「スイス」と言えば『アルプスの少女ハイジ』を連想される方も多いでしょう。ハイジが走り回っていた高原や背後にそびえ立つ山々…あの風景が今でもスイスには残っています。この記事ではスイス観光におすすめの都市、トレッキングポイント、人気の鉄道を紹介します。ハイジの原風景を見つけにスイスを旅してみませんか。
※この記事の担当:Light1(海外在住20年。スイス在住経験あり。アルプス山脈のトレッキングは最高です!)
スイスの観光でおすすめの都市とは?
「チューリッヒ」は和やかな経済都市
スイスの観光でおすすめの都市は、玄関口となる「チューリッヒ」です。「チューリッヒ」はスイス経済の中心となる街です。近代都市でありながら町の喧騒からほど遠く、のどかさが保たれています。街全体を一望できるリンデンホーフの丘からの眺めは心を落ち着かせますし、チューリッヒ湖の遊覧船から望む景色は自然の雄大さをすぐそこに感じられます。国立博物館ではスイスの歴史と文化を知ることができるでしょう。
「ベルン」の旧市街は世界遺産
スイスの首都「ベルン」の旧市街は世界遺産に登録されていて、美しい街並みが残っています。町のシンボルである時計塔は13世紀に建てられて、今でも定時ちょうどにからくり人形が動き出します。きめ細やかなステンドグラスが美しいベルン大聖堂、アインシュタインの元住居が改装されたアインシュタイン博物館やパウル・クレー美術館もあり楽しい街歩きになるでしょう。
参照:スイスの首都は「ベルン」で正しい?国旗や時差・歴史的背景も解説
「マイエンフェルト」のハイジ村で自然を楽しむ
児童文学「アルプスの少女ハイジ」の舞台になったマイエンフェルトとその近くの村であるイェニンス村には、ハイジの生活を再現するハイジハウスがあります。夏を過ごした山小屋では、藁を強いたベッドやチーズを大鍋で作っているところなどが見学できます。道中からの高原や村々を望む眺めも素晴らしいので、ハイキングに行くつもりでお出かけください。
日程的に余裕があれば旧市街の街並みが美しい「バーゼル」、国連が本部を置くフランス語圏の街「ジュネーブ」、保養に最適なレマン湖畔にある「ローザンヌ」等にも足を延ばしてみてはいかがでしょうか。
スイスへ旅立つ前に…知っておきたい観光情報とは?
スイス旅行の魅力は「絵に描いたような街並み」と「壮大な自然」
スイスはヨーロッパのほぼ中央に位置する小さな国。マッターホルンをはじめとする4,000m級の山々が連なるアルプス山脈が横断していて、壮大な自然を堪能できます。
またスイスには中世のころを懐かしむかのようなきれいな街並みが残る都市も多く、日ごろの喧騒を忘れるには最適の旅行先でしょう。
おすすめの季節は「夏」と「冬」
さわやかな高原のような気候とトレッキングを楽しむなら「夏」、クリスマスマーケットでロマンチックなクリスマスとスキーを楽しむなら「冬」がおすすめです。
夏でも涼しいイメージがあるかもしれませんが、日中は30℃を超えるほどの暑いときもあります。しかし内陸部のため早朝や夜間は冷え込むこともあるので、夏の洋服と一緒に薄手の上着を持って行った方がいいでしょう。
冬は氷点下が続くことも珍しくないので、厚手のコートなどをしっかりとした防寒対策が必要です。
EU非加盟国スイスの通貨は「フラン」
スイスはEU加盟国に囲まれていながらEU加盟国ではないため、スイスでの通貨は独自通貨である「スイスフラン」が使われています。
EU加盟国ではありませんがシェンゲン協定は結ばれているので、スイスからEU加盟国であるドイツやフランス、イタリアなどにはビザなしで自由に移動できます。
おすすめのアルプス・トレッキングとは?
人気のトレッキングコース周辺は登山電車やロープウェイが整備されているので、登山の準備がなくても気軽にアルプスの山々に近づくことができます。もちろん本格的な登山もできるのですが、ここでは軽いトレッキングでも存分に自然の醍醐味を味わえるスポットを紹介します。
名峰「マッターホルン」を望む「ツェルマット」のトレッキングコース
スイスの南に位置するツェルマットから登山鉄道でゴルナーグラート展望台まで上がれば、360℃のパノラマの景色の中に、アルプス山脈で最も人気のある山であるマッターホルンも見ることが出います。展望台から30分ほど歩けば、リッフェル湖の湖面に映る逆さマッターホルンもご覧いただけます。
ツェルマット周辺には様々なトレッキングコースがあり、トレッキングの装備がなくても行けるコースもありますが、場所によっては足場の悪いところもあります。もしも一日かけてトレッキングをするようであれば、履きなれた登山靴を持参することをおすすめします。
「ユングフラウヨッホ」と「アレッチ氷河」
ベルナーオーバーランド3山であるアイガー、メンヒ、そしてユングフラウヨッホを目近に見ることのでき、眼下にはヨーロッパ最長の23㎞を誇るアレッチ氷河を見渡せるスフィンクス展望台。この展望台まで登山ではなく登山鉄道で行けるというのがスイスの醍醐味です。
トレッキングの装備がなくても行けますが、スフィンクス展望台までエレベーターで行けるユングフラウヨッホ駅の標高もすでに3,454mもあるため、高山病の危険性があります。疲れてきたらすぐ下山するなど対処するようにしましょう。また一年を通して雪と氷の世界ですので、防寒対策もお忘れなく。
壮大な自然が味わえるスイスの鉄道とは?
車窓から見える美しい景色に定評のあるスイスの鉄道の旅。ここでは数ある路線から観光に人気の鉄道を紹介します。
サン・モリッツとツェルマットを結ぶ「氷河特急」
天井まである大きな車窓のパノラマ車両から見えるのは、数々の名峰や若草が輝く牧草地、いくつもの谷や橋など乗客を飽きさせることはありません。「氷河特急」に乗るために、世界中から観光客が訪れるのも納得です。絶景を楽しみながらのコースランチもおすすめです。
世界遺産にも登録されている「ベルニナ急行」
ダイナミックで見ごたえのある景観を見せてくれるのが「ベルニナ急行」です。ベルニナ急行が行くレーティッシュ鉄道のアルブラ線とベルニナ線はそこから見える景観も含めて文化遺産として登録されています。
ハイライトのブルージオ橋は360℃にループした高さ65mの石橋で、その上をゆっくりとベルニナ急行が走っていきます。
まとめ
スイス観光では、古い街並みが残る街を歩いたり、自然の醍醐味を味わえるトレッキングや美しい景観を次々と見せてくれる鉄道の旅をしたりなどいろいろな楽しみ方ができます。スイスを存分に味わいたいのなら、ぜひ余裕のある日程で旅の計画を立ててみてください。