2月15日はなんの日?釈迦にちなんだ「涅槃会」や誕生花・誕生石も

2月15日は「涅槃会(ねはんえ)」を行う日です。旧暦2月15日が、仏教の創始者である釈迦の命日だったことに由来する法要になります。他にも、はじめて人間国宝が認定された日でもあります。その他の出来事や誕生花、誕生色などとあわせて、2月15日がなんの日か紹介しましょう。

2月15日は何の日?

「涅槃会」は釈迦にちなんだ法要

2月15日は「涅槃会(ねはんえ)」を行う日です。涅槃会とは、釈迦が亡くなった日に行う法要のことです。全国の寺院では涅槃図(釈迦の最後の様子を描いたもの)をかけて遺徳を偲びます。

命日の「2月15日」は旧暦の日付のため、月遅れの3月15日に涅槃会を行う寺院もあります。

「西行忌」

2月15日は西行(さいぎょう)の死を偲ぶ「西行忌」です。西行は鎌倉時代初期の仏僧・歌人で、和歌史に大きな影響を与えた人物です。

実際の命日は2月16日ですが、生前に「2月15日に死にたい」という歌を残していたことから、命日当日だけでなく2月15日も西行忌になりました。2月15日は釈迦の命日のため、仏僧の西行は同じ日に亡くなることに憧れていたと考えられています。

「春一番名付けの日」

2月15日は「春一番名付けの日」です。1985年2月15日、気象庁が初めて「春一番」の呼称を使用しました。

春一番とは、立春(2月4日頃)の後に最初に吹く強い南風のことです。気象庁では低気圧の位置や風速、気温についても細かく定義して使用しています。

2月15日に日本であった出来事は?

1955年:はじめて人間国宝が認定される

1955年2月15日は、はじめて人間国宝が認定された日です。人間国宝とは「重要な無形文化財保持者として認定された個人」を意味する通称です。重要無形文化財とは、工芸や芸能の「技術そのもの」の中で、歴史的・芸術的な価値が高いとされるもののことです。

芸能分野では歌舞伎役者や和楽器の演奏家などが人間国宝に選ばれます。工芸技術分野では陶芸家や刀匠などです。

1977年:弘前大学教授夫人殺害事件が無罪判決に

1977年2月15日、有罪判決が出ていた弘前大学教授夫人殺害事件の犯人(冤罪被害者)に、無罪判決が出た日です。事件発生から28年後に、ようやく冤罪だったと明らかになりました。

冤罪被害者が刑務所を仮出所した後、真犯人が名乗り出たことで無罪になったと言われています。警察・検察側の証拠に捏造の可能性が高いことも問題になりました。なお、当時は殺人にも時効があったため、真犯人は処罰されていません。

2月15日に世界であった出来事は?

1867年:「美しく青きドナウ」が初めて公演

1867年2月15日は、オーストリアのウィーンでワルツ「美しく青きドナウ」のはじめて公演された日です。作曲家はヨハン・シュトラウス2世になります。

当初、「美しく青きドナウ」は男声合唱でしたが、後にオーケストラ版が定着しました。現在でも人気が高く、オーストリアでは「第二の国家」と呼ばれています。なお、タイトルは「美しき~」と表記したり、漢字が「青」ではなく「碧」が用いられることもあります。

2013年:ロシアにチェリャビンスク隕石が落下

2013年2月15日は、ロシアに隕石が落下し、自然災害が起きた日です。落下したのがチェリャビンスク州だったことから、チェリャビンスク隕石とも呼ばれます。

チェリャビンスク隕石は世界初の「人的被害の原因は隕石である」ことが確定した隕石です。衝撃により破損した窓ガラスの破片がぶつかるなどして、約1200人が負傷しました。

2月15日が誕生日・命日の偉人

紀元前5世紀頃没:釈迦(仏教の創始者)

旧暦2月15日は仏教の創始者、釈迦(しゃか)の命日です。没年は紀元前4~6世紀頃のどこかだと考えられていますが、確定していません。亡くなる際、今後は教えを頼りとしながらも、釈迦を崇拝せず自立するよう弟子たちに説いたそうです。

釈迦は本来の名前ではなく、釈迦族の王であることに由来する呼び名だと考えられています。本来の名前はゴーダマ・シッダールタです。仏陀(ぶっだ)とも呼ばれますが、仏陀は釈迦以外の優れた修行者にも使えるとする説があります。

1836年誕生:松平容保(会津藩主)

1836年2月15日に生まれた偉人は松平容保(まつだいらかたもり)です。当時の暦では天保6年12月29日になります。幕末の会津藩(現在の福島県、新潟県、栃木県の一部)の藩主で、新選組の後ろ盾になったことでも有名です。

幕末をモチーフにした歴史作品にも登場することが多い人物です。特に新選組がメインの作品では重要キャラクターとして描かれることがあります。

2月15日の星座・誕生色・誕生花など

2月15日生まれの星座はみずがめ座

2月15日生まれの人の星座はみずがめ座です。一般的な占いでは、自由を愛するマイペースな性格だとされています。

2月15日の誕生色は勿忘草色

2月15日の誕生色は勿忘草(わすれなぐさ)色になります。色言葉は「友情」「平和」「調和」です。

勿忘草とは、薄い青色の花をつける植物です。勿忘草色は、その花のような明るくて薄い青色を意味します。

2月15日の誕生花はパーロット咲きのチューリップ

2月15日の誕生花はパーロット咲きのチューリップです。花弁の周りに、切れ込みやねじれがはいることをパーロット咲きと呼びます。花言葉は「愛の表現」です。

2月15日の誕生石はピンクジルコン

2月15日の誕生石はピンクジルコンです。精神を落ち着かせるスピリチュアルなパワーストーンだと信じられています。「生みの苦しみと喜び」が石言葉です。

誕生石は月毎に定める考えも一般的です。この場合、2月の誕生石はアメシストとクリソベルキャッツアイになります。

まとめ

2月15日に日本で初めて人間国宝が認定されました。また、釈迦の命日にちなんだ「涅槃会」が行われる日でもあります。寺院によっては一般参加を受け付けているため、参加したい寺院がある場合は公式サイトや事前に問い合わせるとよいでしょう。