「抵抗」の意味とは?電気回路での使い方や計算と記号・抵抗器も

「権力に抵抗する」と歯向かう様を表したり、「~するのは抵抗を感じる/抵抗がある」と気乗りしない様を表したりと「抵抗」は様々な使い方をするワードです。本記事では「抵抗」の詳しい意味とその使い方を例文で解説します。また電気回路における「抵抗」や「抵抗器」の意味についても紹介します。

「抵抗」の意味とは

抵抗とは「歯向かうこと、逆らうこと」の意味

「抵抗」とは「外部からの力に対して歯向かうこと、逆らうこと」という意味です。「物体が流れから受ける、運動とは逆向きの力」という意味もあります。

また、素直には受け入れがたい事柄に「反発する気持ち」を「抵抗」ということも可能です。

電気回路では「電流の流れにくさ」記号は「Ω(オーム)」

電気回路における「電気抵抗」とは、電流の流れにくさを表します。略して単に「抵抗」ということも多いです。この「抵抗」が大きければ大きいほど、電流が流れにくいことを表します。「電気抵抗」の単位はオームで、記号「Ω(オーム)」を使用します。

「抵抗」の使い方と例文

「抵抗する」と使うのが一般的

「抵抗」は「抵抗する」の形で使用するのが一般的です。外からの圧力に対して歯向かう様、逆らう様を表し、「権力に抵抗する」などと使用します。

例文
  • 外資系企業の参入に抵抗を示すのも無理はない
  • 目の前のスイーツが放つ誘惑に必死で抵抗している

「抵抗感がある」「抵抗を感じる」は反発を感じる様

「抵抗感がある」や「抵抗を感じる」とは、素直に受け入れがたい様、反発する気持ちを抱く様を表します。「素足で靴を履くのには抵抗を感じる」とは「素足で靴を履くことが受け入れがたい=好きではない、いやだ」というニュアンスです。

例文
  • 部下とはいえ、年上の人間にダメ出しするのは抵抗を感じる
  • 温泉は好きだけど、みんなが使うバスマットには抵抗感がある

「抵抗がある」「抵抗がない」という使い方も

「抵抗を感じる」は「抵抗がある」としても同じ意味合いで、受け入れがたい・好みではないといったニュアンスとなります。これに対し、「抵抗がない」というと反発心がない・問題ないといったニュアンスです。

例文
  • 当日に約束を取り付けられるのは、抵抗がある
  • うちに人が来るのは、アポ無しだろうと何だろうと抵抗はない

「電気抵抗」の計算公式や「抵抗器」とは

「電気抵抗」の計算式は「電圧÷電流」

「電気抵抗」は、電気の流れにくさを数値で表したものです。この「電気抵抗」を求めるには、「電圧÷電流」という計算式を使います。

つまり、電圧が一定の場合は電流(分母)が大きければ大きいほど、「電気抵抗」が小さくなるというわけです。

「電気抵抗」は物質の種類や状態で変わる

電気の流れにくさを表す「電気抵抗」は、物質の種類によって異なります。また、そのものの温度や断面積によっても左右されます。

「抵抗器」とは電気の量を制限・調整する部品

「抵抗器」とは電気を流れにくくする部品です。もう少し詳しく言うと、流れる電気の量を制限・調整し、回路を適正に動作させる役割を持ちます。

「抵抗」の類語とは

「反抗」は権力や権威に対して使える類語

「抵抗」の類語は「反抗」です。「反抗(はんこう)」とは「さからうこと、特に権力などに従わないこと」という意味です。

「抵抗」と「反抗」はニュアンスが似ていますが、目上に従わない様は「反抗」を使うことが多いです。たとえば、「親に反抗する」のように使います。これに対し「抵抗」は、他からの力に対して張り合い、遠ざけようとするようなニュアンスにとると違いが分かりやすいかもしれません。

「抵抗する」の類語は「盾つく」

「盾つく(たてつく)」とは「目上の人に対して従わず、文句を言うなどして逆らう」ことを意味する表現です。「親に盾つく」「上司に盾つく」といった言い回しで用いられます。「盾つく」の表記の他、「盾突く」「楯つく」と書く例もあります。

「抵抗」の英語訳とは

「抵抗」は英語で「resistance」

「抵抗」は英語では「resistance」という単語を使用します。たとえば「mute resistance」は「無言の抵抗」を、「electric resistance」は「電気抵抗」という意味です。

「~するのに抵抗がある」は「be reluctant to do」

「抵抗がある」を英語訳する場合は「気乗りしない」という意味の「reluctant」を使い「be reluctant to do」という表現が可能です。また、「feel like doing(~したい気分だ)」を否定形で使い「do not feel like doing」としても「~するのに抵抗がある」というニュアンスになります。

例文
  • I feel reluctant to invite him to my house.
    彼を家に招待するのには抵抗がある。
  • I don’t feel like visiting his house.
    彼の家に行くのは抵抗がある。

まとめ

「抵抗」とは「歯向かうこと」「素直には受け入れがたく反発する気持ち」という意味です。「抵抗する」「○○の抵抗」などと使う他、「抵抗がある」「抵抗がない」という言い回しでもよく用いられます。「抵抗がある」で気乗りしない様を、「抵抗がない」はそうすることが問題がない様、いとわない様を意味します。

似た意味の表現で「反抗」がありますが、こちらは特に目上に対して従わないこと、歯向かうことを意味する点で少しニュアンスが異なると言うことができます。