「わこつ」とは?正しい意味と使い方や「うぽつ」との違いも解説

動画配信サイトやSNSのコメントで見かける「わこつ」という言葉の意味を知っていますか?この記事では「わこつ」の意味と由来をはじめ、使い方や返し方について解説します。また「わこつ」と似た言葉の「うぽつ」も紹介しますので、参考にしてください。

「わこつ」の意味と由来は?

「わこつ」は「枠取りお疲れさまです」の意味

「わこつ」とは「枠取りお疲れさまです」という意味のネットスラングで、配信用語です。「枠取り(わくとり)」とは動画配信・投稿サイトの生放送で放送する権利を獲得することをいいます。「枠取りお疲れさまです」が省略され「枠取りおつ」から「枠乙」へ、さらに「わこつ」と変化して用いられるようになりました。

「わこつ」の由来はニコニコ動画

「わこつ」が元々使われるようになったのは”ニコニコ動画”のコメント上です。ニコニコ動画とは2006年から提供されている動画配信サービスで、最大の特徴として動画再生中にリアルタイムで視聴者がコメント可能なうえ、投稿したコメントが画面上に字幕で流れて表示されることが挙げられます。

動画配信の配信主として放送もできます。ただ、サービス開始当初は放送の枠数が非常に少なかったことから、生放送枠を獲得する(枠取り)ために熾烈な競争が行われていました。

そのため、枠取りができた配信主を労う意味で「枠取りお疲れさまです」というコメントが投稿されるようになり、次第に省略された形で「わこつ」とコメントされるようになりました。

今ではニコニコ動画だけでなく、You Tubeやツイキャスといった生放送でのコメント全般で見かける言葉となっています。

「わこつ」の使い方は?

使い方①挨拶として使う

「わこつ」は配信動画の生放送が始まったときに「お疲れさまです」のニュアンスを持った挨拶として使います。「わこつ」とコメントをすることで「こんにちは。生放送お疲れさまです」といった意味を持ちます。配信主によっては、こちらが「わこつ」とコメントをすれば「わこつありがとう」と返信してくれることもあります。

例文
・わこつです!今日も配信待ってました!
・わこつー。また明日の配信も楽しみにしています。

使い方②労いの言葉として使う

もともと生放送配信の枠取り獲得が非常に大変だったことから生まれた「わこつ」ですが、現在では配信の枠取りが簡単になりました。そのため、現在では「枠取りを獲得したこと」を労うというよりは、「配信お疲れさまです」というニュアンスで使われることが多い傾向にあります。

「わこつ」と言われた時の返し方は?

「わこつあり」

自身が配信者の立場にあり、視聴者から「わこつ」と言われた場合「わこつあり」とコメントします。これは「わこつありがとう」が省略されたもので、感謝の気持ちを伝える表現です。

「わこつあり」をさらに省略して「わこあり」「わこありです」と表現することもあります。

「わこつあり」を使った例文

  • わこつありでした!
  • わこありです。明日もよろしくお願いします。

「わこつ」の類義語「うぽつ」との違いは?

「うぽつ」とは

「わこつ」と比較される言葉に「うぽつ」がありますが、「うぽつ」とは「アップロードお疲れ様」という意味の言葉です。

「うぽつ」はネットスラングである「うp(英語表記uploadの最初の2文字)」と「お疲れさま」を意味する「乙(おつ)」を略したもので、「うp」と「乙」を続けてローマ字で打って読むと「うぽつ(up otu→u po tu)」になります。

SNSや動画サイトにファイルをアップロードすること、またはアップロードした人に対して「お疲れ様」や「ありがとう」という意味で使われる言葉です。

「うぽつ」を使った例文

「うぽつ」も「わこつ」と同じように、感謝と労いの意味で使います。そのため、基本的には「わこつ」と同じような文脈で用いられています。

  • 面白い動画うぽつ!
  • うぽつです。更新楽しみにしていました。

「わこつ」と同じような配信用語は?

「えんちょつ」「ちょつ」

「わこつ」と同じような配信用語には「えんちょつ」があります。「えんちょつ」とは「延長お疲れさま」という意味です。動画などの生配信は1回30分や1時間というように時間が定められていますが、条件によっては延長することができます。延長が決まった配信に対して、視聴者が「えんちょつ」とコメントすることがあり、頻度としては「わこつ」と同様の頻度でよく使われています。

ちなみに「えんちょつ」をさらに省略したものが「ちょつ」で、同じ意味になります。

「次枠」「前枠」

「次枠」とは「次の時間枠・放送枠」という意味の配信用語です。現在行っている配信時間を延長せず次に取る放送枠のことを指します。読み方は「つぎわく」または「じわく」ですが、「つぎわく」と読まれることの方が多い傾向にあります。

また、「前枠」は今行っている放送を基準としたときにその前となる放送枠のことを指す言葉です。読み方は「まえわく」です。

まとめ

「わこつ」は「枠取りお疲れさまです」という意味の配信用語で、もともとは放送枠の競争が激しかった時代に枠取りを獲得できた配信主を労う意味で使われていました。しかし現在では配信の枠取りが容易になったことから、労うというよりも「配信お疲れさまです・ありがとうございます」といったニュアンスで使われることが多い言葉です。