「プルーフ」の意味は?ビジネスでの使い方と酒・貨幣など使用例

アイライナーや日焼け止めなどに「ウォータープルーフ」の文字を見かけることがありますが、この「プルーフ」は他にも洋酒や貨幣に使ったり、ビジネスでは会計や印刷の分野で使ったりする例もあります。「プルーフ」の詳しい意味とビジネスでの使い方や「プルーフ」を使ったワードについて紹介します。

「プルーフ」の意味と由来とは?

「プルーフ」の意味①証拠・品質試験

「プルーフ」の意味は、“証拠・証明・吟味・品質試験”などです。ビジネスシーンでは「証拠」を指して使う例は少なく、”品質試験”や”試し刷り”などといった意味で用いられる例が多いでしょう。

「プルーフ」の意味②防ぐ・よける

「プルーフ」には“防ぐ・よける”という意味もあります。この意味では主に複合語として使うのが通例で、冒頭の「ウォータープルーフ」が良い例です。「〇〇プルーフ」で「〇〇に強い」というニュアンスにもなります。

「プルーフ」の由来は英語の”proof”

カタカナで用いられる「プルーフ」は英単語の”proof”に由来します。この「proof」には”証明、証拠、私見”などの意味があります。たとえば「documentary proof(証拠書類)」や「There’s no proof.(証拠はない)」などの使用が可能です。

また、英単語としての「proof」には”〜に耐えて、〜を通さない”という意味もあり、「waterproof(耐水)」といった使い方をする点も日本語と共通しています。

「プルーフ」のビジネスでの使用例とは?

「プルーフリスト」は入力データを出力・印刷したもの

「プルーフリスト」とは「システムに入力したデータをそのまま出力、印刷したもの」を表します。特に会計の分野で用いられることが多く、会計ソフトに入力したデータを検証する際にこの「プルーフリスト」と元の帳票を照合する形で使用されます。

会計監査でも入力データが正しいかどうか、プルーフリストをチェックして確認することがあります。

印刷の分野では「試し刷り、ゲラ」のこと

印刷の分野では「試し刷り」を指して「プルーフ」ということがあります。本刷り前に文言や内容、色の不具合などをチェックするために試し刷りしたものが「プルーフ」で、「校正刷り」「ゲラ(ゲラ刷り)」とも呼ばれます。

たとえば色校正を指して「カラープルーフ」、文章の最終チェックを指して「プルーフリーディグ」といった使い方も可能です。

「プルーフローリング試験」は道路の点検手法のひとつ

「プルーフローリング試験」とは道路の品質試験・点検手法のひとつです。路床や路盤にたわみや不良箇所がないかどうかを点検するために、ローラーやトラックを走らせることを言います。

「証拠」という意味では「プルーフ」より”エビデンス”が頻出ワード

ビジネスシーンで「証拠、根拠」という意味では、「プルーフ」よりも「エビデンス」という語を耳にすることが多いです。議事録などの記録されたものや契約書、データを指して「エビデンス」というほか、医学的な臨床結果を指しても用いられます。

たとえば「証拠となるようなデータを見せて」という意味で「エビデンス見せて」と使うことが可能です。一方、この意味で「プルーフ」と使うことはありません。

「プルーフ」を使ったその他の言葉とは?

「ウォータープルーフ」とは端的にいうと防水加工

「ウォータープルーフ」とは”水を防ぐこと”つまり「防水加工」が施されていることを表します。たとえば電子機器について「ウォータープルーフ」というと耐水・防水性能を持つことを意味します。また、化粧品で「ウォータープルーフ」というと、水濡れや汗に強いことという意味です。

「プルーフ硬貨」とは主に収集貨幣のこと

「プルーフ硬貨」とは特別な加工を施した貨幣のことで、特製の極印などを使って鋳造したもののことです。元々は試作貨幣でしたが、現在では収集用の貨幣、コレクション用の貨幣を指すことが多いです。

洋酒のアルコール度・強さを指して使う例

「プルーフ」という語は洋酒のアルコール強度を示す単位としても用いられます。これは英単語の「proof」の意味をそのまま引き継いだもので、アメリカやイギリスでは伝統的に「プルーフ」という単位を使う例があるのです。

たとえば、「アメリカンプルーフ」は×0.5で日本のアルコール度数になります。つまり80アメリカンプルーフはアルコール度数40度です。一方イギリスの「ブリティッシュプルーフ」は×0.571倍すると日本のアルコール度数に変換できます。

まとめ

「プルーフ」とは”証拠・品質試験・防ぐ・よける”などの意味を持ちます。使用する業界によってその意味は異なり、印刷では「校正刷り」や「ゲラ」を指して「プルーフ」と使うほか、会計の入力データを「プルーフリスト」と呼びデータの検証に使用する例もあります。

身近な例では「ウォータープルーフ」がありますがこの場合は「防水・耐水」という意味です。複数の意味を合わせて覚えておきましょう。