他の人の不運な状況を見て「明日は我が身だ」と自分の身を案じることがありますが、そもそもこの「明日は我が身」とはどういった意味を持つのでしょう。「明日は我が身」の意味をはじめ使い方について解説します。また、似た意味のことわざや「明日は我が身」の英語訳についても紹介しましょう。
「明日は我が身」の意味とは
「明日は我が身」とは良くないことはいつ起こるかわからないこと
「明日は我が身」とは「良くない出来事がいつ自分の身にふりかかるかわからないこと」という意味です。「他人の身に起こった不幸や災難が、明日は自分にも降りかかるかもしれない」と案じ、気持ちを引き締めるニュアンスを持つ表現です。他人の身の上に起こったことを自らの教訓にする意味も含みます。
「明日は我が身」の読み方は「あすはわがみ」
「明日は我が身」は「あすはわがみ」と読みます。「明日」は「あした」とも読めますが、「明日は我が身」は慣用表現として「あす」と読む点がポイントです。
「明日は我が身」の使い方・例文
「明日は我が身」は危機感を覚える様を表す
「明日は我が身」は他人の身に起こったことが自分にも起こりうると危機感を覚える様を表します。他人事として見過ごしてはいけない、という教訓としても用いられることもあります。
「明日は我が身だと思い~する」と使う例
「明日は我が身」は「明日は我が身だと思い勉強する」「明日は我が身だと思い気を引き締めて行動しよう」などといった使い方も可能です。「明日は我が身だと考えて〜する」といった使用例もあります。
明日は我が身だと考え、十分に気をつけよう。
「明日は我が身ですね」と自分以外に使うのは失礼
「明日は我が身」は自分に言い聞かせる意味で用いられる表現です。親しい間柄での会話で「明日は我が身だね、気をつけようね」と言い合うことはあっても、「明日は我が身ですよ」と相手に警告するようなニュアンスで使うことはあまりありません。
また当事者の耳に届く範囲で「明日は我が身だから気をつけよう」と発言するのも避けたほうが無難です。デリカシーに欠けると思われかねません。
「明日は我が身」は座右の銘には△
「危機感を持って歩む、一日一日を大切にする」といった意味合いで「明日は我が身」を座右の銘にする人もいます。そもそも「座右の銘」には細かい決まりはなく、自分の胸に留めておきたい言葉、人生で大切にしたい言葉を選びます。
「明日は我が身」を座右の銘にするのが不適切とまでは言えませんが、就活など自己アピールの場で使うのはおすすめできません。就活シーンでは前向きな言葉やビジネスに直結するようなフレーズがベターです。
「今日は人の上明日は我が身の上」ということわざも
「明日は我が身」は「今日は人の上明日は我が身の上」という表現でも用いられます。「今日は他人事だった災難も、明日は自分の身にふりかかるかもしれない」という意味で、「明日は我が身」と同じニュアンスで用いられます。
「明日は我が身」がキーフレーズとして使えるのに対し、フルセンテンスで使ったのが「今日は人の上明日は我が身の上」と考えるとわかりやすいでしょう。
「明日は我が身」の類語・類義語
「他人事ではない」が類義表現
「明日は我が身」を言い換えると「他人事ではない」と表現できます。「明日は我が身だ、気をつけよう」は、「他人事ではない、気をつけよう」「他人事だとは言ってられない」としても同じニュアンスです。
ことわざでは「人の振り見て我が振り直せ」
「明日は我が身」と似た意味のことわざでは「人の振り見て我が振り直せ」が挙げられます。「人の行いを見て自分の行いを改めよ、反省せよ」という意味で、教訓とする・失敗を活かすという意味を込めて用いられます。
「明日は我が身」の英語訳は?
「Tomorrow it might be me.」
「明日は我が身」の英語訳では「Tomorrow it might be me.」が挙げられます。直訳すると「明日は私かもしれない」という意味で、「明日は我が身」と似たニュアンスです。
また、「Today you, tomorrow me.」も「明日は我が身」の英語訳として使える表現です。
「What happens to one today may happen to another tomorrow.」
「明日は我が身」の英語訳では「happen(起こる)」という単語を使ったセンテンスもあります。たとえば「What happens to one today may happen to another tomorrow.」は直訳すると「今日誰かの身に起きたことは明日は他の人の身に起きるかもしれない」という意味です。
より直接的な英訳例では「Misfortunes can happen to anyone.(不幸は誰の身にも起こりうる)」もあります。
まとめ
「明日は我が身(あすはわがみ)」とは「明日自分の身によくない出来事が降りかかるかもしれない」という意味で、「他人の身に起きた不運や災難が次は自分の身に起こるかもしれない」と教訓にする意味で用いられます。「明日は我が身だ」と自分の身を案じたり、気を引き締めたりする様にも使うことわざです。
「明日は我が身」でも意味を成しますが、「今日は人の上明日は我が身の上」ということわざで用いられることもあります。
ー明日は我が身。もう若手じゃないから肩を叩かれないように結果を出さないと。