「ばつが悪い」の意味とは?使い方の例文や語源・類語も解説

「ばつが悪い」という言葉はよく見聞きしますが、「ばつ」とは何を意味しているのかを改めて尋ねられて、はっきり答えられるという人はそんなに多くはおられないでしょう。この記事では、「ばつが悪い」の意味が理解しやすいように語源に立ち戻って解説し、類語や使い方が分かる例文も紹介しています。



「ばつが悪い」の意味とは?

「ばつが悪い」とは気まずい思いをすること

「ばつが悪い」とは、気まずさを感じて居心地が悪い思いをすることです。自分が誰かの前で何か失敗をしてしまったような場合に、ばつが悪い思いをすることはよくあります。しかし、自分が何かしたわけでなくても、ばつが悪い思いをしてしまうことも少なくはないのです。

たとえば、誰かが配偶者以外の異性とデートしているところに出くわしてしまったような場合にも気まずさを感じます。このような気まずさを「ばつが悪い」を用いて表現できます。

「ばつが悪い」は気恥ずかしい思いのこと

「ばつが悪い」という思いは、周囲への体面が保てないときや、居心地が悪くなりその場を離れたいと思うときに生じる感覚です。いずれも周りの人の思惑に対する自分の反応で、誰もその場に居合わせなかったり気付いていなかったりするなら感じない思いです。

したがって良心に対する罪悪感とは異なるもので、気恥ずかしいという意味合いの「ばつが悪い」は、日本人的なメンタリティーといえます。

「ばつが悪い」の語源

「ばつが悪い」の語源は「場都合が悪い」

「ばつが悪い」の語源は、その場の都合が悪いという言い回しです。その場の都合が縮まって「場都合」となり、さらに短縮されて「ばつ」となりました。

したがって、「罰が悪い」と書くと誤りです。「ばつ」は「ばつが悪い」だけでなく、つじつまや調子を合わせるという意味の「ばつを合わせる」という言葉にも用いられています。

「ばつが悪い」の語源は漢字「跋」という説も

「ばつが悪い」の「ばつ」は「跋」であるとする説もあります。「跋」とは飛び跳ねるという意味のほかに、書物や書画の巻物などの末尾に書き記す後書きや結びという意味もあるため、「跋が悪い」で結末が良くないということを表します。

ここから、うまくまとめることができずに気まずさを感じるということにつながり、「ばつが悪い」の語源となったのではないかとされています。

「ばつが悪い」の使い方が分かる例文


「ばつが悪い」の使い方がわかる例文を紹介します。「ばつが悪い」は後に「思い」を続けて用いることがよくありますが、この場合「が」を「の」に変えて「ばつの悪い思い」とすることがあります。

  • 彼女とデートしていたら元カノにばったり出会ってしまい、ばつの悪い思いをした。
  • ばつの悪いことに、受付嬢が大きなあくびをしているところにお客様が入って来られた。
  • 喫煙所から出たところで同僚と鉢合わせしたが、禁煙宣言をしたばかりだったのでばつが悪かった。

「ばつが悪い」の類語

「きまりが悪い」は面目が立たないこと

「ばつが悪い」の類語として、「きまりが悪い」が挙げられます。「きまりが悪い」の「きまり」は「決まり」で、決着や秩序という意味です。つまり「きまりが悪い」とは、ものごとがきちんと終わっていないことや整っていないため、周囲に対して面目が立たないことを表しています。

「きまりが悪い」に似た言葉として「体裁が悪い」「ぐあいが悪い」があります。「体裁」とは外観のことで、「体裁が悪い」で恰好が悪くてはずかしいことを表します。

「ぐあい」は体調のことではなく都合や体裁のことを指しており、「ぐあいが悪い」も「きまりが悪い」と同じ意味合いを持っています。

「立つ瀬がない」は面目が潰れること

「瀬」は、川の水深が浅く歩いて渡れるところのことです。「立つ瀬がない」で、立っていられる場所がないという意味になりますが、失敗や巡り合わせによって窮地に追い込まれることではありません。

「立つ瀬がない」とはあくまでも世間に対してのことで、周囲への体面が保てなくなり面目が潰れることを指します。「ばつが悪い」はちょっと気まずい思いをしたようなときにも使いますが、「立つ瀬がない」はもっと深刻なケースに用います。

「肩身が狭い」は申し訳なく思うこと

「肩身」は肩と身のことで、身体全体という意味です。「肩身が狭い」とは、世間に対する申し訳なさや恥ずかしいという気持ちで身が縮まっている様子から、面目なく思うことを表しています。

なお、「肩身が狭い」は他の類語に比べると、恥ずかしいという気持ちより迷惑を掛けて申し訳ないと思う気持ちが大きい言葉です。

まとめ

「ばつが悪い」の意味や語源・類語のほか、使い方を例文つきで解説しました。「ばつ」の意味が分かれば「罰が悪い」というような間違った文字を書いてしまうことはなくなります。

また自分が「ばつが悪い」思いをした場合には、周囲の人も何らかのネガティブな感情が生じていることも考えられます。こちらに非があると思ったら、早めに謝罪や弁明などのフォローをしておいたほうがよいでしょう。