「わかりやすい」の言い換えとは?ビジネスシーンで使える表現や熟語も紹介

「わかりやすい」と言う言葉は日常生活やビジネスシーンで頻繁に使われています。よく知られている言葉だからこそ、場面に応じた言い換え表現を知っておくと表現の幅が広がり役に立つでしょう。この記事では「わかりやすい」の様々な言い換え表現を紹介します。

「わかりやすい」の意味とは

「わかりやすい」の意味は「理解することが簡単である」

「わかりやすい」の意味は「理解することが簡単である・理解や把握が容易にできる」です。

「わかりやすい」を漢字で表すと「分かり易い」となり、「分かる」は「物事を理解すること・さとり」、「易い」は「簡単だ・やさしい」という意味を持ちます。

「わかりやすい」は形容詞です。そのほかの活用形には連用形の「わかりやすく」や、接尾語「さ」によって体言化した終止形の「わかりやすさ」があります。

「わかりやすい」を使った具体的な例文

「わかりやすい」を用いる場面は、その対象によって様々です。具体的には以下のような状況のときに「わかりやすい」と言うことができます。

  • 物事がはっきりしている
    (例文:昨年と今年のグラフを比較すれば、増加傾向にあることがわかりやすいでしょう)
  • 話の内容や文章が簡単である
    (例文:彼女の説明はとてもわかりやすい
  • 状態や性質・ようすが簡単に理解できる
    (例文:何を考えているかすぐ顔にあらわれる、わかりやすい人だ)
  • サービスや物の使い方(道具の使い方など)が使いやすい
    (例文:このアプリは操作が単純でわかりやすい

「わかりやすい」の身近な言い換え表現とは

「理解しやすい」

「わかりやすい」の身近な言い換え表現には「理解しやすい」があります。「理解」とは「物事の意味や内容、仕組みなどを正しく判断する」ということ。また「しやすい」は「簡単であること・手間がかからないこと」を意味しています。

「先生の授業はどんな人でも理解しやすい」「誰にでも理解しやすい構成になるように気を付けました」のように使えます。

「とっつきやすい」

「とっつきやすい」も「わかりやすい」を言い換えた表現ですが、ややくだけたニュアンスになるため、日常生活の会話で使うのに適しています。

「とっつきやすい」とは「とりかかりやすい・親しみやすい」という意味で、初めてでも親しみやすく上手くこなせるという表現です。物事が簡単で取り組みやすいという意味合いのほか、人に対して親しみやすい、話しかけやすいといった意味合いで用いられることもあります。

「この問題集なら初心者でもとっつきやすい」「彼女はとっつきやすい人だ」のように用います。

ビジネスシーンで使える「わかりやすい」の類語・言い換え表現は

「明瞭」

「明瞭(めいりょう)」とは「はっきりしていてわかりやすいさま」という意味の言葉です。「明瞭」の「明」は明るいこと・はっきりとしていることを表し、「瞭」とは見通しがよいことやはっきりと見えることを意味します。

あいまいな点がなく、はっきりしている状態を表すときに用いられるほか、音声や話し声などがはっきりしてよく聞こえる場合にも使われる言葉です。

「簡潔」

「簡潔(かんけつ)」とは「無駄がなく簡単であること」です。「簡単」を言い換える場合が多いものの、単純に「簡単」であるだけではなく「短くありながら要領を得ている」という意味合いがふくまれているのが特徴的です。

たとえばシンプルでわかりやすいものについて、「わかりやすい文章」と表現するところを「簡潔な文章」と言い換えることができます。

「平易」

「平易(へいい)」とは「たやすく理解できること・やさしいこと」を意味する言葉です。「平」は「特別なことがない」という意味を、「易」は「い」と読むことで「やさしい・たやすい」という意味。「物事や文章がたやすく理解できる」「難易度が低く簡単である」といったニュアンスで用いられます。

たとえば「昨日の授業で出された課題は思ったよりもわかりやすかった」と表現するところを「昨日の授業で出された課題は思ったよりも平易だった」と言い換えられます。

「わかりやすい」の熟語の言い換え表現は

「一目瞭然」

「一目瞭然(いちもくりょうぜん)」とは「ひとめ見ただけではっきりとわかる様子」を意味する四字熟語です。「一目」は「ひとめ見渡すこと、ちょっと見ること」、「瞭然」とは「はっきりとしていて疑いのない様子」を意味します。

「わかりやすい」を言い換えるときに使うことができる言葉で、特に「さっと見ただけでもはっきりとわかる」「時間をかけなくてもすぐにわかる」といったニュアンスを伝えたいときに使うのが適切です。

「単純明快」

「単純明快(たんじゅんめいかい)」は「物事や文章がすっきりとしていてわかりやすい」という意味の四字熟語です。「単純」は、「混じり気がないこと。機能や形式が込み入っていないこと」。「明快」は、「筋道が明らかで、わかりやすいこと」。この2つの熟語を組み合わせて、物事がすっきりしていてわかりやすいこととなります。

「わかりやすい」を「単純明快」に言い換えて使うとよいのは「話の内容がすっきりとしており、わかりやすい」といった場合。 仕事の指示の出し方がわかりやすかったり、商品やサービスの説明がすっきりとしていてわかりやすかったりといった時に用いるとよいでしょう。

「直截簡明」

「直截簡明(ちょくせつかんめい)」とは「簡潔でわかりやすく、まわりくどくない」を意味する四字熟語です。「直截」とは「すぐに決める、きっぱりとしている」という意味の言葉で、「」「簡明」は「簡潔で明瞭、わかりやすい様子」を意味します。「直截」を「直接」と書きちがえることのないように注意する必要があります。

「直截簡明」は文章や人の性質のことを指していうときに使われています。とくに「まわりくどくない」ことを強調したいときに用いることが多く、「あの先生に質問すると、いつもまわりくどくなくてわかりやすく答えてくれる」を「あの先生に質問すると、いつも直截簡明に答えてくれる」と言い換えることができます。

まとめ

「わかりやすい」は「理解することが簡単である・理解や把握が容易にできる」という意味の言葉ですが、様々な言い換え表現があります。とくにビジネスシーンにおいては、場面に応じた言い換え表現を用いると表現が豊かになり相手に気持ちが伝わりやすくなるでしょう。