ビジネスシーンでも日常生活でもよく使われている「確認する」という言葉。特にビジネスシーンでは幅広く用いられていますが、シチュエーションに適した言い換え表現を知っておくと役に立ちます。そこでこの記事では、ビジネスシーンやカジュアルシーンで活用できる「確認する」の適切な言い換え表現をご紹介します。
そもそも「確認する」の言葉の意味とは?
「確認する」の意味は「物事をはっきりさせること」
「確認する」の「確認」には、下記の意味があります。
- 物事に対する理解や認識・把握または意思疎通などについて、「このようである」と断定できる程度に、はっきりさせること
- 間違いや問題がないことを認めること
❶の意味における「確認」は、物事を不確かな状態や曖昧なままに留めておかない動作や行動そのものを表します。「最終電車の時刻を確認しておく」や「取引先に納期の日程を確認する」といった具合で使われます。
❷の場合の「確認」は、物事に間違いや問題がないかどうかをよく調べるという意味合いで用いられます。例えば「物件確認」や「建築確認」など不動産の分野で用いられる”確認”が該当します。「建築確認」とは、不動産用語で”計画された建築物が建築基準に違反していないかどうかを調査して認める手続き”のこと。すなわち「問題がないか・間違いや誤りがないかどうかを綿密に調査・判断する」ことを「確認」の言葉で表しています。
「確認する」を使った例文
- この書類のデータが正しいかどうか、明日の昼までに確認しておいて。
- 確か明日の始発の時刻は5時台だったと思うけど、念のために確認してね。
- 急な発注に備えて、機械の動作環境を確認しておく必要がある。
ビジネスシーンで使える「確認する」の言い換え表現とは
「検証する」
「検証する」は、物事を実際に調べて証明するという意味で使われる言葉です。検証の”検”の字には「調べる」の意味があり、物事の真偽や可否などをしっかりと調べることを指しています。したがって「確認する」と比較した場合「検証する」は”調査”や”追求”の意味合いが大きい言葉であり、しっかりと調べて事実を確認する必要がある時に用いることが望ましいでしょう。
・その仮説が正しいかどうか、検証する必要がある。
「把握する」
「把握(はあく)」には「しっかりとつかむこと」という意味があり、「政権を把握する」といった形で使われる言葉です。いっぽう、ビジネスシーンでは意味が転じて「よく理解すること」の意味で用いられており、「確認する」と同様の意味として使われています。
たとえば「商品のラインナップを確認する」という表現を「商品のラインナップを把握する」と言い換えることで”よく理解する”という思いを表せます。
・現状をしっかり把握してから、行動にうつすべきだ。
「目を通す」
「目を通す」には”資料や文章などをひととおり見る・ざっと見ること”という意味があり、書類や資料を見てほしいときに確認と同じような場面で使われます。ただ、詳細を細かく把握するというよりは、全体をひととおり見るといったニュアンスが強い言葉です。
したがって、細かな部分までをきちんと確認してほしいシーンで使うのには適していません。また、「目を通す」を相手に依頼する際に使うと、「ざっくり見ておいてもらいたい」というニュアンスになることから、書類の内容ややり取りによっては失礼だと捉えられる可能性も。
内容をきちんと見てほしいときや上司や取引先に対しては「目を通す」以外の表現を用いるのが無難でしょう。
・このプリントに文化祭の時間が書いてあるので、目を通しておいてください。
カジュアルなシーンで使える「確認する」の言い換え表現とは
「確かめる」
「確かめる」は「あいまいな事象を間違いがないかはっきりさせる」という意味の言葉です。「確認する」とほぼ同じ意味を持つので、様々な場面で言い換えることができます。
具体的な使い方は「明日の歓迎会のお店の場所を確かめておく」、「机の引き出しに忘れ物がないか確かめる」などがあります。
「チェックする」
「チェックする」は「確認する」と同じ意味を持った、よりカジュアルで砕けた表現です。「チェック」は英語の「check」がカタカナ語として定着したもので、あらゆるシーンで広く使われています。
具体的には確認を依頼する時に「チェックしておいて」と伝える使い方や、「テスト勉強が予定通り進んでいるかチェックする」のように進捗状況を確認する時などに使います。
「見ておく」
「見ておく」の語源である「見る」には、単に視覚で物事をとらえる意味の他にも「調べる、」日常会話でよく使われる言葉ですが、単に視覚で物を捉える意味以外にも”調べる”のニュアンスを含ませることができます。
例えば「明日のスケジュールを見ておいてね」と言うことで、スケジュールを見る=内容を確認する、調べるといったニュアンスを伝えられます。
「確認する」の英語表現は
「Confirm」
英語で「確認する」を意味するもっとも代表的な表現は「Confirm」です。「Confirm」は「内容が正しいかどうかを確かめる、裏付ける」という意味をもつ動詞で、日常の会話でもビジネスシーンでも使うことができます。日本語訳では「確認する」のほか、「確証する・立証する」といった意味でも用いられており、特に”内容について注意深く確認する”意味が含まれています。
「Check」
カジュアルなシーンで使える「チェックする」の元でもある「Check」も「確認する」を意味し、「Confirm」よりもやや軽いニュアンスで使われることが多い英語表現です。
英会話のシーンにおいては日常生活の中での確認からビジネスシーンでの確認まで、幅広い範囲で用いることができます。
まとめ
物事をはっきりさせる、間違いがないかどうかをよく調べるという意味の「確認する」には多くの言い換え表現があります。ビジネスシーンやカジュアルシーンなど、場面に合わせた言い換え表現を身につけておくことで表現の幅が広がり、より相手に思いを伝えやすくなるでしょう。