「備忘録」の意味とは?例文と備忘録の作り方のポイントも解説

「備忘録」とは、「後で参照するために書き付けたもの」のことです。この「備忘録」の詳しい意味をはじめ、ビジネスシーンでの使用例について紹介します。また、具体的な活用例として、共有しやすい「備忘録」の作成のポイントについても記載しました。

「備忘録」とは?

「備忘録」の意味は”後で参照するためのメモ”のこと

「備忘録」の意味は、“印象的な事柄や文章などについて、後で参照したり引用したりするために書き付けたもの”です。

漢字からも推察できるように、「忘れたときに備えて書き留めておくもの」が「備忘録」です。「書き留めた帳面」だけでなく、「書き留めた文言・メモ」という意味でも使用されています。

例文
  • 会議の備忘録を作成する
  • 備忘録として記載しておきます

「忘備録」という表現もある

「備忘録」と似た言葉に、「忘備録」という言葉もあります。「忘備録」の意味は「備忘録」と同じで「後で参照するために書き付けたもの」という意味です。

ただし、「備忘録」という言葉の方がよく知られていることから、「忘備録」は誤りととらえられることも多いものです。誤解を防ぐためには、「備忘録」という言葉を使った方が無難でしょう。

「備忘録」の類語とは?

「備忘録」の類語は”覚え書き”や”手控え”

「備忘録」と似た意味の言葉には、「覚え書き」や「手控え」が挙げられます。

「覚え書き」とは、「必要なことを忘れないように書き留めたもの」「思いつくままに書き綴ったもの」という意味です。ビジネスシーンでは、「契約書類」の一種としての「覚書(契約書の補佐的役割を担う書類)」を意味することもあります。

「手控え」とは「予備として残しておくこと」「心覚えに手元に書き留めること」という意味の言葉です。こちらも、「備忘録」の類語のひとつです。

「To Doリスト」や「タスク管理」なども似た意味の言葉

実際のビジネスシーンでは、「To Do リスト」や「タスク管理」といった言葉も、「備忘録」の類語として使用されます。

「To Doリスト」とは、「やるべきことを一覧にしたもの」のことです。「タスク管理」という言葉にも似た意味があり、「自分が行うべき仕事の管理・業務の管理」といった意味で使用されます。ビジネスシーンにおける「備忘録」は「業務管理」を意味することも多く、この二つの言葉も類語といえるでしょう。なお、「タスク管理」よりも「To Do リスト」の方がより細かい作業単位を指して使われるのが特徴です。

「備忘録」の作り方とは?

備忘録を共有する場合は日付・分類・内容があるとベター

「備忘録」をチームメンバーなどで共有する場合は、日付・分類・内容の3項目を設定します。誰が見ても判別しやすく、また誰でも記入しやすくするためです。たとえば、

  • 5/19 A社提案書 部長確認待ち

といった具合です。

また、議事録の簡易的なフォーマットとして「備忘録」を作成する場合は、日時・会議名(タイトル)を記載したうえで、内容を箇条書きにすると見やすくなります。たとえば、次のような例が挙げられます。

<5/19 A社進捗ミーティング@第一会議室>
・提案内容
前回ミーティングでフィックス済み
開発部にも確認OK

・提案書について
最終版作成済み、部長確認待ち

・今後の課題
工数・予算の最終調整が必要
次回ミーティング参加者調整…部長も同行の可能性あり?

個人用の備忘録はノート・メモ帳・アプリなどツールは問わない

一方、共有する予定のない、自分だけの「備忘録」の場合は、ツール・形式も自由です。ノートやメモ帳などなんでもよいのですが、常に持ち歩けるサイズのものがベターです。「備忘録を忘れてしまった」や「備忘録をどこに置いたかわからない」となることも防ぐことができます。最近では、スマートホンのアプリで管理する人も多く、常に持ち歩く手軽なスタイルとして定着しています。

また、書き方にもルールはありませんが、箇条書きが一般的です。あとで見返したときに分かりやすいような書き方を心がけます。

「備忘録」の英語表現とは?

「備忘録」は英語で”memo”や”note”

「備忘録」の英訳としては、“memo”“note”といった表現が一般的です。
英語の「memo」は、日本語の「メモ(メモ書き)」と同様の意味で、英語では「memo:call ~(メモ:~に電話する)」といった書き方で使用されます。

この英語の「memo」という表現は、もともとは「memorandum」を省略した表現です。そのため、「備忘録」というようにやや硬い表現として使う場合には、こちらの「memorandum」の方がよいとも言われています。

一方、個人的な「備忘録」を指す表現では、「note」という単語も使用可能です。たとえば、「note to self:call ~(備忘録:~に電話する)」として、「自分自身への備忘録」「個人的メモ」といった意味合いで使用されます。

まとめ

「備忘録」とは「後で参照したり引用したりするために書き留めておいたもの」という意味の言葉で、「覚え書き」「メモ」と似た意味の言葉として使われます。ビジネスでは、何気ない会話の内容が新しい企画のヒントになったり、コミュニケーションに役立ったりすることがあります。気になったことは書き留めておく「備忘録」の習慣をつけておくと、ビジネスパーソンとしての幅が広がるかもしれません。