「語彙力」という言葉は日ごろよく見聞きしますが、具体的にはどのような能力を指しているのでしょうか。また本を読む以外の、「語彙力」を鍛えたり語彙を増やしたりする方法も知っておくと心強いものです。この記事では「語彙力」の意味のほか、「語彙力」を鍛える方法や語彙を増やすためのアプリも紹介しています。
「語彙力」とは?
「語彙力」の意味は”言葉や単語を使いこなす力”
「語彙力」の意味は、“語彙を知っていて使いこなせる能力”です。読み方は「ごいりょく」です。熟語に用いられている「彙」には「あつめる」「仲間」という意味があり、言葉という意味の「語」と合わさって、一定の範囲内の言語で用いられる単語の総称を指しています。
「語彙力」を平たくいうと「複数の単語の総合力」となり、知っている単語の量や知識の深さだけでなく、どのくらい上手に使いこなせるかということも問われているのです。
「語彙力」は”ボキャブラリー”のこと
「語彙力」をもっとわかりやすい言葉で言い換えるなら、「ボキャブラリー」が適切です。「ボキャブラリー」も「語彙力」と同様に、言語における言葉を総体的に表しているため、個々の単語ではなく単語の集まりを指して用いられます。
「ボキャブラリー」に似た言葉として「イディオム」がありますが、「イディオム」は慣用句という意味です。つまり「イディオム」は「ボキャブラリー」に含まれ、「イディオム」をたくさん知ることで「ボキャブラリー」を高めることができます。
コミュニティーによってレベルが変わる「語彙力」
語彙を特定する範囲をどのように区切るかによって、語彙の内容は変化します。たとえば物理学者の語彙と小学生の語彙では、日本語であっても大きな違いがあります。
物理学者に必要な「語彙力」と小学生に必要な「語彙力」はレベルが違い、難解な物理用語を小学生が理解できなくても「語彙力」が足りないとは誰もいいません。むしろ物理用語を使いこなす小学生がいれば、学校において異端的な存在とみられてしまうでしょう。
「語彙力」を鍛える方法とは?
高い「語彙力」に必要な「使用語彙」
「語彙力」には言葉を知っていることと、使えることの両方が必要です。知っている言葉のことを「認知語彙」、「使える言葉」のことを「使用語彙」といいます。
「認知語彙」は意味が推察できる程度の理解で、使いこなせるレベルにまでは達していません。一方の「使用語彙」は、使いこなせる言葉のことで、意味をしっかり理解しただけでなく、実用できるレベルが要求されます。
「語彙力」を鍛えると表現力が高まる
「語彙力」を鍛えると使える単語数が多くなり、ものごとを表現する力も高くなります。たとえばプレゼンテーションを行うときに、ありふれた形容で説明していては相手に印象を残すことはできません。
しかし、鍛えた語彙力を駆使して相手の心に刺さる表現ができれば、訴求力の高いプレゼンテーションとなるでしょう。
言葉にふれることが「語彙力」を鍛える第一歩
「語彙力」を鍛えるために必要な基本的なことは、「使用語彙」を増やすことですが、まず「認知語彙」を増やすことが基本です。そもそも知らない単語は使うことができず、相手が使っている場合には内容の理解さえ難しくなります。
「認知語彙」を増やすには、言葉や文字にふれる機会を意識的に増やすことからスタートします。このとき、自分の知的レベルより少し上のものにふれることがコツで、「わからないということがわかる」「調べるためのソースを探せる」くらいのものが適切です。
媒体は書籍がベストですが、音声コンテンツをスマホに入れて移動中に聞くという方法もよいでしょう。
語彙を増やすためのアプリとは?
アプリなら楽しみながら語彙を増やせる
スマホゲームをよくしているという方なら、その時間をアプリで楽しみながら語彙を増やすことに使うことをおすすめします。
クイズに答えながら、自分の「語彙力」をテストできる「語彙力診断 FREE」や、5問ずつ出題されるクイズに答えながら語彙を増やせる「知らないと恥ずかしい大人の語彙力」などはいかがでしょう。
意味や用法の解説もついているので、気軽に楽しみながら知らず知らずのうちに使える語彙が増えていきますよ。
言い換え力が高まるアプリも
「語彙力」を高めるためには、違う言葉で言い換えてみる習慣をつけることもおすすめです。とはいえ、そのつど辞書を引くのはおっくうでしょう。
そんなときに活用したい便利なアプリが、ネットのwebサイトで使えるWeblio辞書のアプリ版「Weblio類語辞典」です。複数の辞書の中から対応する類義語をリストアップしてくれるので、その都度スマホで気軽に類義語を調べることができるのです。
まとめ
「語彙力」の意味のほか、「語彙力」を鍛える方法や語彙を増やすためのアプリを紹介しました。「語彙力」の強化方法としては、古典的ですが本を読むことが王道でしょう。適切な語句の使い方を例文とともに知ることができるため、使用語彙を効率的に増やすことができるからです。
ただし「語彙力」を定着させるためにはアウトプットも必要であるため、覚えた言葉は積極的に使ってみることをおすすめします。