「就職祝い」はいつ何を贈る?金額やタイミングとお返しの仕方も

就職先が決まったことを祝福して贈る「就職祝い」ですが、どのタイミングで、何を贈ればよいのでしょう。「就職祝い」の金額や贈る時期をはじめ、喜ばれるプレゼントやタブーとされる物について解説します。また、「就職祝い」のお返しは送るべきなのか?という疑問も解決します。

「就職祝い」には何を贈る?

男性女性を問わずボールペン・万年筆は人気

「就職祝い」には様々な贈り物が選ばれますが、男女を問わず選ばれているのがボールペンや万年筆です。ボールペンや万年筆を贈ることには「仕事を頑張ってください」と励ます意味があるとされています。

職業によってはお客様の前で筆記具を出すこともあるため、大人社会でも恥ずかしくないものを…という意味で選ばれることもあります。ブランドものや名入れのものなど、特別な演出が可能なのも選ばれる理由です。

新社会人には名刺入れも喜ばれる

特に新社会人に向けた「就職祝い」では名刺入れも喜ばれます。ビジネスパーソンとしての必須アイテムであるため、新社会人は必ず用意するものです。合わせて、電車通勤する人にはパスケースも定番のアイテムです。

カジュアルなプレゼントではハンカチも

気楽に贈りたい間柄ではハンカチもよいでしょう。実用性があること、また多種多様なデザインがあり選びやすいのが特徴です。

ただし、白いハンカチは「手巾(てぎれ)=手切れ」と、関係を断つことを連想させるため贈り物には不適切と言われます。ハンカチを選ぶ際は色柄ものにしましょう。

「就職祝い」として金一封を贈ることも

「就職祝い」では物に限らず、お祝い金を用意することもあります。特に親族の場合にはお金を包むことも珍しくありません。新生活は何かと入用なこともあり喜ばれます。

「就職祝い」にふさわしくないもの

「就職祝い」には上記以外にも様々なものが選ばれますが、一方で先述した白いハンカチのようにふさわしくないものもあります。たとえば、目上の人への筆記具の贈り物は「もっと仕事に励みなさい」と上から目線な意味合いになるためタブーです。同様に、靴などの履物も「踏みつける」という意味で不適切とされています。

また、人によって好みが分かれるようなデザインや職場の雰囲気にそぐわないようなものは避けた方も避けた方が無難です。

「就職祝い」はいくら?ふさわしい金額とは

祖父母・両親から子へ10,000~30,000円程度

「就職祝い」の目安となる金額は祖父母からの贈り物で10,000〜30,000円と言われています。親戚や兄弟で大体10,000〜20,000円程度といったところです。

ただし、両親や祖父母など本人との関係が近くなればなるほど、相場はあってないようなものです。門出を祝う意味で“できる限りのことをしてあげたい”と思う親も少なくはありません。新生活を始めるにあたって必要な費用を「就職祝い」として建て替える例も多いです。

友達の場合は5,000~10,000円程度

一方、友人や知人として就職先決定を祝う場合には、5,000〜10,000円程度が目安の金額です。後輩への「就職祝い」ということであれば10,000円ほど奮発することもあるでしょう。

「就職祝い」はいつ渡す?タイミングと贈り方

「就職祝い」は遅くとも入社一ヶ月前までに

「就職祝い」は相手から就職先決定の知らせを受けた後すぐに渡しても問題ありませんが、遅くとも入社の一ヶ月前までには済ませるのがマナーです。入社の支度等で慌ただしくなるためです。

なお、名刺入れのように必ず購入するものほど早めに渡してあげた方が、本人が重複して手配する懸念もなく親切です。

のしには「祝御就職」「御祝」が通例

「就職祝い」にのしをかける場合やのし袋にお祝いを包む場合はいずれも「祝御就職」や「御祝」などの表書きを使用します。一方水引は、何度あってもよいお祝い事という意味の紅白の「蝶結び」でも、一回限りのお祝いに使う紅白の「結び切り」でもどちらでも良いとされています。

また、のしをつけずにラッピングのみで贈る例もあります。関係性によって選んでみてください。

メッセージを添えるとベター

「就職祝い」を贈る際はメッセージを添えるのも良いでしょう。親しい人からの励ましの言葉は、不安な新生活の支えになることもあります。カードにお祝いの言葉を書いて添えるのもおすすめです。

例文
  • 就職おめでとう。
    ついに社会人としてのスタートですね。
    〇〇らしさを忘れず、楽しみながら活躍してください。応援しています。
  • ご就職おめでとうございます。
    新しい環境でもお体を大切にしながら、頑張ってください。
    ご活躍をお祈りします。

「就職祝い」にお返しは必要?

「就職祝い」にお返しはいらない

一般に、「就職祝い」をもらってもお返しを用意する必要はありません。「就職祝い」には何かと物入りな新生活に役立ててほしい、という意味合いもあるため、お返しは不要とする考えが主流です。

初任給や初ボーナスで贈り物をする例も

一方で、いただいた「就職祝い」には初任給やはじめてのボーナスで贈り物を返す例もあります。社会人として頑張っていることの報告を兼ねたプレゼントも喜ばれるものです。近況報告をかねてちょっとしたお菓子を手渡すのも良いでしょう。

お返しは不要でもお礼は必須

「就職祝い」はお返しが不要とされていますが、お礼は欠かせません。2〜3日のうちに電話でお礼を述べるか、あるいはお礼状を出します。メールでお礼を述べる人もいますが、メールは本来略式であるため特に年配の方には電話やお礼状を届けるのが無難です。

まとめ

「就職祝い」は友人知人の間では5,000〜10,000円程度、親族の場合は10,000〜30,000円程度で贈り物あるいは金一封を用意します。特に自分の子や孫の場合は相場の金額はあってないようなもので、新生活に必要なものを手配することもあります。贈る品物も様々ですが、特に自分より目上の人の場合は失礼になる品物もあるため、タブーとされるものを避けて上手に贈り物をしてみてください。