「随時」の意味と使い方は?類語や「適宜」「都度」との違いも

研修などの申し込みで「随時受け付けています」といわれた場合、日時や期限についてどのように判断すればよいのか迷いませんか?また似ている言葉である「適宜」や「都度」と「随時」には、違いがあるのでしょうか?この記事では、「随時」の意味と使い方のほか、「適宜」「都度」との違いについての疑問に答えています。



「随時」の意味とは?

「随時」の意味は「ときどき」「いつでも」

「随時」の意味は、「ときどき」「おりおり」「好きなときにいつでも」です。「随時」で使われている「随」という漢字には、「したがう」「ついていく」「よりそう」「成り行きまかせ」という意味があります。

また「随時」における日時には、定期性や序列のようなものはありません。「随時」の場合、日時はいつでも気の向いたときに決めてよいことになるため、何月何日の何時というように特定できないのです。

「随時」のニュアンスは「非定形・不定期」

「随時」に含まれる「随」という文字が持っている、「よりそう」「成り行きまかせ」という意味を読み取れる熟語の例としては、「随行」「随筆」「夫唱婦随」「水随方円」などがあります。

「随行」は供としてつき従って行くことで「したがう」という意味が、「随筆」は思いつきなどを筆のおもむくままに書いた文章、つまり「成り行きまかせ」という意味がふくまれています。「夫唱婦随」では夫と妻が、「水随方円」では水が入れ物に対して「よりそう」という意味があるものです。

同様に「随時」においても、時に「したがう」「ついていく」、「成り行きまかせ」に時を決めるということとなり、「ときどき」「おりおり」「好きなときにいつでも」という意味を持つ言葉となっています。

「随時」の使い方

「随時」の日時は変動する

「随時」における日時は、好きなときに必要に応じていつでも決めたり変えたりすることができるものです。したがって「随時対応」とする場合、日時を対応する側とされる側のどちらが決めるのかという点が重要になります。

たとえば「随時入院可」という場合、入院日時は患者側が自由に決めることができるので、病院側はいつでも受入れ可能な状態にしておかなければ対応できません。

このように「随時対応」といってしまうと日時が限定されないため、常時対応できる状態で待ち受けておく必要が生じます。受け入れ側として「随時」を使う場合には、常時対応が可能かどうかを確認してからにすることが大切です。

「随時」は定期性がないものに使う

「随時」には定期性がないため、毎月定期的に行うような場合は用いられません。たとえば毎月1回決まった時期に発行するレポートなどは、「随時発行」ではなく「定期発行」が正しい表現となります。

また、○月号などのように通し番号がつけられた刊行物も、「随時発行」には該当しません。発行日がまちまちであったり月によって発行回数が異なったりするケースなら、「随時発行」が正解です。

随時の類語は「適宜」や「適時」、「都度」など


「随時」の類語にはさまざまなものがありますが、意味合いが少しずつ異なっているので、意味合いの違いごとに類語を分類して紹介します。

  • ときどきという意味の類語:「折々」「往々」
  • 必要に応じてという意味の類語:「適宜」「適時」
  • そのたびにという意味の類語:「都度」
  • 順番通りにという意味の類語:「順次」
  • 順を追ってという意味の類語:「逐次」

「随時」と「適宜」「都度」との違い


「随時」の類語である「適宜」と「都度」について、「随時」との違いを詳しく解説します。

「随時」と「適宜」の違いは判断基準

「適宜」は「状況に適合していること」「時々に応じて行動すること」という意味で、「適宜対応する」というように使います。

「適宜」は状況に合わせて判断・行動するという意味合いがありますが、「随時」では状況にかかわらず自分の都合に合わせて対応するということを示しています。つまり「随時」と「適宜」は、判断基準が自己都合にあるか周囲の状況にあるかという点に違いがあるのです。

「随時」と「都度」の違いは毎回かどうかにある

「都度」の意味は「物事が行われるたびごと」「毎回」で、「出張の都度、お土産を買う」というように使います。「都度」のポイントは「毎回」にありますが、「随時」にはそのような縛りはありません。

「随時」には気が向いた時という意味があり、「出張の都度、お土産を買う」では出張すれば必ずお土産を買いますが、「出張では随時、お土産を買う」ではお土産を買わないときもあるのです。つまり「随時」と「都度」の違いは、毎回かどうかがという点にあります。

まとめ

「随時」の意味と使い方および類語の紹介と、「適宜」「都度」との違いについても説明しました。日時を表す言葉の意味を取り違えると、ビジネスにおいては致命的なエラーとなることもあります。

また人間関係においても信頼を失うことになるなど、ダメージは計り知れません。曖昧な言葉ですませずに正確な日時を確認しておくことが、失敗を未然に防ぐ秘訣です。