「池沼」は文字通り池と沼を指す言葉ですが、インターネット掲示板では本来と異なる意味で使われています。この記事では、初めて見た人にとっては理解できないネットスラング「池沼」について、読み方とその意味合いや由来を解説します。
※本記事で取り扱う言葉には、差別的な意味合いが含まれます。そのため、読み進める際に不快と感じられる表現が出てきますのでご注意ください。
「池沼」の意味とは?
「池沼」の意味は「知的障害者」を表すネットスラング
「池沼」は「いけぬま」ではなく「ちしょう」と読み、知的障害者を表します。インターネット掲示板「2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)」で使われるネットスラングで、単純な呼称というよりも蔑称の意味合いが強い言葉です。
当初「池沼」は知的障害者のみを指す言葉でしたが、徐々に広い意味で使われるようになりました。たとえば「こちらの話が通じない人」や「常識が通じない人」、また「理解しがたい挙動や言動が見られる人」を指すときにも使われることがあります。
「池沼」の本来の意味は「池と沼」
「池沼」の本来の意味は、文字通り「池と沼」を表す言葉です。不動産登記法(土地や不動産について、不動産登記簿に記録するための手続きについて定められた法)登記法においては「池沼」は「かんがい用水でない水の貯留池」とされています。
ちなみに「池」は地表上の淡水で覆われた領域のことで、湖ほど大きくはないものを指します。一般には水深が浅いもの(5m未満)を池とし、それ以上の水深のものは「湖」とされています。また、最深部まで植物が繁茂するものは「沼」と呼ばれることが多いものの、「池」と「沼」には明確な区別はないとされています。
「池沼」の由来は?
「池沼」の由来はネット上の誤変換
ネットスラングの「池沼」は、キーボード入力の際の誤変換から生まれたものです。”知的障害者”を省略した表記は”知障”ですが、キーボードで”ちしょう”と入力して変換すると候補の一番最初に「池沼」が現れます。
ネット掲示板では、何度も変換する手間をなるべく省略してスピーディーに書き込みをしたいという傾向があります。そのため、読み方が同じであればたとえ漢字が異なっていてもそのまま使用することが多くあります。
「池沼」はそうした傾向から生まれた表現であるといえます。
誤変換から生まれた他のネットスラング
「池沼」と同様、キーボード入力での誤変換から生まれたネットスラングは他にも何点かあります。
・鯖(さば)…「サーバー」の誤変換。PC用語である必要な情報を格納・供給するための場所という意味。
・厨房(ちゅうぼう)…「中坊」を故意に誤変換した言葉。幼稚な発言をするユーザーのことを揶揄する意味合いで用いられる。
・香具師(やつ)…相手を「〇〇な奴・ヤツ」と呼ぶかわりに使われる当て字。「やつ」のカタカナ表記”ヤツ”が”ヤシ”に見えること、”ヤシ”を変換すると「香具師」が最上候補に挙がることから。
「池沼」の使い方
「池沼」は公式の場では用いてはならない
ネットスラングにおける「池沼」には差別的な意味合いが大きく、おもに人を罵倒するときに使われています。日常会話や公式の場では決して使用してはならない言葉です。
インターネット掲示板は匿名で顔も見えないことから、過激な内容の書き込みが多く見られます。そのため数多くの侮辱的・差別的な言葉が当たり前のように使われています。「池沼」という言葉も頻繁に使用されていますが、くれぐれも実際の会話や生活で口にしないようにしてください。
「池沼」を使った例文
「池沼」を使った例文を紹介しますが、こちらはあくまでもネットスラングの「池沼」の意味合いで用いられているものです。インターネット掲示板上でどのように使われているかという観点で目を通し、参考にしてください。実際での使用は控えたほうが望ましいでしょう。
「池沼」の類義語・対義語は?
「池沼」の類義語
「池沼」を「知的障害者」の蔑称として用いる場合の類義語には、以下のような言葉があります。いずれもネットスラングとして使われていますが、差別用語に当たりますので使用は控えるほうがよいでしょう。
・害児(がいじ)…「障害児」を省略したネットスラング。
「池沼」の対義語
「池沼」の対義語は「健常者」になります。健常者とは特定の疾患を抱えておらず、日常生活や行動に支障のない人のことをさす言葉で、障害者や難病者の対義語として使われています。
「池沼」の英語表現
「池沼」の英語表現は”mentally disabled person”
知的障害者を指す「池沼」を英語で表現する場合、”mentally disabled person”と訳します。精神障害を抱える人や知的障害者という意味ですが、”disabled”は”challenged”や”disturbed”、”handicapped”などの表現に置き換えて用いられることもあります。
「池沼」を文字通り英訳すると”ponds and swamps”
「池沼」を、ネットスラングでの意味ではなく文字通り「池や沼」で英訳した場合は”ponds and swamps”です。
“ponds”は池のことを指す名詞”pond”の複数形、”swamps”は低湿地や沼地を表す名詞”swamps”の複数形にあたります。
まとめ
「池沼」は、ネットスラングで知的障害者を表す言葉で、単純な呼称というよりも蔑称や差別的な意味合いが強い言葉です。知的障害者を指すだけでなく、こちらの話が通じない人や理解しがたい挙動や言動が見られる人を指すときにも使われることがあります。おもにインターネット掲示板やSNS上で人を罵倒するときに用いられており、日常会話や公式の場で使うのは避けるべき表現です。
・(「こちらの話が通じない人」の意味で。掲示板でのやり取り上)なんか池沼が絡んできた!