「推し活」とは何をする?「推し活」の意味とヲタ活との違いも解説

「推し活」は2021年の新語・流行語大賞にもノミネートしたワードですが、「推し活」とは具体的には何をすることを意味するのでしょう。「推し活」の意味をはじめ、「ヲタ活」との違いについても解説します。また「推し活」の定番行動についても紹介します。

「推し活」の意味とは?

「推し活」とは「好きなものを応援すること」

「推し活」とは、わかりやすく言うと「好きになった対象を応援すること」を意味します。読み方は「推し活」と書いて「おしかつ」です。

主にアニメのキャラクター、アイドルや俳優など好きな対象を応援する活動・行動を指します。“応援する”というとやや抽象的ですが、さまざまな形で「推しを楽しむ活動」ともいうことができるでしょう。

「推し」とは「人にすすめたいほど好きな人」の意味

「推し活」の「推し」とは「人にすすめたいほど気に入っている人、人にすすめたいほど好きな対象」という意味です。ただ単に「好き」というよりも、「人に推薦したい」というニュアンスを持つとされています。

「推し活」の由来と派生語・関連語

「推し」の由来は「イチオシ」の「推し」という説も

「推し活」の「推し」は、「イチオシ」という語に由来するという説があります。元々はアイドルの熱烈なファンが使いだしたワードで、そのグループの中でも「イチオシのメンバー」を「推しメン」と呼ぶようになり、さらに短縮されたのが「推し」とも言われています。

「推し活」の類語では「推し事」

「推し活」と似た意味の語では「推し事(おしごと)」が挙げられます。「推し事」とは「推しに関する活動全般」を意味する語で、もちろん「推し活」も「推し事」のひとつということができます。

「○○推し」「推す」などの表現も

「推し活」の「推し」は「人にすすめたいほど好きな対象」であることは先述しましたが、他にも「○○推し」や「推す」といった表現もよく耳にします。

「○○推し」とは「○○を応援している、○○が私の推しである」という意味です。個人名やグループ名、さらにはジャンルに対して用いられる例(歌舞伎推し、など)もあります。「推す」とは動詞で「応援している」という意味になり、「最近アイドルグループのAを推している」などの表現が可能です。

「推し活」の英語表現には「fave」を使う

「推し活」を英単語一語で表現するのは難しいですが、たとえば「推し」は「fave」と英訳するのが通例です。「fave」は「favorite」に由来する語で、「favorite」には「特に好きなもの、お気に入り」という意味があります。

「推しを作ること(持つこと)」は「Having a fave」、「推しを応援する」は「cheer for my fave」と表現することができるでしょう。

例文
  • My fave is so precious.(推しはほんとに尊い)
  • Cheering for my fave is good for the health.(推し活は健康にもいい)

「推し活」と「ヲタ活」の違いとは?

「ヲタ活(オタ活)」とは「オタクの活動」のこと

「ヲタ活」とは「ヲタク(オタク)の活動」の略語です。「ヲタク(オタク)」とは「特定の趣味に非常に没頭している人、愛好家」という意味です。たとえばアイドルのコンサートに行ったり、握手会に行ったりするのが「ヲタ活」の良い例でしょう。

「推し活」と「ヲタ活」の違いはあいまい

「推し活」の詳しい内容は後述しますが、実際「推し活」と「ヲタ活」には明確な区別はなく、実際の活動・行動内容もほとんど違いはないようです。どちらも自分が好きなものに没頭して何かをする様を意味する点では同じともいうことができます。

ただし「ヲタク(オタク)」の方がよりその対象に詳しい人というイメージや「ヲタク(オタク)」に対するネガティブなイメージから「推し活」を好んで使う人も多いようです。

「推し活」とは何をする?

コンサートや舞台などで推しに会いに行く

「推し活」の代表例ではコンサートや舞台、握手会などで「推しに会いに行くこと」が挙げられます。近年はコロナ禍の影響で会える機会が減っているジャンルもあるようですが、典型的な「推し活」の例です。

「推し活」にはコラボカフェ巡りやロケ地巡りも

キャラクターのコラボカフェも「推し活」の場です。コラボではなくても、ラテアートのお店で推しのイラストを頼んだり、ラベルアートが可能なドリンクショップで推しの名前で作ってもらったりといったカフェ巡りも含まれます。推しのイメージカラーのメニューが提供されるお店で「推し活」するという例もあります。

アニメの舞台となった場所や映画・ドラマのロケ地巡りも「推し活」のひとつです。実際の映像と同じ構図で記念撮影をしたり、推しが口にしたものと同じメニューを頼んだりするのも典型的な「推し活」です。

レンタルスペースで上映会をする

「推し活」ではそのアニメやコンサート映像などを持ち込み、レンタルスペースで上映会をする姿もしばしば見受けられます。同じ推しを持つ人同士が集まって行う例や友人同士集まって行う例など様々です。大画面で楽しめるのは大きな魅力です。

身の回りを推し一色にする「推し活グッズ」も

「推し活グッズ」は「推し活に便利なグッズ(収納、ディスプレイ用品など)」という意味でも使われますが、推しにまつわる様々なグッズという意味もあります。たとえば、推しのイメージカラーに合わせたグッズが良い例です。そうしたグッズを集めるのも「推し活」ということができるでしょう。

「推し活」がしんどい、疲れたと感じたら休みを

SNSが当たり前の世の中になり、「推し活」に関する投稿を目にすることも多いものです。ほかの人の「推し活」を見て情報収集ができるのは良いのですが、一方で羨ましく思ったり義務的に感じた場合は「推し活」に疲れを感じることもあります。

そうした場合は無理をせずに一旦「推し活」をお休みするのも一つの方法かもしれません。自分なりの方法で「推し活」できるのが一番です。

まとめ

「推し活」とは「好きなもの、好きな対象を応援する活動」を指します。「推し」には単に好きな人、というよりも「誰かにすすめたいほど好きな対象」というニュアンスがあり、その「推し」を応援したり、「推し」を楽しんだりする様々な活動・行動が「推し活」と呼ばれます。

「ヲタ活」とは明確な違いがあるわけではないですが、「推し活」の方が新しい言葉であり、好意的に用いられることが多いようです。