「研鑽」の読み方と意味とは?使い方と類語・言い換えも紹介

「研鑽」は難しい漢字が使われた熟語ですが、「研鑽を重ね…」などという用法で目にすることが比較的多いようです。ここからは、「研鑽」の読み方と意味に加え、使い方で注意したい点や類語のほか、例文や言い換えに使用できる四字熟語なども紹介しています。



「研鑽」の読み方と意味とは?

「研鑽」の読み方は「けんさん」

「研鑽」の読み方は「けんさん」です。「研」は、「研磨」「研究」などの熟語としてもよく見かける漢字で、「とぐ・みがく・つとめはげむ」という意味があります。

「鑽」は画数の多い難しい漢字で「うがつ・きわめる・深く調べる」という意味を持っています。つくりが「賛成」の「賛」に似ていますが、「鑚」は「鑽」の異字体です。「研鑽」の「鑽」では、「先」に似たものを2つに「貝」と書くのでご注意ください。

「研鑽」の意味は「ものごとを深く極めること」

「研鑽」は、学問などものごとを深く追求して極めることを指します。それぞれの漢字が持っている、「磨く」「うがつ」「努力する」「追求する」という意味が重なった熟語が「研鑽」です。

なかなか到達できない深遠なる完成地点を目指して知識や技能を磨き鍛え続けることは、生半可な気持ちではできません。

「研鑽」の使い方と例文

「研鑽」を初心者が使うとおこがましい

「研鑽」は、高い境地や深遠な真理を追求することをいいます。したがって誰でも簡単にマスターできるようなものに対して、あるいはまだ基本的な知識が身についていないような初心者が「研鑽」を用いると不自然で、おこがましく受け取られかねません。

自分に対して「研鑽」を用いるなら、対象となる学問や技能がある程度高度なものであるか、自分自身の習得度がどのくらいなのかを考え、今後も時間を掛けてじっくり取り組む気概を持ってからがよいでしょう。

「研鑽」は謙虚さを示す

ハイレベルな学問や技能を習得した人であっても、まだ頂点を極めるところまで到達できたわけではありません。

ある程度できるようになると、多くの人が慢心したり油断したりするようになりがちです。しかし、権威ある賞を受賞した方が「今後も研鑽を重ね…」と口にするように、その道を極めたいと願う人は謙虚に自分の未熟さを自覚しています。

「研鑽」は、自分はまだ出来上がっていないという自戒と、これからも努力を続けるという決意を込めて使うことがふさわしい言葉です。

「研鑽」の例文

  • 金メダルを取ってからこれまで以上に研鑽に励むようになった彼は、まだまだ記録を更新するに違いない。
  • 我々の研究がやっと認められたが、ここで気を抜くことなくいっそうの研鑽に努めるつもりだ。
  • 20年間の研鑽を経て、彼女の作陶技術は前人未到の域に達しつつあるようだ。

「研鑽」の類語

「精進」は一心に励むこと

「精進」の仏教的な意味は身を清めて仏道修行に励むことですが、一般的にはひとつのことに一心に励むことを指します。

「精進」は、取り組む対象より打ち込む姿勢や心構えにウエイトが置かれています。もともと仏教用語だったため、技術の向上や研究の成果を得るだけでなく、誘惑に打ち勝ちひたすら励むといった精神的な側面が大切にされているのです。

「邁進」は恐れず突き進むこと

「邁進」は「まいしん」と読み、どこまでも恐れることなく突き進むことを指す言葉です。「邁」は「どんどん進む・優れている・励む」という意味があります。

ものごとを深く追求する途上で、行き詰まったり障害となるものが現れたりすることはよくありますが、諦めることなく果敢に突き進む姿勢が道を開いていくのです。

「精励」とは精を出して励むこと

「精励」は「せいれい」と読み、精を出して勉学や仕事などに励むということです。「精」には「つぶさに・ひたすら・魂」という意味があり、「精励」でひたすら魂を込めて励むことを表します。

「精励」は、学術的なものや特技を必要とするものに限らず、日々の日常業務なども対象にすることができます。

「研鑽」の言い換え


「研鑽」と似た意味を持っていて、言い換えとして使うことができる四字熟語を紹介します。

「切磋琢磨」はさらに向上させること

「切磋琢磨」は互いに競い合いながら共に向上するという意味でよく用いられますが、もともとは骨・象牙・玉・石などを加工して価値を高めるという意味の四字熟語です。

つまり「切磋琢磨」は、価値のあるものをさらに向上させることを指しており、「研鑽」の言い換えとして使うことができます。

「鋭意努力」は集中的に努力すること

「鋭意(えいい)努力」は、気持ちを一点に集中させて努力することをいいます。「鋭」には一点に集中させるという意味があり、意識を一点に集中させることを指す熟語が「鋭意」です。

「鋭意努力」は、意識を散らすことなく集中させて努力することを表しているため、ものごとを深く追求する「研鑽」と似た意味を持つ四字熟語です。

まとめ

「研鑽」の読み方と意味のほか、使い方と類語・言い換えなどを紹介しました。「研鑽」は軽々しくは使えない厳しい言葉で、さまざまな分野で「研鑽」を重ねている、たくさんの人たちの努力が実ることを祈りたいものです。

しかし、終わりなき道をどこまでも深く極めていきたいというくらいの真摯な気持ちで取り組める対象に出会えたことは、幸せなことなのかもしれません。