「ディレクション」の意味とは?英語との違いや仕事内容も解説

ビジネスシーンで使われるカタカナ語のひとつに「ディレクション」があります。例えば「ディレクションする」と言うと、どのような意味になるか、分かりますか?今回は、ビジネスシーンでの「ディレクション」の意味や使い方、「ディレクション業務」などの用語についても解説します。

「ディレクション」の意味は?


「ディレクション」は英単語「direction」がカタカナ語として日本で定着したものです。まずは英語の意味から見ていきましょう。

英語「direction」から来た言葉

「ディレクション」は英単語「direction」からきた単語です。「direction」には、方向・方角・指示・命令、といった意味があります。また、英語の「direction」は、イギリス英語では「ダイレクション」と発音しますが、ビジネスシーンで使用する場合は、「ディレクション」を使用するのが一般的です。

映画の「ディレクター」から派生

日本で使われている「ディレクション」というカタカナ語は、「ディレクター」という単語の影響を受けています。テレビ番組や映画のスタッフに「ディレクター」と呼ばれる仕事がありますが、そのディレクターの仕事内容こそが、日本で使われている「ディレクション」の意味なのです。

「ディレクション」とは製作の指導・管理役

カタカナ語としての「ディレクション」は、指導・進行管理といった意味で使われています。先述したテレビ・映画制作スタッフの「ディレクター」も、企画から制作、編集にわたって全体の指揮を執る仕事です。

一般には、広告やシステムなどの製作において、進行を管理したり、チームを導いたりする仕事のことを「ディレクション(業務)」と呼んでいます。

「ディレクション」を使った言葉


実際のビジネスシーンにおける「ディレクション」は、どのような使われ方をしているのでしょう。使用例とともに紹介します。

「ディレクションする」は制作から管理まで

「A社の案件は君がディレクションして」「次のプロジェクトは君にディレクションを任せようと思う」という場合、そのプロジェクトの制作から管理まで総合的な役割を任せるという意味です。

「管理する」という意味では、「マネジメント」に近い意味がありますが、ただ全体を見る・取りまとめるというだけでなく、実際に制作に関わる・手を使うというニュアンスを含むのが「ディレクション」の特徴です。

「ディレクションをうける」も可

「ディレクションする」という言い方だけでなく、「ディレクションをうける」という言い方も可能です。たとえば、「全体の流れについてディレクションを受ける」というと、方向性などについて指導を受ける・教えてもらうといった意味になります。

「ディレクション業務」は総指揮者

「ディレクションする」の意味からも推察できるように、「ディレクション業務」とは企画や制作から管理まで幅広くかかわることを意味します。いわば、そのプロジェクトの「総指揮者」です。

業務の内容を把握しているだけでなく、関係部署との連携や取引先との調整、進捗管理など、まさに全体を見る業務です。

「ディレクションスキル/能力」は管理力・進行力

「ディレクションスキル」「ディレクション能力」は多岐にわたりますが、管理力・進行力という言葉にまとめることができるでしょう。

先にも触れましたが、ディレクション業務とは「総指揮」を執る仕事です。多方面に目を配り、自らも手を動かしながら全体を管理する、というその仕事には、全体を管理し、うまく進めていく力が必要です。英単語の「direction」には、方向・方角という意味がありますが、方向を決めて進む力を「ディレクションスキル(能力)」と呼ぶことができます。

「webディレクション」は話題の仕事

「ディレクション業務」は様々な業界で必要とされる業務ですが、中でも「Webディレクション」というと、近年注目を集める仕事のひとつです。

「Webディレクション」とは、売り上げにつながるようなWebサイトを作り上げる仕事で、その企画・デザイン・製作などを円滑に進める役割を担います。「Webディレクション業務」を担う人材募集では、「Webディレクター」と呼ばれることもあります。

ただWebサイトを構築するのではなく、ニーズを聞き出し、それに見合うものを作り上げるのが「Webディレクション」という仕事の特徴です。

「ディレクション」の仕事に必要なのは?


ディレクション業務やディレクションスキル(能力)については先にも触れましたが、結局のところ、「ディレクション」という仕事には何が求められるのでしょうか。ポイントは以下の3点です。

スケジュール管理能力

「総指揮者」としての役割を担う「ディレクション」は、全体を把握し、段取りよく進行していくための「スケジュール管理能力」が必要です。遅滞なく進めるためにも、各プロセスにおけるデッドラインを守り、また状況に応じた柔軟な修正対応も求められます。

また、常に先を見て行動し、取引先やスタッフへの気配りができると、スケジュール管理だけでなく、信頼にもつながります。

コミュニケーション能力

ディレクションの仕事では、同じチームメンバーとの密なコミュニケーションが欠かせません。ともに作業する立場として、また管理する立場として必要な能力です。

コミュニケーションとは単に報告する・連絡するというだけでは不十分です。ニーズ(状況)を的確に聞き取り、スタッフへの的確なフィードバックが求められます。そのための調整・段取りなどもディレクターが行います。

問題解決力

どんな仕事にもトラブルはつきものです。チームにおこったアクシデントに対し、先頭に立って指揮をとるのがディレクション(ディレクター)の仕事です。問題を正しく見極め、対処する解決力は、ディレクションする上で重要なスキルなのです。その際には、物事の先を見る力が、再度役に立ちます。

「ディレクション」と「ミスディレクション」の違い


英語の「misdirection」は宛先間違い・誤った方向・指示違いなどといった意味で、directionとは反対の意味を持ちます。しかし、カタカナ語として定着している「ミスディレクション」は、「ディレクション」とは全く異なる意味です。

「ミスディレクション」とは、

カタカナ語としての「ミスディレクション」は、観客の視線などを誤った方向(異なる方向・狙った方向)に導くという意味で使われています。読者に(意図する方に)思い込ませるという意味でも使用される言葉で、相手の注意をそらすというニュアンスを持ちます。

まとめ

「ディレクション」は、英語では方向や方角を意味しますが、日本のビジネスシーンでは「ディレクター」、つまり、制作現場などの総指揮・管理といった意味で使用されています。業界によって仕事内容は若干異なりますが、物事の先を見て、取引先・スタッフを取りまとめる役として重要な役割を担う存在です。