかなる」といったフレーズでも負担になることがあります。

プレッシャーにならない応援の例では、「手伝えることがあったらいつでも言ってね」「楽しんでね」「応援させてね」など、そっと寄り添うようなフレーズや言い方がベターです。

「プレッシャー」の類語や言い換え表現

「ストレス」も「プレッシャー」と似た意味の表現

「ストレス」とは「外部からの刺激によって生じる緊張状態、心身にかかる負荷によって生じるゆがみ」という意味です。たとえば、クッションに圧力をかけると力の強さによってさまざまな形に変化します。その圧力によって生じる変化がいわば「ストレス」です。仕事や人間関係が「圧力」となり、心身に不調をきたす「ストレス」状態になります。

また、「ストレス」には「いい出来事」も要因になり得るという特徴があります。周囲からの期待や応援など、一見いい意味で捉えがちなことも「プレッシャー(要因)」になり「ストレス」を感じるという関係です。「プレッシャー」と「ストレス」のつながりから、類語として使われることもよくあります。

「緊張」とは「心が張り詰め、体がかたくなること」

「緊張」とは「心が張り詰め体がかたくなること、心や体が引き締まること」という意味です。精神的にも身体的にもこわばり、これから起こることに身構えるような様を指します。

「緊張」は自分の心や体の様子を表しますが、「プレッシャー」は「外(他者)からの圧力」を意味する点で異なると言えるでしょう。

「不安」は落ち着かない心の状態を表す

「不安」とは落ち着かない心の状態を表す語で、「心配なこと、気がかりで心が落ち着かないこと」という意味があります。「プレッシャー」を感じて「不安」になることも多いですが、言葉の意味としては異なるものとして覚えておきましょう。

まとめ

「プレッシャー」とは「圧力」という意味で、主に「精神的圧力、精神的重圧となる事柄」を指して用いられます。「プレッシャーを感じる」「プレッシャーをかける」などといった言い回しが多く、周囲からの期待は「プレッシャー」の代表例です。プレッシャーに打ち勝つには、深呼吸をすること、また思考を少し変えるようトライするのもよいでしょう。