「金持ち喧嘩せず」の本当の意味とは?語源や類語・反対語も紹介

「金持ち喧嘩せず」をストレートに読めば、お金持ちは喧嘩しないということになりますが、「金持ち喧嘩せず」は嘘という声もよく聞かれます。また「金持ち喧嘩せず」の語源は麻雀とも言われていますが、本当でしょうか。この記事では意味や類語・反対語も紹介しながら、「金持ち喧嘩せず」について詳しく解説しています。



「金持ち喧嘩せず」の本当の意味

お金持ちが喧嘩しない理由は感情より勘定

代々続く筋金入りのお金持ちは意外と倹約家で、無駄な出費を嫌うそうです。確かに先代から引き継いだ財産を大切に守り抜くことができなければ、代々お金持ちで有り続けることはなく途中で没落してしまったことでしょう。

つまり、お金持ちは損得計算に長けているため、そもそも損をするリスクが高い喧嘩はしないものだということが、「金持ち喧嘩せず」の本当の意味です。

お金持ちも人の子ですから腹の立つことはあるはずですが、感情にまかせて喧嘩する前にしっかり勘定して、無駄な喧嘩はしないという判断をするのでしょう。

お金持ちは喧嘩で自らを危険にさらさない

お金持ちは周囲の嫉妬を受けてしまうため、陥れてやろうとする者から攻撃を受けることがあります。

しかし、そのいざこざによってお金だけでなく名誉や名声に傷が付き、自らの立場を危うくしてしまうことも考えられるため、お金持ちがやすやすと挑発に乗るようなことはありません。

「金持ち喧嘩せず」を、お金持ちはお金にゆとりがあるからいつも寛容さを保つことができ、そのため喧嘩をしないという意味で使われることが多くみられますが、お金持ちは自衛策として喧嘩を避けているということが実情です。

「金持ち喧嘩せず」の語源は麻雀?

「金持ち喧嘩せず」の語源といわれる麻雀

「金持ち喧嘩せず」は麻雀の格言として知られており、そのためか「金持ち喧嘩せず」の語源は麻雀であるとよくいわれます。

この場合の金持ちとはトップのことです。最終的な勝ちを手にするため、リスクを冒して強い手を作ったり一か八かの勝負に出たりせず、さっさと降りて場を進める方が利口であるということを指して「金持ち喧嘩せず」といいます。

時間を掛けるほど他のメンバーが強い手を作る可能性が高くなるため、できるだけ早くゲームを終わらせて勝ち逃げしてしまおうという作戦です。

しかし、よい手ができそうになるとつい粘ってみたくなるのが人情で、誘惑に負けない意志の固さも喧嘩しないために必要といえます。

「金持ち喧嘩せず」の類語・反対語

「金持ち喧嘩せず」の類語は「金持ち舟に乗らず」

「金持ち喧嘩せず」の類語として挙げられることわざは、「金持ち舟に乗らず」です。「金持ち舟に乗らず」の意味は、お金持ちは沈没を恐れて舟に乗らないということを指しています。したがって、リスクを避けるというお金持ちの習性を言い表している「金持ち喧嘩せず」と同じ意味がある言葉です。

同様の意味があることわざに、「重宝を抱くものは夜行せず」があります。「じゅうほうをいだくものはやこうせず」と読み、貴重な宝物を持つ者は夜間に出歩いたりしないということを表している言葉です。

「金持ち喧嘩せず」の反対語は「貧すれば鈍する」

「金持ち喧嘩せず」の反対語としては、「貧すれば鈍する」があります。貧窮して余裕がなくなれば愚かな行為をしてしまうという意味で、「金持ち喧嘩せず」の反対の意味を持つことわざです。

「窮鼠猫を噛む」も「金持ち喧嘩せず」の反対語で、追い詰められたネズミは勝てる見込みがなくても猫に噛み付くことを表しています。喧嘩や愚行は余裕があればせずにすませられるもので、お金があれば避けられることは世の中にはたくさんあるようです。

(付録)「金持ち喧嘩せず」は嘘?

お金持ちは意外と喧嘩している?

お金持ちの中には、負けず嫌いの方が少なからずいます。自力でのし上がったタイプのお金持ちだけでなく生まれつきお金持ちという方でも、自分が常に勝ち組であることが当然であって、それ以外は許せないという思考により、ライバルを打倒すべく戦うケースもみられます。

ただしお金持ちは腕力に訴える喧嘩ではなく、お金での解決を試みたり裁判に訴えたりという形で行われることが多くみられます。

お金持ちは「勝てる喧嘩」はする

お金持ちはつまらない喧嘩をしないという意味で、「金持ち喧嘩せず」は本当のことを語っていることわざです。しかし、得になる喧嘩や損を避けるための喧嘩はやぶさかでないようです。

お金持ちは、勝算や戦利品だけでなく自分自身が受けるであろうダメージまでしっかり見極めたうえで、喧嘩するかしないかを判断する冷静さを失いません。

なお、喧嘩のような争いごと以外の手段で問題を解決できると分かれば、お金持ちは他の手段を選択します。そのため、結果的にお金持ちはあまり喧嘩をしないように見えることになります。

まとめ

意味や類語・反対語も紹介しながら、「金持ち喧嘩せず」ということわざについてさまざまに解説しました。

世の中にはリスクがたくさんあります。しかし無益なトラブルに巻き込まれないようにすることが、余計なコストを掛けずに高い効果が期待できる方法です。持てる資産を無駄遣いせずに有意義に使う心掛けが、「金持ち喧嘩せず」の要といえます。